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下館レイル倶楽部

真岡鐵道・関東鉄道常総線・JR水戸線が集まる「下館」を中心に活動する鉄道模型趣味・鉄道趣味の倶楽部です。(2009年6月12日開設)

カテゴリー「ニュース(鉄道・LRT・バスなど)」の記事一覧

【関東鉄道】常総線3月16日(土)ダイヤ改正

■下館方は9時台と15時台で1往復ずつ減便……

 関東鉄道は、3月16日(土)に常総線・竜ヶ崎線のダイヤ改正を実施!
 常総線については、通学需要の増加(新守谷駅前の「開智望」への通学者増加)に対応して守谷~新守谷の区間列車が設定されるほか、通勤通学の時間帯の増発、混雑する列車の増結(1両→2両)を実施。
 一方で、閑散時間帯(9~15時)の下館方面については、2往復削減となります。


▲ 守谷周辺での通学需要増加に伴い、常総線は区間列車の新設、増発、増結などを実施。しかし……。

■(下館方面)混雑時の増結は実現するものの……

 下館方面の状況については、朝の通学時間帯を中心に、混雑する列車の増結(1両→2両)が実現することは良い話です(平日は計8本・土休日は計2本)。
 しかし一方で、利用者の戻りが鈍くて利用が少ない時間帯の列車は削減しよう……という方向性は続くことになりました。
 利用者が少ない時間だから削減する……というのは、一見合理的のようですが、これ以上削減が続いてしまうと沿線の皆さんに誤ったメッセージを発する危険性があります。
 (利用者の戻りが鈍いから本数を減らすほど、利用機会の喪失に直結するので、利用者の回復はさらに遅れることになりかねない)

 「日中でも30分ごと」

 常総線が十分に機能するための最低ラインはここだと思います。
 今回のダイヤを「底」にして、今後は回復の方向にシフトしていただきたいものですし、そのように働きかけていく必要があると考えます。


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【銚子電鉄】待望の「新型」は元・南海電鉄「22000形」

■南海で54年に渡って活躍してきた「シニアモーターカー」!!

 千葉県を走る調子電鉄に、待望の「新型」車両が!
 「新型」車両は元・南海電鉄の「22000形」(2両編成)で、南海で54年間に渡って活躍してきた車両です。
 3月9日に出発式が行われ、同社の竹本社長が「いわゆる『シニアモーターカー』(!!)」と表現して大いに話題となりました。



▲ 待望の「新型」は、予想外の南海電鉄からの調達となりました。

 既存車両の置き換えとなる「新型」車両は、「西の方」からの調達になる、と予告されていたんですが、まさか南海からとは思っていなかったので驚いた人が多かったようです。


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【上毛電鉄】新型「800形」(元・東京メトロ「03系」)導入

■東京メトロ「03系」を改造し、2両×3編成(計6両)導入!

 群馬県を走る上毛電鉄に、待望の新型車両が!
 新型「800形」は、元・東京メトロ「03系」の改造車で、2両×3編成の計6両を導入します。
 このたび、その第1編成が上毛電鉄の大胡(おおご)車庫に到着しました。▲ 前橋市未来創造部交通政策課が運営する「前橋交通ポータル」に掲載された納入の模様。

 現在、上毛電鉄の主力車両は、元・京王電鉄「3000系」を改造した「700形」です。
 かつて京王井の頭線で活躍していたオールステンレス車体の「3000系」を2両編成化したもので、8編成(計16両)が上毛電鉄にやってきました。車体長18.5m・両開き3ドアで、前面デザインが2枚ガラスで貫通ドアがない、今や貴重な「湘南形」電車でもあります。
 ステンレス車体を採用していることもあって、見た目にはそんなに古さを感じさせないのですが、何しろ第1編成が製造されたのは1962年。どの車両も車齢は50年を超えているため、置き換え計画が浮上しました。

■なかなか出物に恵まれなくなった18m級の電車

 車両置き換え計画が浮上した上毛電鉄ですが、ここで大きな課題に直面します。
 手頃な18m級電車の出物が乏しくなっていたのです。
 首都圏で18m級の電車を使っている鉄道の中で、上毛電鉄の条件に合致しそうな車両が走っているのは、東京メトロ日比谷線と、日比谷線への直通運転を行っている東武鉄道。日比谷線の車両が18m級車両の8両編成から、20m級車両の7両編成へと切り替わることになり、18m級の東京メトロ「03系」と東武「20000系」が置き換えによって不要になることから、このいずれかが上毛電鉄に……という予測が浮上しました。
 が、その矢先、東武「20000系」はローカル線区のワンマン運転用に改造・転出する計画が判明。となると、出物として出てきそうなのは「03系」なのか……という話になって、先月晴れて「03系」ベースの改造車を上毛電鉄が導入することが発表されたわけです。▲ 上毛電鉄の新型「800形」は、東京メトロ「03系」を改造・短編成化するもの。2両×3編成を導入。

 報道によれば、「03系」を「800形」に改造するための費用は、2両1編成あたり約3億円。これを3編成(計6両)で実施するので、総額で約9億円の投資になります。
 一見すると、中古車の改造にこんなにかかるのか、とも思えるのですが、物価高が急速に進む昨今、もし電車を新規製造するとなれば1両2億円を下回ることはないでしょうから、これでもまだかなり費用を圧縮できているといえます。

 「800形」の導入によって、上毛電鉄が運行している「700形」の内、2両×3編成は運用を離脱することになります(多分、部品取り用に使われるのでしょう)。
 しかし、それでもまだ2両×5編成の「700形」は残るわけで、これらをいつまで使い続けるのか、いずれ置き換えるとしたらどのような更新方法になるのかが気になるところです。
 18m級の「03系」は他の地方鉄道からも引き合いがあるため(既に熊本電鉄・北陸鉄道・長野電鉄が中古導入している)、早晩先頭車が足りなくなるものと思います。
 ……まあ、かつて上毛電鉄が「700形」を導入したときのように、運転台がない中間車を先頭車化する可能性もなくはないのですが……。

 また、元々は中古車両の改造ではなく、車両を新規製造する計画であったことから、状況次第ではこの可能性もゼロではありません。
 先日、伊予鉄道が「手頃な18m級の中古車両の出物がないから新規製造する」と発表しましたが、場合によってはこのような他社と同様の車両を共同発注することで、製造費を抑制しつつ、部品供給をしやすくするという方法も考えられます。


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【ひたちなか海浜鉄道】延伸は2段階で実施へ

■地方路線としては画期的な延伸計画がいよいよ始動!

 ひたちなか海浜鉄道の延伸計画について、ついに待望の続報が!
 「国営ひたち海浜公園」までの延伸は、2段階に分けて順次実施することに!!▲ ついに出た続報!!

 現在、ひたちなか海浜鉄道の終点は「阿字ヶ浦」駅です。
 延伸計画は、ここから路線を北に延ばし、「国営ひたち海浜公園」西門付近まで約3.1km新設するというもの。途中に中間駅を1駅設置することも発表されていました。
 しかし、その後コロナ禍や諸々の物価高などが発生。延伸計画の実施が遅れていました。

■中間駅の設置場所が「ひたち海浜公園」南門付近に変更

 このたび発表された続報では、約3.1kmの延伸計画全体はそのままですが、(1)中間駅の設置場所を変更する、(2)整備は2段階で実施し、まず中間駅までの区間を先行開業する、ということが分かりました。
▲ 「ひたち海浜公園」西門付近までの延伸そのものは大筋では変わらないものの、整備は2段階方式で順次実施することに。

 (1)については、従来は阿字ヶ浦海水浴場の付近に設置する計画になっていたものを、「国立ひたち海浜公園」南門付近に変更する、ということです。
 海水浴場への行楽客が夏季のみなのに対して、「国営ひたち海浜公園」への行楽客は波はあるものの通年見込めますし、近隣での工業団地整備計画とも連動しますので、駅の設置場所を変更することで観光利用と通勤利用が見込めるということになります。
▲ 中間駅は「ひたち海浜公園」南門付近に変更。ここに駅があれば、行楽シーズンの「ひたち海浜公園」への観光輸送にも極めて有利です。

 (2)については、本当は一気に全区間を整備したいところですが、折からの物価高もありますので、まず着実に「ひたち海浜公園」への観光輸送と新規整備する工業エリアへの通勤利用を手堅く確保しながら、残り区間の整備を継続するということになったようです。
 「国営ひたち海浜公園」西門付近には大規模商業施設がありますので、ここに渋滞とは無関係で時間通りに運行する鉄道で来られるということは、大きなメリットになるでしょう。
▲ 中間駅の場所は、従来の海水浴場付近から、「ひたち海浜公園」南門付近へと変更となりました。

 物価高によって整備費が高騰することを避けるため、高架区間の一部を盛り土区間に変更することも行う模様です。

 存廃危機から一転、地域密着の第三セクター鉄道へと転換した湊線。東日本大震災での被災をも乗り越え、地方路線としては異例ともいえる延伸までこぎ着けようとしています。
 「鉄道は過去のもの」ではなく、しっかり投資して利便性を高めていけば、現代の地方においても有効な交通機関であり続けますし、地域の持続的発展に欠かせない重要な社会インフラとして機能し続けます。

 今後は延伸の着実な実現に合わせて、運行頻度や運行速度の向上も検討する必要があります。
 また、現有車両だけでは輸送力が不足することになるので、おそらく何らかの車両増備を図る必要も出てくるでしょう。
 近い将来、ひたちなか海浜鉄道がどんな姿に発展しているのか、大いに楽しみですね!


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【関東鉄道】「キハ310形」7月2日(日)で定期運用終了

■国鉄「キハ10系」をベースに車体は新製! 常総線の通勤形気動車のスタイルを確立

 長年にわたって関東鉄道常総線で活躍してきた「キハ310形」が、ついに定期運用を離脱することになりました……!!

・さようなら、キハ310形!最後の定期運行について(関東鉄道 2023年6月12日)
 https://www.kantetsu.co.jp/news/kiha310_train.html


▲ 関東鉄道常総線の一時代を築いた「キハ310形」が定期運用から離脱することに……。

 「キハ310形」は、両開き3ドア・片運転台の20m車という、現在に続く常総線の通勤型気動車のスタイルを確立した車両です。一見すると新規製造したオリジナル車に見えますが、1970年代後半に譲受した旧国鉄「キハ10系」の足回りを活かしつつ、車体のみ新製しています。
 「キハ311」から「キハ318」まで計8両が改造されましたが、現在も現役で走っているのは「キハ315」と「キハ316」の2両のみとなっていました。


▲ 現在は「キハ0形」と同様の「顔」の「キハ310形」ですが、元々は「キハ610形」のように前照灯が「おでこ」の位置にありました。

 「キハ315」も「キハ316」も、元は1954年に製造された国鉄「キハ17形」です。
 2両とも車体改造工事を実施して再デビューしたのが1977年で、以降46年間、常総線で活躍してきました。
 元々は「キハ17」時代の台車とエンジンを装備していましたが、1980年代前半に台車の履き替え(DT19形台車→DT22形台車、TR49形台車→TR51形台車)を実施。1990年代後半にエンジン換装(DMH17→DMF13HZ)と、冷房化改造・車体前面の改装工事を実施しています。この際、貫通幌の設置も行われています。


▲ 「キハ2100形」以降の新造車が増えるにつれて運用の機会は減っていましたが、朝夕の通勤通学時間帯を中心に走っていました。

 「キハ0形」と並んで、常総線の主力として活躍してきた「キハ310形」。
 定期運用の最終日は、2023年7月2日(日)です。
 そのまますぐに廃車……ということはないと思いますが、撮影・乗車は今の内に。
 

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『水バラ バスVS鉄道 乗り継ぎ対決旅15』に筑西市が登場

■佐野厄除け大師から筑波山・霞ヶ浦周辺を経由して鹿島神宮へ!

 2023年3月15日(水)夜、テレビ東京で『水バラ バスVS鉄道 乗り継ぎ対決旅15 栃木・佐野~茨城・鹿島神宮』が放送されました。
 テレビ東京の旅番組は人気を博していて、この『バスVS鉄道』もすっかり定番として定着していますね。今回は「佐野厄除け大師」をスタートした鉄道チームとバスチームが、途中に設定されたボーナスポイントを経由しながら、ゴール地点の「鹿島神宮」を目指す……という旅。
 これまでの放送で7勝7敗と五分の成績となった両チームが、果たしてどんな旅を展開するのか……!!

・水バラ バスVS鉄道 乗り継ぎ対決旅15 栃木・佐野~茨城・鹿島神宮(テレビ東京 2023年3月15日放送)
 https://www.tv-tokyo.co.jp/broad_tvtokyo/program/detail/202303/25778_202303151825.html

 過度なマイカー依存に陥っている北関東でも、鉄道とバスを組み合わせればかなり移動範囲は広がるのですが、この番組では鉄道チームは鉄道を、バスチームはバスを使うのが基本。
 タクシーや徒歩での移動はできるとはいえ、あえて公共交通同士の連携を禁じた旅は、なかなか大変な旅に……(未見の方は、今後の地上波やBSでの再放送や、公式配信サービスでご覧ください)。


▲ 『水バラ バスVS鉄道 乗り継ぎ対決旅15』では、小山市→結城市→筑西市を経由するルートに。


■小山から筑波山への移動ルートは?

 さて、番組の中でJR小山駅(栃木県小山市)から筑波山(茨城県つくば市)のボーナスポイントに向かう際、鉄道チームとバスチームがそれぞれルート検索を行いました。
 鉄道チームは、まず筑波山にもっとも近い岩瀬駅か下妻駅に移動し、そこから軍資金の許す限りタクシーを使って、残りは徒歩で移動することを検討しました。検討の末に選んだのは、JR水戸線で下館駅に移動し、関東鉄道常総線に乗り換えて下妻駅に向かうというルート。
 一方のバスチームは、JR水戸線沿いに乗り継げるバスを探しながら、バスがない区間は徒歩やタクシーで繋ぐという作戦に出ました。小山駅からコミュニティバス「おーバス」で結城市の近くまで接近。バスがない区間は徒歩移動して、「結城市巡回バス」……にはタッチの差で間に合わず、そのまま徒歩で結城駅へ。結城駅からはタクシーでJR水戸線の川島駅か下館駅に向かい……。


▲ 筑西市(茨城県)の「筑西市広域連携バス」(左画像)と、小山市(栃木県)の「おーバス」(右画像)。結城市(茨城県)の「結城市巡回バス」は、ワンボックスカーを使用。

 実際にバスチームが選択したのは、「下館駅までタクシー移動」。下館駅では筑西市が運行する「筑西市広域連携バス」の発車時刻に間に合い、一気に旧・筑波鉄道の筑波駅=現在の「筑波山口(つくばさんぐち)」バスターミナルまで直行することができました。

 ところで、公共交通を利用して小山駅から筑波山へ向かうのに、「川島駅」が選択肢に入っていることに意外さを感じた人も少なくなかったのではないでしょうか。


■川島駅と下妻駅を結ぶ「筑西・下妻広域連携バス」

 公共交通を利用して小山駅から筑波山へ向かうのに、なぜ「川島駅」が選択肢に加わったのか。
 それは、筑西市と下妻市が協力して運行する「筑西・下妻広域連携バス」が発着するようになっているから。このバス路線を利用して下妻駅まで移動すれば、下妻駅から軍資金が許す限りタクシーで筑波山に接近し、残る区間は徒歩で移動できるのです。
 番組では、バスチームは下館駅から「筑西市広域連携バス」を利用して筑波山まで一気に迫り、鉄道チームは下館駅で常総線に乗り換え下妻駅に移動し、筑波山方面に向かうという展開になったのですが……。

 「筑西・下妻広域連携バス」は、かつて運行していた路線バスを、現在の公共施設の位置も勘案しながら改編した路線といえます。現在は本格運行に向けた「実証実験運行」の状態です。
 路線開設の大きな目的は、路線バスの廃止によって公共交通空白エリアになってしまった関本地区や上妻地区など、一定以上の人口の集積がある地域の移動手段を確保すること。
 行政サービスの一環として運行している路線で、運賃は全区間乗り通しても「1乗車200円」と破格です。また、路線開設に合わせて、小型超低床バス「ポンチョ」のロングボディ車を新規導入。地域としての本気度を示した格好です。


▲ 「筑西・下妻広域連携バス」運行開始に合わせて導入された「ポンチョ」ロングボディ。Suica・PASMO対応で、スムーズな乗降が可能です。

 JR水戸線の川島駅と関東鉄道常総線の下妻駅を結ぶ路線で、沿線には茨城県立高校が3校(鬼怒商、下妻一高、下妻二高)あるほか、水戸線や常総線に乗り換えることで下館方面や水海道方面、結城・小山方面への通勤通学にも利用できます。
 1日6便ずつ(2023年4月現在)と便数は少ないのですが、運賃が安いので川島駅からこのバスを定期利用する学生も少なくないようです。普段は「ポンチョ」で運行していますが、多客便はより輸送力が大きいノンステップ低床車が充当されることもあります。


■「筑西・下妻広域連携バス」の課題

 さて、筑西市と下妻市の連携によって誕生した「筑西・下妻広域連携バス」ですが、今後解決すべきいくつかの課題があるように見受けます。

(1)運行頻度
 公共交通の空白エリアを南北に貫くように走り、路線の両端を鉄道の駅に設定したことで両方向への利用が見込める点は良いのですが、「1日6便ずつ」という運行頻度ではなかなか利用しにくいことは事実です。
 通勤通学利用が見込める朝夕の時間帯は20~30分に1本程度、日中もせめて60分に1本程度は運行するようにしていけると良いですね。

(2)運行ルート
 公共交通の利用促進を図るうえで重要なのが「利便性の高さ」で、速達性の高さはその内の一つです。一般道を走る路線バスの速達性を高めるには、運賃収受の時間短縮、停車箇所の最適化、運行ルートの最短化などの方法があります。
 「筑西・下妻広域連携バス」は、路線北端では「鬼怒商業高校」や「筑西遊湯館」に、路線中央では筑西市役所の関城支庁(旧・関城町役場)に、路線南側では「ビアスパークしもつま」に立ち寄るために、本筋から外れて「寄り道」するルート設定です。
 経由地を増やして利用者を増やす取り組みなのですが、寄り道する分の走行距離と所要時間が増加してしまうというジレンマがあります。

(3)運賃
 地元自治体が運行経費を下支えして誕生したバス路線で、運行経費を運賃収入だけでまかなう必要がないことから、運賃は1乗車200円(全区間乗り通しても200円)に抑えられています。通勤定期は7200円/月、通学定期は6000円/月(片道3000円/月)と、こちらも破格です。
 ただ、運行頻度の向上や運行時間帯の拡大などを視野に入れると、運転手さんの人数やバス車両を増やす必要が出てきます。公共サービスの一環として運行経費を行政が下支えし続けるとしても、運賃収入を増やすこと自体は考えても良いと思います。
 二つの市をまたいで運行する路線ですので、たとえば増便するのに合わせて「市内は1乗車200円」「市境をまたぐ場合は1乗車300円」にするなど、増収を図る方策を検討しても良いかも。


■結城市への延伸も……?

 現在は北端をJR水戸線の川島駅に設定している「筑西・下妻広域連携バス」ですが、西隣の結城市(茨城県)がこのバス路線の結城市内への延伸の可能性を探っているようです。

・「結城市地域公共交通計画」令和4(2022)年度~令和8(2026)年度
  https://www.city.yuki.lg.jp/data/doc/1647917827_doc_16_0.pdf(PDFファイルです)

 同計画の58ページに、「筑西・下妻広域連携バスの本市への延伸について検討・調整し、運行準備が整い次第実施」という文言があり、令和5年度・6年度で検討→令和7年度以降に準備が整い次第運行と記載しています。
 具体的な延伸ルートは不明ですが、ちょうど国道50号線の4車線化工事が進捗している中での話ですので、その辺も念頭に置いているのではないか……と。「筑西・下妻広域連携バス」の運行ルートを「下妻駅~川島駅~鬼怒商業高校・筑西遊湯館~結城駅」と一筆書きのようにすると、比較的きれいにまとまりそうです(遊湯館方面には多少「寄り道」する形にはなりますが)。


▲ 「筑西・下妻広域連携バス」を結城駅まで延伸すると、おそらくこのような感じになるだろう、という推測ルート。結城二高の前を通るよう、国道50号の旧道経由に設定しています。

 仮に結城駅の発着場を南口とすれば、結城二高を経由するルートや、結城市民文化センター「アクロス」や結城市役所も経由するルート設定が可能ですので、より多くの利用が見込めます。
 なお、かつて路線バスが走っていた「結城駅~船玉交差点~下妻駅」というルートもあり得ますが、朝夕は船玉交差点を先頭とする久保田地区(結城市)の渋滞に巻き込まれて時間が読めなくなってしまうので、少なくともラッシュ時は回避する方が良さそうです。


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【上毛電鉄】国と沿線自治体が近代化に約22億円支援

■インフラ近代化のほか、2023年度から2027年度にかけて車両更新を実施予定

 群馬県の桐生市と前橋市を東西に結ぶ「上毛電鉄(じょうもうでんてつ)」の近代化のため、国と沿線自治体が総額総額22億6356万円の支援を行うというニュース。
 今回の支援は2023〜27年度の5年間に行われる6期目の支援で、国は約4.3億円、群馬県は約9.5億円、前橋市は約5.4億円、桐生市は約2.6億円、みどり市は約1.2億万円を支出。
 鉄道を「地域を支える公共インフラ」と位置づけて、しっかり投資しようという意欲が感じられますね。

・上毛電鉄に新たな支援策。「群馬型上下分離」とは何か(タビリス 2023年4月13日)
 https://tabiris.com/archives/jomoshien2023/


▲ 典型的なクルマ社会の群馬県ですが、上毛電鉄は「地域にとって不可欠の公共インフラ」として支援を続けています。

 6期目の主な支援内容は……。


・車両更新(9億円/3億円×3年間)
・踏切保安装置更新(1.35億円)
・レール重軌条化(1億円)
・架線柱更新(0.75億円)


 鉄道趣味的に気になるのは、やはり何といっても「車両更新」でしょうね。
 新車の導入が計画されたこともあったのですが、どうやら東京メトロから中古車両を導入することになるようです。
 具体的な話はまだ分かっていないのですが、現行の「700型」(元・京王電鉄「3000系」)が車体長18.5mであることから、18m級の車両になるのでは……と。


▲ 東は桐生市、西は前橋市を結ぶ「上毛電鉄」。現在の車両は「700型」で、これを今年度から他社から導入する中古車料によって更新する計画です。

 ……となると、中古車両の「出物」候補としては、後継車両によって更新が始まっている「丸ノ内線」用の「02系」や「日比谷線」用の「03系」ということになります。
 「02系」なら、軌間1,435mm・直流600V(第三軌条から集電)ですので、台車の履き替えやパンタグラフ集電への変更など、改造箇所が多くなります。
 「03系」なら、軌間1,067mm・直流1,500V用の電車なので、改造箇所は比較的少なくて済むでしょう。

■「群馬型上下分離」とは?

 ところで、この記事のタイトルにもなっている「群馬型上下分離方式」とは? 一般的な「上下分離方式」とは何が違うのでしょうか。

 一般的な「上下分離方式」では、運行会社は「上」にあたる部分、つまり運行サービスに専念して、「下」にあたるインフラ部分の建設・整備などの経費を公的にまかなう方式です。このため、運行主体と鉄道施設の保有主体は別になります。
 2023年8月に「優先整備区間」が開業予定の「宇都宮ライトレール」(芳賀・宇都宮LRT)は、この方式で整備されています。

 これに対して「群馬型上下分離方式」は、「上」と「下」には分離せず、「下」にあたるインフラ部分の経費を公的に支援する方式です。
 記事では「費用負担における上下分離」と表現していて、これはうまいたとえだと思います。


▲ 上毛電鉄だけでなく、わたらせ渓谷鐵道への支援も行われます。

 上毛電鉄の場合は、5年ごとに同社が「経営再建計画」を策定して、群馬県や沿線自治体が構成している「上毛線再生等検討協議会」が検討・協議し、「上毛線再生基本方針」を取りまとめて支援を実施する、という流れです。
 最初の「経営再建計画」を策定したのが1998年度で、過去25年(5期)に70億円弱の公的支援を実施しています。単純計算ですが、年平均2.8億円の支援ということになります。
 ちなみに、地平レベルの4車線バイパスを整備する場合、約70億円ではせいぜい3klm程度しか整備できません。この金額で全長25.4kmに及ぶ中量輸送機関を25年に渡って支えることができているわけで、これはかなり有意義な投資だといえます。


▲ 自転車をそのまま車内に持ち込める「サイクルトレイン」が定着しているのも、上毛電鉄の大きな特色の一つ。公共交通と自転車の組み合わせで、移動範囲が劇的に拡大します。

 群馬県も、茨城県や栃木県と同様、過度なマイカー依存と郊外への市街地拡散が進行してしまい、今後のまちづくりを考える上で大きな課題を抱えています(郊外への市街地拡散=行政コストの増大に直結するためです)。
 その群馬県で、古くから地域を支えてきた鉄道の近代化を公的に支援して、引き続き地域の重要な社会インフラとして支えて続けていく姿勢を明確にしていることは、まことに意義深いことだと思います。

 なお、上毛電鉄は国内における「サイクルトレイン」のパイオニアと言って良い存在で、日常的に自転車を電車に持ち込んで移動する乗客が多くいることでも知られます。
 自宅最寄りの駅までは自転車で、駅から駅は電車で自転車ごと移動し、目的地最寄りの駅から再び自転車で移動する「上毛スタイル」は、これからもっと多くの地域で普及していくことが望まれている姿でもあります。

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【つくばエクスプレス】茨城県内の延伸先は「JR土浦駅」か

■4ルート案の中からもっとも現実的な案に絞り込む

 つくばエクスプレス(TX)の茨城県内の延伸先について、学識経験者らによる第三者委員会が「土浦」案を茨城県知事に提言しました。
 最短ルートかつ沿線人口が最多なルートですので、妥当な判断でしょう。
 今後実際に整備することになる場合は、TXつくば駅~JR土浦駅をどういうルートにするか、そのルート上のどこにいくつの駅を設置するかが課題になります。
 (注:実際に整備されるまでには、まだまだ時間がかかるのではないかと思います)

・つくばエクスプレス延伸先にJR土浦駅 人口14万人増見通し(日本経済新聞 2023年3月31日)
 https://nikkei.com/article/DGXZQOCC23DFR0T20C23A3000000/

 土浦駅までTXを延伸すると、つくば市と土浦市の間に広がる郊外の新興エリアに軸となる軌道系公共交通機関が整備されることになりますし、JR常磐線との乗り継ぎが可能になりますので、導入効果は大きいといえます。


▲ 延伸先の候補は「筑波山方面」「水戸方面」「茨城空港方面」「土浦方面」の4案でした。


■どんなルートで土浦駅へ? 常磐線とはどのように接続する?

 で、ここで気になるのは、どういうルートと構造で土浦駅に乗り入れるのか、ということ。
 ルートについては、つくば市と土浦市の間の郊外には県道24号線沿いに新興地域が広がっているので、基本的には県道24号線の南北いずれかに沿った形で土浦市に接近するのでしょう。
 JR土浦駅周辺は既存の中心市街地が広がっているので、地平レベルに線路を整備するのはなかなか難しく、高架か地下で整備することになります。
 いずれの場合も、市街地のすぐ南側を桜川が流れているという地形上の制約があるので、その影響を受けることになります。


▲ TXつくば駅からJR土浦駅へ、どんなルートを辿るのでしょうか。いくつかのルートは想定できるのですが、「イオンモール土浦」を経由するとこんな感じになる、という想定で大まかなルートを示してみました。

 順当なのは地下で、ということになるのでしょうが、常磐線のルートに沿うようにカーブして土浦駅に接近するのか、それとも常磐線とは交差する格好で直線上に土浦駅に達するのかで、その先の展開も透けて見えてきます。
 つまり、水戸方面への直通も視野に入れるのか、それとも土浦駅からの延伸は考慮しない(または阿見・江戸崎方面などへの延伸の可能性を考慮する)のか、ということです。

 いずれにせよ、悠長に何十年もかけて検討している話では困ります。
 やるなら「やる」で、腹を括る必要があります。


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運賃下げたら乗客増加! 神戸の地下鉄「北神線」

■運賃引き下げ&運賃体系一体化の効果は絶大!

 神戸市の中心部と北部を結ぶ「北神線(ほくしんせん)」の利用者数が、運賃を引き下げた効果で3割増加したとのこと。
 これは大きな効果です。

・地下鉄運賃下げたら乗客数3割増 神戸の「北神線」(日本経済新聞 2023年3月11日)
 https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUF220O50S3A220C2000000/


▲ 運賃引き下げにより利用者が3割増加した神戸市営地下鉄北神線。

 北神線は、かつて「北神急行電鉄」として運行していた地下鉄路線で、1988年に開業。軌間1435mm、直流1500Vの電化路線で、全線複線、最急勾配33.3‰(パーミル)。
 六甲山地を貫く「北神トンネル」(約7.3km)によって、神戸電鉄「有馬線」の「谷上(たにがみ)」駅から、新幹線停車駅「新神戸(しんこうべ)」駅を最短ルートで接続。「新神戸」駅から神戸市営地下鉄「西神・山手線」に乗り入れて、神戸市中心街へと短絡する新ルートとして整備されました。

■鉄軌道は公共インフラ! 「公共」交通をどう支えるかが地域活性化のカギにも

 しかし、距離が短い割に運賃が割高であること、神戸市営地下鉄に乗り入れると運賃が加算されることから、利用者はなかなか増加せず。
 状況が変わったのは、神戸市北区の人口増加と地域振興を図りたい神戸市が、この路線のポテンシャルに着目したこと。本路線を神戸市営地下鉄と一体運営することで、北区の交通利便性を高めて、沿線の活性化を推進することになりました。
 こうして2020年6月、神戸市営地下鉄「北神線」が誕生しました。
 

▲ 運賃体系の一体化に加えて、運賃そのものも引き下げ。公共交通は「地域が支える」、言い換えれば行政が公共交通の運営を下支えする(=応分の経費を負担する)決断をしたからこそ実現した、といえます。

 神戸市は、阪急電鉄グループから「北神線」のインフラを198億円で丸ごと譲受。運賃体系を市営地下鉄ネットワークに組み込むことで、区間によっては市営化によって運賃がほぼ半額に。定期券も大幅値下げになります。
 約200億円という大型投資ですから、異論もあったでしょう。しかし、それによって確実に市民生活の質が向上しますから、いわば「損して得取れ」の最たる例だといえます。

■増えた乗客はどこから……?

 ところで、地下鉄の利便性が大幅に高まったのは良いとして、増えた乗客は一体どこから?
 運賃低廉化に刺激されて新規に電車を利用するようになった人がいる一方、これまで運賃的な優位性があった神戸電鉄の利用者が「北神線」経由に切り換えた割合もそれなりにあるでしょう。
 神戸電鉄は、有馬温泉に向かう「有馬線(ありません)」の沿線は開発が進んでいて利用者が多い一方、途中で分岐する「粟生線(あおせん)」は経営環境が芳しくありません。


▲ 経営環境が芳しくない神戸電鉄「粟生線」。将来に渡って持続できるよう、沿線ではさまざまな取り組みが行われています。

 従来は「有馬線」を乗り通して神戸の中心市街地に向かっていた利用者が、「谷上」駅から「北神線」経由で神戸の中心市街地に向かうようになると、その分の運賃収入が減少します。
 (「つくばエクスプレス(TX)」開業後、「守谷」駅での乗り換え利用が増えて減収となった関東鉄道「常総線」の状況に似ているといえます)

 新時代の交通まちづくりを推進する神戸市が、長年市の発展に貢献してきた神戸電鉄をどう捉え、どう支えていくのか。
 今後はこちらにも注目したいですね。


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【地下鉄8号線】有楽町線、将来は茨城県へ……?

■野田市を経由し、利根川を渡って茨城県西南部へ……

 「地下鉄8号線」、つまり東京メトロ「有楽町線」の延伸についての記事が掲載されました。
 延伸の構想があるのは、TX(つくばエクスプレス)の八潮(やしお)、JR武蔵野線の越谷レイクタウン駅を経由して、東武野田線の野田市駅に至るルート。
 さらに、野田市から利根川を渡河して、坂東市常総市八千代町を経由して、下妻市大宝(だいほう)駅へ、そこから関東鉄道常総線に乗り入れて筑西市下館(しもだて)駅へ……という構想も!!▲ 下館駅まで直通する可能性も……!?

■実現までには高い壁が…… でも、手がないわけではない

 もし実現すれば、鉄軌道の空白地帯が多い茨城県西部と都心方面を直結する新ルートの実現となりますし、東武野田線、つくばエクスプレスなどとの乗り換えができるうえに、集客力が極めて高い「越谷レイクタウン」を経由する新たな鉄軌道となります。

 とはいえ、課題になるのは、整備費と需要の見通し。
 つくばエクスプレスのような高規格の高架鉄道や地下鉄のまま整備するとなれば、整備費は膨大になります(1kmあたり100~200億円)。また、整備してどの程度の利用者が見込めるのかということもポイントになります。
 整備費については、広域道路と一体的に整備する方法や、インフラの規格をより低廉なもの、具体的には主に地平レベルで整備できるLRT(ライト・レール・トランジット)規格で整備するという方法が考えられます。
 需要については、現時点での沿線人口だけでなく、沿線全域の交通まちづくりの視点を加味して考える必要があります。

 LRTについては、国内だと「次世代型路面電車システム」などと訳されてきましたので、都市間を結ぶ鉄軌道としてのイメージは沸きにくいと思いますが、世界の諸都市では「トラムトレイン」(鉄軌直通運転)によって近接する別の都市へ直通運転する事例が多数見られます。


▲ 地平レベルで整備できるLRTだと、整備費を抑制できるしバリアフリー対策も容易に行えます。市街地では路面電車として、郊外では鉄道として高速運行する「トラムトレイン」も普及しています。海外では連接式ディーゼル低床LRVを使っている都市も。

 「トラムトレイン」とは、市街地では路面電車(軌道)、郊外では鉄道の特色を併せ持つ運転形態のことで、街中では電停(駅)の感覚が比較的短く(=表定速度はさほど上がらない)、郊外では鉄道のように駅間距離が長いため高速運転に適しているという、いわば「おいしいどころ取り」のスタイルです。
 国内でも、福井鉄道の市内軌道線とえちぜん鉄道の三国芦原線を直通運転する「トラムトレイン」(鉄軌直通運転)が話題になりましたし、広島電鉄宮島線の運転形態は「トラムトレイン」であるといえます。
 また、2023年8月開業に向けて準備が進む芳賀・宇都宮LRT(宇都宮ライトレール)も、市街地区間は50km/h・郊外区間は70km/h運転を織り込んで整備しているので、「トラムトレイン」を目指しているといえます(将来、栃木県内の他の鉄道路線に乗り入れることになれば、正真正銘の「トラムトレイン」です)。

 国内でこの方式を導入する場合、従来は運賃授受方式の制約(運転士が全乗客の乗降に対応しなければならない)もあって、複数編成の増結による輸送力の増強が難しい、という問題がありました。
 しかし今や、交通系IC乗車券やタッチ決済の普及に伴い、日本国内でも気がつけば事実上の「信用乗車方式」が普及していますので(例:JR水戸線の無人駅は、乗客自らがSuica簡易改札機にタッチして乗降しているので、信用乗車方式といってよい)、軌道法の特認を適用して2編成、3編成の併結を行えば、一般的な鉄道と同程度の輸送力を確保することが可能になっています。


▲ 既出の導入ルート案を参考に、野田市駅(東武野田線)から大宝駅(関東鉄道常総線)まで、八千代町経由でこんな感じになるだろう、という予想。既存の道路ベースでルート検索していますが、大まかなイメージはつかめるかと思います。

 「8号線」の延伸がいつ、どこまで、どういう形で実現するのか、現時点ではなんとも言えません。
 最大のネックは「利根川の渡河」ということになるでしょうから、そこの見通しが立てば茨城県内への延伸の可能性が出てきますし、難しければ野田市までの整備で終わってしまう可能性もあります。
 都心側の整備の目処が付けば、具体的に整備計画が進展する可能性はあると思いますので、今後も注視していきたいですね。
 

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「SLもおか」号、8月21日(土)から当面の間は運休に

■新型コロナウイルス感染症(COVID-19)感染拡大に伴う防疫措置のため

 真岡鐵道の「SLもおか」号ですが、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の感染拡大に伴う緊急事態宣言発出に伴い、8月21日(土)から当面の間は運転を取りやめることになりました……。 
 「C12 66」が全般検査を終えて、8月7日(土)から運行再開したばかりだったのですが、こればかりは致し方ありません。
 緊急事態宣言の延長、または短縮などにもよりますが、運行再開を待ちましょう!




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ひたちなか海浜鉄道、国交省が延伸申請を許可!

■阿字ヶ浦駅から国営ひたち海浜公園西口付近まで約3.1km、2024年春開業予定

 ひたちなか海浜鉄道が国土交通省に申請していた湊線の延伸計画が、2021年月15日に許可されました!
 これにより、現在の終点・阿字ヶ浦駅から、国営ひたち海浜公園西口付近まで、約3.1kmの延伸計画が具体化することになりました。
 阿字ヶ浦駅から約600mほどの場所には中間駅が設けられます。▲ 地方鉄道の延伸計画にゴーサインが出たことは、画期的な出来事です!

 茨城県内では、20世紀後半に筑波鉄道が廃止され、2005年には日立電鉄が、2007年に鹿島鉄道が廃止されました。
 しかし、2005年8月につくばエクスプレスが新規開業し、守谷駅で接続する関東鉄道常総線が快速運行開始&下館方でも増発して利便性向上を図るなど、鉄軌道の新たな挑戦も始まっていました。
 2005年12月、茨城交通が湊線を2008年3月に廃止する意向を示し、存廃を巡る協議がスタート。協議を重ねた結果、ひたちなか市と茨城交通が共同出資する第三セクター方式の新会社を設立し、湊線を存続することに決定。
 こうして2008年4月1日に誕生したのが、ひたちなか海浜鉄道でした。▲ 湊線が存廃問題に揺れていた当時、よもや延伸計画が許可される日が来ようとは……!!

 2011年3月の東日本大震災では、湊線も被災して大きな被害を受け、再び存廃の危機に直面したのですが……。
 いわば市民鉄道に転換していた湊線は早々に復旧が決まり、再び全線での運行を再開したのでした。
 2014年10月には、高田の鉄橋駅が開業。
 2021年3月には、美乃浜学園駅が開業予定です。▲ 存廃問題、東日本大震災、そして今般の新型コロナウイルス感染症(COVID-19)危機を乗り越え、2024年春に延伸が実現予定……。感慨深いですね!!

 今回許可された延伸計画が実現すると、那珂湊と国営ひたち海浜公園方面を列車で行き来できるようになります。
 行楽シーズンには那珂湊の旧市街地や海浜公園周辺が麻痺状態の大渋滞に陥ることを考えると、この区間を列車で往来できるようになることの意味は極めて大きいものと考えます。

 今後はおそらく輸送力を増強する必要も生じるでしょう。
 となれば、交換施設を持つ駅を増やすのだろうか、車両を増備するのだろうか、増やすとしたらどんな車両になるのだろうか……と、興味が尽きないところです。

 地方鉄道の活性化に大きな役割を果たしてきたひたとなか海浜鉄道。
 今後も大いに注目を集めることになりそうです。


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筑西・下妻広域連携バス、10月から実証運行

■JR水戸線の玉戸駅~関東鉄道常総線の下妻駅を結ぶ

 筑西市と下妻市が共同運行する「筑西・下妻広域連携バス」、2020年10月1日(木)から運行開始!
 かつて運行していた結城駅~下妻駅の路線バスをリニューアルしたようなルートになっています。

・筑西・下妻広域連携バス(下妻市ホームページ)
 https://www.city.shimotsuma.lg.jp/page/page003091.html

 10月1日から実証運行を開始する「筑西・下妻広域連携バス」は、JR水戸線の川島駅から、関本地区、上妻地区を経由して、関東鉄道常総線の下妻駅に至るルートです。
 時間帯によって、県立鬼怒商業高校前や筑西遊湯館、ビアスパーク下妻にも立ち寄ります。

・筑西・下妻広域連携バス時刻表
 https://www.city.shimotsuma.lg.jp/page/page003092.html



【運賃】1乗車200円(障害者100円、小学生100円、未就学児は無料)
【通勤定期券】1ヶ月7,200円、3ヶ月20,520円
【通学定期券(往復)】1ヶ月6,000円、2ヶ月12,000円、3ヶ月17,100円
【通学定期券(片道)】1ヶ月3,000円、2ヶ月6,000円、3ヶ月8,550円
※関鉄パープルバス営業所(下妻駅の隣)で販売

■寄り道が多いかも……?

 このバス路線の意義は、なんといっても公共交通空白エリアになっていた関本地区や上妻地区を通るということでしょう。
 また、運行便数や運行時間帯は限定的であるものの、1乗車200円で利用できるという手軽さもポイントです。

 課題があるとしたら、筑西遊湯館、筑西市役所の関城支所(旧・関城町役場)、ビアスパーク下妻に立ち寄る場合は「寄り道」になってしまうこと。
 本当は、最短ルートを最短時間で結ぶことが望ましいのですが、ここはやむを得ないというところでしょうか。

 ともあれ、まずは3年間の実証運行。
 ぜひ有効に活用して本格運行に結びつけていきたいですね。


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JR札沼線の北海道医療大学駅以遠、前倒しで廃止

■新型コロナウィルス感染拡大の影響で、廃止時期を前倒し

 JR北海道が運行する札沼線(さっしょうせん)の内、利用者が極端に少なくなっていた北海道医療大学駅~新十津川駅の区間(47.6km)が、予定より前倒しで2020年4月17日(金)で廃止となりました。
 これは新型コロナウィルスの感染拡大を防止するための予防措置で、廃止前倒しの発表は廃止前日の夜に行われました。
 突然の廃止となりましたが、北海道のテレビ局・HTBが最終列車の空撮映像を公開していますので、ぜひそちらをご視聴ください。


▲ 感染拡大防止のため、廃止が前倒しになったJR札沼線の北海道医療大学駅~新十津川駅。


▲ JR札沼線突然のラストラン① 新十津川駅~浦臼駅 【HTBニュース】


▲ JR札沼線突然のラストラン② 浦臼駅~石狩月形駅 【HTBニュース】


▲ JR札沼線突然のラストラン③ 石狩月形駅~本中小屋駅【HTBニュース】


▲ JR札沼線突然のラストラン④ 本中小屋駅~石狩当別駅【HTBニュース】

 もし廃止が5月連休明けのままだったとしたら、おそらく全国から大勢のマニアが現地に集まっていたでしょうから、感染拡大のリスクが高まってしまっただろうことは想像に難くありません。
 今回は政府が緊急事態措置を全国に拡大したことを受けての廃止前倒しとなりましたが、これはやむを得ない措置であったと考えます。

 なお、「札沼線廃止」というと、まるで全線が廃止となったかのような印象すら与えかねませんが、電化された桑園駅~北海道医療大学駅間はこれまで通りに運行していますので、念のため……。


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JR水郡線の全線復旧は2021年夏頃の見通し

■西金~袋田間は2020年7月上旬を予定

 昨年の台風19号で被災したJR水郡線について、橋梁流失により運行不能となっている西金駅~常陸大子駅の復旧時期が明らかになりました。
 西金~袋田駅間は、2020年7月上旬の復旧を予定。
 袋田~常陸大子間は、2021年夏頃の復旧を目指します。

・水郡線の運転再開時期の見通しについて(JR東日本 水戸支社 2020年2月14日)
 http://www.jrmito.com/common/pdf/info_16.pdf
 袋田~常陸大子間の「#第6久慈川橋りょう」は、今回と同規模の河川増水でも抗堪できるよう、河川内の橋脚を1本にして、トラス桁2連構造に変更して再建するとのことです。

 定時運行性や速達性が高く、将来確実性をもたらすという点からも、鉄軌道は「沿線住民の心の拠り所」でもあります。
 ぜひ、地域社会を支える重要な社会インフラの一つとして、着実な復興をお願いしたいところですし、そうした行政側の支援(公的資金を投じての復興支援)について我々県民も重要性を理解し、そうした方針への支持・支援を広げていければ……と思います。


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 公共交通の上手な利活用や、鉄道など公共交通を活かしたまちづくりなどの情報発信も行います!

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