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下館レイル倶楽部

真岡鐵道・関東鉄道常総線・JR水戸線が集まる「下館」を中心に活動する鉄道模型趣味・鉄道趣味の倶楽部です。(2009年6月12日開設)

カテゴリー「【特集:宇都宮LRT】」の記事一覧

【宇都宮LRT】「LRT START BOOK」配布開始!!

■ダウンロード版も公開!

 宇都宮にLRTが走ったらどんな感じになるのか、開業後の姿をイメージできるような新しいパンフレット「LRT START BOOK」が完成!
 デザインコンテストで決まった車両の先頭形状を模した冊子で、宇都宮市役所の本庁舎や、宇都宮市の出先機関、交通未来都市うつのみやオープンスクエアなどで配布されているほか、ダウンロード版も公開されています。


▲ 宇都宮・芳賀LRTの新たなパンフレット「LRT START BOOK」。ダウンロード版も公開!

 LRTについての概要は、このパンフレットを見れば一目瞭然といます。

 宇都宮市だけでなく、当地(筑西市)を含む周辺エリア一帯の住民にとっても、宇都宮の交通事情が大きく改善することは通勤・通学・買い物などの利便性向上に直結する関心事です。
 このパンフレットのような、分かりやすく親しみやすい情報公開によって、より一層LRTや新しい交通まちづくりについての理解促進が図られることを願っています。


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【宇都宮LRT】車両の基本仕様&内装の情報が公開!!

■全ドアにICカードリーダーを設置、ICカード乗車券による「信用乗車制」を導入!

 宇都宮市と芳賀町が共同で整備を進めているLRT(軽量軌道交通)について、車両の基本仕様や内装についての詳細が明らかになりました!

▲1編成あたりの乗車定員は160名(座席数50)で、車内は福井鉄道「F1000形」と同様のセミクロスシートになっています。

 芳賀・宇都宮LRTの車両は、編成長29.52m、車体幅2.65m、車両高3.625m(パンタグラフ折り畳み時)。
 1編成あたりの定員は160人(座席数50)。
 運転最高速度は、専用軌道での高速運転に備えて70km/h。
 JR宇都宮駅の東西乗り越えに備えて、最急勾配67‰(パーミル/67‰=距離1,000mで高低差67m)の能力を有します。

 なお、今回ご紹介した内容の詳細については、「LRT車両について」に詳しく記載がありますので、ご参考に!!


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【宇都宮LRT】車両デザイン「A案」に決定!!

■応募総数16,000票以上! 最多得票は「A案」

 宇都宮市と芳賀町が共同で整備を進めているLRT(軽量軌道交通)、2018年5~6月に実施した「芳賀・宇都宮LRT車両デザインアンケート」の結果と、有識者からの意見を参考に選定作業を行った結果、車両デザインは「A案」に決定しました!!

▲ 宇都宮・芳賀LRTの車両デザインは、3案の中で最多得票となった「A案」に決定!

 「雷都」の雷をイメージした黄色と、窓周りの黒がうまくマッチしていて、良いデザインだと思います。
 車両のデザインが決まると、これまでと違って目に見えて分かりやすい告知活動が可能となります。地元の市民の皆さんも、これまでより具体的なイメージを抱きやすくなり、より一層の周知が進むでしょうね。

 なお、今回ご紹介した内容の詳細については、「芳賀・宇都宮LRT車両外観デザインについて」に詳しく記載がありますので、ご参考に!!


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【宇都宮LRT】常設型「オープンハウス」開設!

■LRT電停が設置される商業施設「ベルモール」内に

 宇都宮・芳賀LRTについての情報発信基地となる常設型の「オープンハウス」が、LRT沿線で電停も設置予定の商業施設「ベルモール」内にオープン!

・常設型オープンハウス「交通未来都市うつのみやオープンスクエア」がオープンしました。(MOVE NEXTうつのみや 2017年8月29日)
 https://u-movenext.net/information/1

 常設型オープンハウスは、各国のLRTを整備する都市で開設されてきた情報発信基地で、市民の皆さんにLRT整備に関する情報を紹介し、理解を深めてもらう施設です。
 宇都宮では、市内各地を巡回するオープンハウスを実施していました。が、発信力を高めるには常設型の施設が必要不可欠で、市でも以前から設置に向けた検討を進めていたようです。
 そしてこのたび、LRT沿線に位置し、バスなどとの乗り換え拠点にもなる「トランジットセンター」が設けられる商業施設「ベルモール」の中に、待望の常設型オープンハウスが開設されました。





▲ 以前から切望する声が強かった常設型LRTオープンハウスが「ベルモール」内にオープン!

 オープンハウスには市の職員が常駐。LRT整備に関するさまざまなパネルが展示されているほか、3D映像でLRT整備ルートを視覚的に確認できるコーナーも設けられています。
 ご興味がある方は、ぜひ訪問なさってください。

 なお、「ベルモール」の場所は、こちら(↓)。



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【宇都宮LRT】JR宇都宮駅は「北側」ルートで横断

■JR宇都宮駅の東西横断は「2F部分」の「北側」ルートで

 宇都宮市と芳賀町が共同で整備を進めているLRT(軽量軌道交通)、JR宇都宮駅の在来線(1F)と新幹線(3F)の間の高さ(2F)を東西に横断するルートが「北側」に決まったようです! JR宇都宮駅の2F部分には、何ヶ所かLRTの東西横断に適した場所があって、その内のどこに軌道を通すか、これまで宇都宮市とJR東日本との間で協議・検討が進められていました。
 大きく分けると、「北側」「中央」「南側」。実現すると一番インパクトがあるのは「中央」なんですが、駅構内の商業施設などの構造を大きく変える必要があること、「南側」だと駅周辺の既存施設との兼ね合いで線形が厳しくなることなどから、もっとも実現性が高い「北側」に決まった……という感じでしょうか。

 横断ルートが決まれば、LRT新設に伴って駅西口の構造をどうするのか・どう変えるのかという検討も具体化するでしょうから、今後の続報が楽しみですね。


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【宇都宮LRT】広島電鉄・東急電鉄が技術協力

■運転士養成などLRTを運営する新会社に技術協力!

 宇都宮市の佐藤市長と、芳賀町の上野副町長が、広島電鉄東急電鉄の本社を訪問して、LRT事業に関する技術協力を要請!
 両社とも既に技術協力に応じていて、今回改めて全面的に協力したいとの意向を明らかにしています。

・佐藤市長らが広島電鉄訪問 LRTに協力求める(下野新聞 2015年9月1日)
 http://www.shimotsuke.co.jp/town/region/central/utsunomiya/news/20150901/2069602

・ 運転士養成など新会社に技術協力 LRT事業で東急電鉄(下野新聞 2015年9月2日)
 http://www.shimotsuke.co.jp/town/region/central/utsunomiya/news/20150902/2070654

 広島電鉄の椋田(むくだ)社長は、広電本社を訪ねた宇都宮市長・芳賀副町長からの技術協力要請に応じて、芳賀・宇都宮LRT新会社への人材派遣・運転士養成などに全面協力の意向を表明しました。
 広島電鉄は、中心市街地の「路面電車」と、鉄道並みの速度で運行する宮島線という「郊外電車」を運行していて、今日で言うLRTの要素をすでに有していたともいえます。

 8月31日に広島電鉄を訪問したのに続き、宇都宮の佐藤市長と芳賀の上野副町長は9月1日に東急電鉄本社を訪問。
 東急では今村副社長が対応して、引き続いての協力を表明しています。

 芳賀・宇都宮LRTは、完全新規に開業するLRTとしては最大規模となる一大プロジェクトで、2019年度に先行開業する「優先整備区間」(JR宇都宮駅~本田技研北門、約15km)だけでも、56人以上の運転士が必要に。
 開業した後であれば、増発や延伸に伴ってさらに運転士が必要になっても自社内で対応できるでしょうが、開業前の短期間に大量の運転士さんを要請するには、既存の軌道事業者各社の技術協力が必要不可欠となります。
 幸い、宇都宮市長と芳賀副町長が訪問した広島電鉄・東急電鉄を含む複数の事業者が芳賀・宇都宮LRTへの技術協力に応じる方針です。


 地元最大のバス事業者・関東自動車が、
(1)宇都宮市の「ネットワーク型コンパクトシティ」戦略の実現に協力したいと表明し、
(2)LRTを運行する新会社への参画を決断し、
(3)バスのドル箱区間であるJR宇都宮駅西側へのLRT延伸についても「異論はない」と表明
するなど、この2~3年でLRTを取り巻く状況は激変しています。

 その中で、短期間で大量の運転士をどうやって養成するかが、LRT事業を考える上で最大の課題となっていたのですが、全国の軌道事業者が人材派遣や運転士養成に協力する方針であることから、この点についても課題は解決されたと考えて良いでしょうね。


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【宇都宮LRT】芳賀町内のLRT軌道は道路中央に

■道路中央・外側を比較検討して「センターリザベーション」に

 芳賀町が町内のLRT軌道敷設位置を「道路中央」に決定!

 芳賀・宇都宮LRTの軌道は、道路空間を活用して敷設する区間と、新規に専用軌道を敷設する区間があります。
 芳賀町内の「優先整備区間」のルートは、宇都宮市との市町境界から広い県道沿いに約1.2km東進して、芳賀工業団地の管理センター前交差点を左折して、本田技研北門に向けて約1.8km北上。
 芳賀町内の優先整備区間に関しては、道路空間の中に軌道を敷設するのですが、道路中央が良いのか、それとも道路外側が良いのか、さまざまな比較・検討が行われました。

 道路中央に敷設する場合(センターリザベーション)は、言ってみれば広い中央分離帯に軌道を敷設するような感じで、路側帯に軌道がないことで荷さばきや駐停車を疎外しない等のメリットがあります。
 道路外側に敷設する場合(サイドリザベーション)は、既存のバス停がある場合にLRTと共用しやすい等のメリットがあります。
 必ずしもどちらが優れているということはないので、比較・検討したうえで、より適している方を採用すれば良い、ということにはなります。


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【宇都宮LRT】車両基地や電停などの詳細明らかに

■車両基地は新4号内側、電停は対向式ホームが基本に

 芳賀・宇都宮LRT、車両基地は新4号バイパスの内側(西側)に設置し、敷地面積は約4ha。「優先整備区間」開業時に必要な最大25編成は勿論、駅西延伸時に30編成を超えても対応できる余地も……。
 2015年8月24日(月)に開催された第8回「芳賀・宇都宮基幹公共交通検討委員会」で、LRTの詳細が明らかに!

 新聞報道だけではちょっと情報不足だったので、宇都宮市の公式サイトに掲載された詳細な資料(PDFファイル)を見てみると……。
 かなり詳細な情報が掲載されてます。

■第8回「芳賀・宇都宮基幹公共交通検討委員会」の資料に詳細情報が

 注目すべきは、以前から各方面から要望が出ていた東武宇都宮線やJR日光線、真岡鐵道などへの延伸可能性についても検討していること、鉄道路線に乗り入れても遜色ない走りが可能な車両を検討していること、「Suica」「PASMO」などIC乗車券の導入によってほぼ「信用乗車制」(セルフレジ方式)に近い乗降ができそうなこと……などなど。
 電停(停留所)のホーム配置は実に合理的で、交差点を挟んで上下ホームを互い違いにすることで、しっかり右折レーンのスペースも確保。
 いろんなことをしっかり検討していることが分かります。

 真岡鐵道への延伸が実現すると、接続地点にもよりますが茂木や益子への直通列車が運行できるようになったり、現在整備準備中のルート以外に新たなルートの整備が検討されれば、たとえば真岡駅へ短絡する新ルートが整備されたり……なんてことも十分あり得ます。
 (管理人個人としては、宇都宮~上三川~真岡というのはかなり有望なルートだろうと考えています)

 ……というわけで、「余所の出来事だ」なんて傍観している余裕はなく、今後どんな展開になっていくか注視して、状況を先取りしていかないと……と考える次第です。


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【宇都宮LRT】運営新会社に関東自動車も出資へ!

■新会社の名称は「とちぎ県央LRT株式会社(仮称)」

 JR宇都宮駅と芳賀町の本田技研北門までの約15kmを「優先整備区間」として先行整備するLRT。
 官民連携のLRT新会社(運営主体)の名称は「とちぎ県央LRT株式会社(仮称)」で、バス会社「関東自動車」も出資へ!

 芳賀・宇都宮LRTは、線路や施設などのインフラを行政が整備して、列車の運行は民間が行う「公設民営」「上下分離方式」を採用。
 (要するに、道路整備と同じ考え方で整備する)
 列車の運行を行う運営主体は「官民連携の新会社」ということになって、その名称は「とちぎ県央LRT株式会社(仮称)」。
 「とちぎ県央」としているところに、将来への含みを残しているといえます(素人目にも「必要なのに整備が難しかったルート」が複数あるように見受けるので、今後新路線の検討も行われていくのではないか……と)。

 「とちぎ県央LRT株式会社(仮称)」設立時の資本金は1.5億円で、出資比率は行政51%・民間49%。
 開業する2019年度には、資本金を10億円にまで増資して、出資比率は行政49%・民間51%に。


 地方の公共交通を考えるとき、従来のような「民間任せ」では、ネットワークやサービスを維持できなくなっています。

 民間には「経営の失敗」リスクがあります。
 一般的な企業であれば、社会的に大きな影響があるというほどではないのですが、公共交通の場合は減便や廃止などに直結するため、地域社会に甚大な負の影響が及んでしまいます。
 これまで、そのようにして減便や廃止が頻発してきたことからも明らかなように、公共交通は営利事業という「常識」を根底から変えない限り、地方はどんどん不便になってしまいます。

 公設民営・公有民営による上下分離方式は、その「常識」を根底から覆す手法で、先年日本でもやっと導入できるようになりました。
 交通は、まちづくりや都市計画と密接にリンクしているわけで、その意味でも行政が関わりを持つということは大きな意味を持ちます。


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【宇都宮LRT】運営主体は官民共同の新会社設立へ

■行政が主導する官民連携の新会社で信用性を高める!

 各メディア、宇都宮・芳賀LRTの運営主体が行政主導による官民連携の第三セクター新会社となることが正式発表されたニュースを報じています。
 地元・「下野新聞」の紙面では、1面トップを飾ったほか、複数の関連記事が掲載されていて、独自取材で定評がある「レスポンス」でも新たな記事が掲載されています。

・LRT運営 行政主導 秋にも三セク新会社 宇都宮市、芳賀町発表(下野新聞 2015年7月29日)
 http://www.shimotsuke.co.jp/news/tochigi/top/news/20150729/2035032・宇都宮市・芳賀町LRT、営業主体は行政主導の三セクに…新会社設立へ(レスポンス 2015年7月29日)
 http://response.jp/article/2015/07/29/256678.html


 「産経新聞」は、公募に応じたのが関東自動車1社だったことについて、「日本初」ということで「二の足を踏んだ」事業者が多かったと分析しているようです。

・宇都宮のLRT事業 三セク設立、運営へ 市と芳賀町「行政が多くの役割を」(産経新聞 2015年7月29日)
 http://www.sankei.com/region/news/150729/rgn1507290036-n1.html

 確かにそういう面もあるだろうとは思いますが、事前に事業者間でさまざまな話し合いは行っているのでしょうから、「1社だけ」と評価するのはちょっと違うのかな……という気はします。
 また、結果的に地元最大手のバス会社のみが手を挙げたということで、バス会社の面目は大いに保たれたといえますから、これはこれで良かったのではないか、と思っています。

 今後はどこが出資するか、出資比率がどうなるか、ですね。


 「朝日新聞」は、運営主体を第三セクターとした点について、公募に応じた関東自動車の提案も官民連携の第三セクターという前提であったことから、行政側は運行開始当初から民間主導というのは厳しいと判断した、と書いています。

・LRTは宇都宮市・芳賀町主導で、両首長が発表(朝日新聞 2015年7月29日)
 http://digital.asahi.com/articles/ASH7X3QXXH7XUUHB001.html


 民間には「経営の失敗」リスクがあります。
 一般的な企業であれば、社会的に大きな影響があるというほどではないのですが、公共交通の場合は減便や廃止などに直結するため、地域社会に甚大な負の影響が及んでしまいます。

 地方の公共交通を考えるとき、従来のような「民間任せ」では、ネットワークやサービスを維持できなくなっています。
 公共交通は営利事業という「常識」を根底から変えない限り、地方はどんどん不便になってしまう……。

 公設民営・公有民営による上下分離方式は、その「常識」を根底から覆す手法で、先年日本でもやっと導入できるようになりました。
 交通は、まちづくりや都市計画と密接にリンクしているわけで、その意味でも行政が関わりを持つということは大きな意味を持ちます。


 宇都宮・芳賀LRTは、地元のバス会社も検討会議に参画していますし、かつては反対していた「関東自動車」も(親会社が変わった後は)最近では駅西口へのLRT導入にも反対しない姿勢を示していています(要するに利害調整の段階に入った)。
 このことから、今後の焦点は、行政主導で設立する方針が固まった官民共同の新会社の出資者の顔ぶれと、出資比率がどうなるかに移ったといえそうです。


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【宇都宮LRT】大幅な需要増に対応して事業費も増加

■既出の記事の中では、おそらくもっとも詳しい記事

 宇都宮市と芳賀町が共同で整備するLRTについて、おそらくこれまででもっとも詳しい記事が「レスポンス」に掲載されました。
 今回発表された新たな事業費は406億円、快速を運行する場合は412億円となっています。
 増加の理由は至ってシンプルで、要するに「従来の予想より、大幅に多い利用者が見込める」ため。
 この記事では、事業費の増加が大幅な需要増加に伴うものであること、新たな需要予測に基づく試算だと、快速を運行するケースでもしないケースでも営業黒字になる見通しである点なども明記しています。

・宇都宮LRT構想、事業費は412億円…車両増加などで1.6倍に(レスポンス 2014年8月29日)
 http://response.jp/article/2014/08/29/231080.html

 芳賀・宇都宮LRTについては、沿線企業アンケートでマイカーからの転換率が19.1%にも及ぶというデータが。
 かなりシビアに見積もって、開業当初はこの半分程度しか転換しないとしても、従来想定の転換率3.6%を大きく上回る通勤利用者がクルマから電車へとシフト(このケースでも当初想定の約3倍に!!)。


▲ 福井鉄道「F1000形」と同様、30m級のLRVを18編成導入する想定です(注:「F1000形」は編成長27m)。(クリックすると動画を再生します)

 地方でマイカー通勤の人が1~2割公共交通利用にシフトすれば、地域社会に大きな変革をもたらします。

 実際に運行を始めるまでは、半信半疑の人も多いものと思いますが、公共交通を使うか使わないかの判断基準は、一言でいえば「便利かどうか」
 通勤通学時間帯に快速運行の場合は4分ごと、そうでないケースでも6分ごとという「都心並みに高頻度に列車が走ってくる」(しかも、渋滞に巻き込まれず時間通りに運行する)という状態は、地方における公共交通観を根底から覆すインパクトを持っています。

 これ、まさに「革命級」です。

 LRT導入を機にバスネットワークが再編されて、利便性が目に見えて向上(運賃制度の共通化や、支払い方法の簡略化など)すれば、さらなる相乗効果を期待できます。


【当ブログの宇都宮LRT関連記事】
【宇都宮LRT】企業アンケ「利用する」23.3%(2014年7月25日掲載)

【宇都宮LRT】関東自動車が「営業主体に」との意向表明(2014年4月12日掲載)

本田技研北門まで「快速」で最速32分(2014年2月28日掲載)

宇都宮市長「2018~19年に運行開始」(2014年1月6日掲載)

使用車両は「30m級」を想定?(2013年12月28日掲載)

JR宇都宮駅東口~本田技研北門までの全ルート案提示(2013年12月18日掲載)

「東側」は最低限「9,089人/日」利用と試算(2013年11月21日掲載)

100億円を超える基金の行方(2013年6月19日掲載)

とちテレ、市長インタビュー特番を放映(その1)(2013年3月3日掲載)
とちテレ、市長インタビュー特番を放映(その2)(2013年3月3日掲載)

佐藤市政3期目に、LRT導入への課題(2012年11月25日掲載)
課題(1)関東自動車との調整(2012年11月25日掲載)
課題(2)運行主体の決定(2012年11月25日掲載)
課題(3)市民への周知継続(2012年11月25日掲載)

建設費などの具体的なデータについて(2012年11月17日掲載)

朝日新聞の連載記事「宮っ子の選択」前編都市間競争に生き残れるのか(朝日新聞 2012年11月6日)について

【特集:宇都宮LRT】下野新聞の連載記事「LRTを問う」について
「LRTを問う」第1回富山:中心部への回帰傾向が進む(下野新聞 2012年10月27日)について
「LRTを問う」第2回宇都宮:民間との信頼を築けるか(下野新聞 2012年10月28日)について
「LRTを問う」第3回いわゆる「採算性」の問題(下野新聞 2012年10月29日)について
「LRTを問う」第4回支援:国、県は市の計画待ち(下野新聞 2012年10月30日)について
「LRTを問う」第5回BRT:コスト安いが課題も(下野新聞 2012年10月31日)について
「LRTを問う」第6回議論:市は「受益」示しきれず(下野新聞 2012年11月1日)について
「LRTを問う」第7回連合栃木の主張(下野新聞 2012年11月2日)について
「LRTを問う」第8回筑波大大学院・谷口守教授へのインタビュー(下野新聞 2012年11月3日)について


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【宇都宮LRT】企業アンケ「利用する」23.3%

■マイカー通勤からの転換率は19.1%!!

 宇都宮市と芳賀町が共同で整備するLRTについて、新たな動きです。
 LRT沿線にある清原工業団地、芳賀工業団地、芳賀・高根沢工業団地、大型商業施設「ベルモール」の従業員(約33,000人)を対象とするアンケートの調査結果が明らかに。

 「LRTを利用する」「快速があれば利用する」の合計が「23.3%に上った」……と下野新聞が報道。
 予想を大きく上回る高い数値が出ています。

・「LRT利用する」23% JR宇都宮駅東の企業従業員 宇都宮市がアンケート(下野新聞 2014年7月24日)
 http://www.shimotsuke.co.jp/news/tochigi/top/news/20140724/1665393

・宇都宮LRT沿線企業アンケート 「自動車から転換」19%(MSN産経 2014年7月25日)
 http://sankei.jp.msn.com/region/news/140725/tcg14072503520002-n1.htm

 アンケート対象者(約3.3万人)の内、回答したのは約1.2万人で、回収率は37.8%。
 「下野新聞」紙面の情報も総合すると……。


 「LRTを利用する」……13.5%
 「快速があれば利用する」……9.8%
 「実際に運行しないと分からない」……18%
 「利用しない」……55.2%
 (無回答)……3.4%


 「利用する」「快速があれば利用する」の合計は、23.3%。
 しかも、「実際に運行しないと分からない」の18%も、利便性が高ければ「利用する」に移行する可能性が高いといえます。

 注目すべきはマイカー通勤からの転換率で、なんと19.1%にも及びます(宇都宮市の事前想定は3.6%)。
 地方での通勤はほとんどがマイカーという状況の中で、2割に迫る転換率は注目に値します。

 一応捕捉しておきますと、アンケートの回収率が37.6%なので(この手のアンケートで約4割が回答というのは結構高い数値)、「23.3%が利用の意向」「マイカーからの転換率は19.1%」という数値をそのまま全体に当てはめることはできないとはいえ、予想を大きく上回る「嬉しい誤算」といえそうです。

 運行ルートや運行頻度、サービス水準、所要時間、想定運賃などが明らかになると、従来は漠然とした不安や懐疑を感じていた人も具体的にイメージしやすくなり、利用したいというマインドは高まるでしょう。
 ……ということは、従来の想定のまま事業化すれば、乗客が多すぎて「運びきれない」状況もあり得えます(その公算大かなと)。

 LRTの新規整備の場合、もっとも費用を要するのは軌道敷設などのインフラ整備費です。
 たとえ18m級LRVが走っても、30m級LRVが走っても、基本となるインフラ整備コストはそう変わりませんので(停留所や車庫などは長くする必要があります)、一定以上に需要が見込めるのであれば、できるだけ輸送力が大きい編成を導入して投資対効果を高めることが重要となります。

 今後は運転士などの人件費は抑えつつ、どうやって輸送力を増強するかを考えないと、ということになるのでは……と。
 具体的には、宇都宮市が最近検討している「30m級LRV」でも輸送力が不足するので、ラッシュ時には2編成以上を併結するとか、1編成あたりの編成長を長くする(世界的に主流の40m級以上とか)ことを検討しないといけないかも。
 (そのどちらの場合でも、軌道法の特認を得る必要があります)


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【宇都宮LRT】関東自動車が「営業主体に」との意向表明

■LRT導入に向けた「最大の課題」、ひとまず決着

 芳賀・宇都宮LRT関連で大きなニュース!

 栃木県下最大のバス会社「関東自動車」「LRTの営業主体を担う責務がある」と初めて明確に導入を肯定する意思表明を行ったことで、導入に向けた最大の障害は事実上解決に。

 一時期はLRT導入に関する市との協議にも応じない強硬姿勢を取ってきた同社。
 経営陣が交代してからは現実路線に舵を切ってきましたが、これで今後の方向性は決定的になりました。

・「LRT 営業主体担う責務」関東自動車、導入を肯定 宇都宮駅東(下野新聞 2014年4月5日)
 http://www.shimotsuke.co.jp/news/tochigi/local/news/20140405/1555305

 「関東自動車」は、栃木県の地元紙「下野新聞」の取材に応じる形で、



・とかくLRTだけの採算性の議論になりがちだが、周辺地域を結ぶバス路線を含めた公共交通全体の「面的持続性」が保たれることが重要
・公共交通ネットワーク全体の「面的持続性」が担保されれば、LRT導入に異を唱えることはしない
・県下最大の交通事業者である「関東自動車」がLRTの営業主体を担うことは責務
・LRT運行まではバス運行するので、LRT開業に伴って失う営業基盤に対する「補償」が必要



 と意思表明。

想定されるLRT運行ルートと停留所(下野新聞 2013年12月18日掲載)
▲ 2013年12月18日付の「下野新聞」に掲載された宇都宮・芳賀LRTの先行整備区間の現時点でのルート&電停案。「関東自動車」は、「県下最大の交通事業者として、LRTの営業主体になることが責務」と明言しました。


 「補償」という言葉が出てきたのは、これまでの経緯を振り返ってみると、実は画期的なこと。
 条件面の調整が難しい場合でも、協議の上で「金銭面で折り合いますよ」という姿勢を明確化したわけで、これは一方の当事者として重要な意思表明です。
 (つまり、「LRT導入を前提として協議を進めている」)
 とはいえ、関東自動車は「駅西」がメインエリアで、「駅東」でLRTルートに直接かぶる路線はほとんどなく、「とりあえず権利を主張してみました」という気もします。
 ただ、LRTが運行開始すると、清原工業団地や芳賀工業団地などの企業から運行受託している通勤目的のシャトルバスが不要(または大幅削減)になるので、シャトルバス運行契約で得ている利益分を「補償」してほしい、ということが真意であれば「なるほど」と合点がいきます。


■「駅東」は肯定、路線バスのドル箱「駅西」については「注文」

 一方、同社にとって「ドル箱」といわれる駅西側(JR宇都宮駅の西側)については、



・既存の公共交通が発展し(?)、移動需要を創出する度合いは東側ほど高くない
・朝夕のピーク時にLRTだけでは対応できず、路線バスとの併存になる
・駅東と駅西は状況が違うので、当面既存バスネットワークの高度化や利便性強化が合理的



 などと「否定的だ」(←「下野新聞」の報道による)。

 「否定的」というより、今後の市との交渉を強く意識した上で、西口の大通りをLRTだけに集約するのではなく、バスを残す(LRTとバスを併存させる)ことも考慮してもらわないと困る……とも読み取れます。

宇都宮市(西口大通り)宇都宮市(西口大通り)宇都宮市(西口大通り)
▲ JR宇都宮駅から東武宇都宮駅方面に向かう西口大通りは片側3車線。ただし、右折レーンと路側帯がなく、ラッシュ時は1車線がバス優先レーンになるので、最混雑時は「実質1車線」。(クリックすると拡大画像を表示します)

 もし「既存の公共交通が発展している」という主張が、バス路線の数が多かったり、走っているバスの台数が多いことを指すのであれば、首をかしげざるを得ません。
 バス会社にとって、JR宇都宮駅西口~東武宇都宮駅の区間が「確実な乗客数を見込めるドル箱区間」であることは理解しますが、



・性格が異なる多数のバス系統が重複して運行しているために、混雑する車両と閑散とした車両が混在するという非効率
・大量のバスが西口の大通りに流入することで、日常的な「バス渋滞」が発生する非効率



 ……などが発生していることは見逃せない問題です。

 バス会社としての立場上「言わざるを得ない」事情はあるのだろうとは思います。しかし、こうした非効率を放置することは経営を圧迫する一因にもなります。
 今回は駅西側へのLRT導入に関連しての話でしたが、そうでなくても複雑かつ飽和状態のバス系統と台数の整理統合はバス会社にとっても喫緊の課題でしょうね。
 (「JR宇都宮駅に直通を」という「直通指向」を無視できない……ということが、フリーハンドの検討を縛っているのではないかと推察します)

 私見ですが、駅西側へもLRTを導入することを契機に、系統数や台数を集約したバスやBRTを、LRTと軌道・停留所を共用して運行する方法が効果的では……と考えます。
 関東自動車がLRTの営業主体になるのであれば、バスの運行経費を大幅に圧縮しつつ、従来通りドル箱はドル箱として権益を維持できるわけですから、悪い話はないといえます。
 (駅西へのLRT導入に対する「落としどころ」として、バス会社としてそうした想定をしているのであれば、市としても建設的な協議を進めやすいし、バス会社にとっても結果的には実利が大きくなるものと思います)


■LRTの営業主体になれるのか?

 関東自動車が「LRTの営業主体になることは、栃木県下最大の交通事業者としての責務だ」と態度を明確化したことは、これはきわめて重要!
 ちょっと見方を変えれば、行政とはLRT導入が前提の協議を進めているので、いわゆる「とにかく反対」のような言動で混乱させないように……と、各方面に対して自制を求めているとも受け取れます。

 ここで問題になるのは、



・関東自動車はバス会社で、電車の運行を行っていない
・過去も鉄道や軌道の運行を行った経験がない



 ということ。

 この点、今回ご紹介している「下野新聞」の記事のWeb版では省略されているのですが、紙面には一問一答形式の質疑応答が掲載されていて、関東自動車として……というより、おそらく現在の親会社「みちのりホールディングス」としての考え方が分かります。

 それによると、



・「みちのりホールディングス」のグループ会社には「福島交通」がある
・「福島交通」は福島県で鉄道事業を行っている
・「みちのりホールディングス」グループ全体の事業運営能力を勘案すれば、LRTの営業主体になることは十分に可能



 ……とあります。

 「みちのりホールディングス」の傘下には、水戸市周辺で多数のバス路線を運行する「茨城交通」も含まれます。
 今の「茨城交通」はバス事業者ですが、元々は複数の鉄軌道を運行していた経験があり、6年前までは鉄道路線「湊線」(勝田~那珂湊)を運行していました。
 (「湊線」は第三セクター鉄道に転換して、ひたちなか市が51%、茨城交通は49%出資しています)

ひたちなか海浜鉄道
▲ 第3セクター鉄道「ひたちなか海浜鉄道」。6年前までは「茨城交通」の鉄道路線でした。「茨城交通」は「ひたちなか海浜鉄道」に出資し、今も資本関係があります。(クリックすると拡大画像を表示します)

 「関東自動車」本体は鉄軌道の実績がなくても、親会社である「みちのりホールディングス」傘下には鉄道を運営する交通事業者や、かつて鉄道を運営し、今は鉄道会社に出資している交通事業者がある……。
 こうしたことから、「みちのりホールディングス」はLRTの営業主体としての成算が「十分ある」と判断しているのでしょうね。
 また、宇都宮でバス事業者がLRT運行に携わることと、行政と共同で公共交通ネットワークの再生・拡充に成功することは、同様の動きがある他の地方都市にもノウハウを適用できることになるため、「みちのりホールディングス」にとっては大きなビジネスチャンスになる可能性があるといえます。

 ともあれ、従来の関東自動車の姿勢を考えれば、「運行主体を担うのが責務」とまで言及したのは決定的な進展。
 もし同社がLRTの運行主体になって、バスと共通の運賃体系を導入&IC乗車券などで乗降の円滑化が実現できるなら、駅西側も円滑な導入が可能なのでは……と。


■「1枚の切符で、何度乗り換えても目的地へ行ける」ようになるか

 この問題に関連して、利用者の立場で考えてみると、一番ありがたいのは「運賃体系の一元化」。
 JRとの運賃共通化は難しいとしても、LRTとバス、地域内交通の運賃が一元化されて、途中で何度乗り換え・乗り継いでもOK、というのが望ましい。
 (できれば宇都宮LRTと東武宇都宮線を一体化して、栃木まで運行エリアに含まれれば、さらに効果大)

東野バス
▲ 現在はバス同士の乗り換えの際、改めて運賃を支払わないといけませんが、運行会社や交通手段が違っても「目的地が同じなら何度乗り換えても運賃は同じ」にできると良いですね。(クリックすると拡大画像を表示します)

 たとえばJR宇都宮駅から目的地Aに向かう場合、同じ目的地への運賃はLRTもバスも共通であったり、途中でLRTからバスに乗り換えたり、バスからバスに乗り継いでも「1枚の切符で(乗り換えのたびに加算運賃が発生しないで)」自由に乗降できる状態。
 鉄道では、途中駅で快速から各停に乗り換えても運賃は加算されないし、たとえば宇都宮駅で宇都宮線(東北本線)から烏山線に乗り換えても、乗り換える行為自体で運賃は加算されません。
 この状況が、LRT快速とLRT各停、LRTとバス、バスとバスなどでも適用されれば嬉しいし、利用促進に直結するわけです。


 ともあれ、バス会社がここまで明確に意思表明を行ったことは、導入成功に向けた重大な局面を迎えたということでもあります。



【当ブログの宇都宮LRT関連記事】

【特集:宇都宮LRT】下野新聞の連載記事「LRTを問う」について
「LRTを問う」第1回富山:中心部への回帰傾向が進む(下野新聞 2012年10月27日)について
「LRTを問う」第2回宇都宮:民間との信頼を築けるか(下野新聞 2012年10月28日)について
「LRTを問う」第3回いわゆる「採算性」の問題(下野新聞 2012年10月29日)について
「LRTを問う」第4回支援:国、県は市の計画待ち(下野新聞 2012年10月30日)について
「LRTを問う」第5回BRT:コスト安いが課題も(下野新聞 2012年10月31日)について
「LRTを問う」第6回議論:市は「受益」示しきれず(下野新聞 2012年11月1日)について
「LRTを問う」第7回連合栃木の主張(下野新聞 2012年11月2日)について
「LRTを問う」第8回筑波大大学院・谷口守教授へのインタビュー(下野新聞 2012年11月3日)について

朝日新聞の連載記事「宮っ子の選択」前編都市間競争に生き残れるのか(朝日新聞 2012年11月6日)について

建設費などの具体的なデータについて(2012年11月17日掲載)

佐藤市政3期目に、LRT導入への課題(2012年11月25日掲載)
課題(1)関東自動車との調整(2012年11月25日掲載)
課題(2)運行主体の決定(2012年11月25日掲載)
課題(3)市民への周知継続(2012年11月25日掲載)

とちテレ、市長インタビュー特番を放映(その1)(2013年3月3日掲載)
とちテレ、市長インタビュー特番を放映(その2)(2013年3月3日掲載)

100億円を超える基金の行方(2013年6月19日掲載)

「東側」は最低限「9,089人/日」利用と試算(2013年11月21日掲載)

JR宇都宮駅東口~本田技研北門までの全ルート案提示(2013年12月18日掲載)

使用車両は「30m級」を想定?(2013年12月28日掲載)

宇都宮市長「2018~19年に運行開始」(2014年1月6日掲載)

本田技研北門まで「快速」で最速32分(2014年2月28日掲載)


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【宇都宮LRT】本田技研北門まで「快速」で最速32分

■「高速区間」を70km/h運転すると所要32分

 宇都宮・芳賀LRT、先行整備区間のJR宇都宮駅東口~本田技研北門(約15km)を最速32分、途中停車は4ヶ所のみ――。
 すっかりご紹介するのが遅くなってしまったんですが、宇都宮市の総合政策課が市議会に対して提示した検討案では、かなり踏み込んだ内容が出てきました。

・LRT、快速導入で最大11分短縮(下野新聞 2014年1月18日)
 http://www.shimotsuke.co.jp/news/tochigi/region/news/20140118/1477543

 宇都宮市&芳賀町が共同整備するLRT(ライト・レール・トランジット)は、鉄道と路面電車の「いいとこ取り」をして、鉄道導入に近い効果をコストをかけずに実現するという、日本ではまだ目新しい「軽量軌道交通」システムです。
 (注:LRTは、宇都宮市が推進するネットワーク型コンパクトシティ戦略を実現するための「手段」の一つで、バス再編や地域内交通の拡充といった他の「手段」と連携させることが前提です)

 2013年秋、正式に芳賀町が話に加わったことで、先行整備区間はJR宇都宮駅東口~清原工業団地~テクノポリス~芳賀台~本田技研北門の約15kmに。
 この区間に19ヶ所の電停(電車の停留所/「駅」と考えて良いでしょうね)が設けられて、「各駅停車」だけでなく、朝夕ラッシュ時には「通勤快速」を走らせることも検討している……というのは既報の通り。

想定されるLRT運行ルートと停留所(下野新聞 2013年12月18日掲載)
▲ 2013年12月18日付の「下野新聞」に掲載された宇都宮・芳賀LRTの先行整備区間の現時点でのルート&電停案。私見ですが、(17)管理センター前~(19)本田技研北門までは将来的には「支線」になって、「本線」は(17)から東に延伸するのではないか……と。

 先行整備区間には、宇都宮市内に15ヶ所、芳賀町内に4ヶ所の電停(駅)を設置予定。
 全電停に停車するタイプの列車は15kmを43分、速達タイプの「通勤快速」だと各停より6~7分短縮=ということは36分か37分で走る見通し。
 この所要時間は、全区間に「軌道法」を厳格適用して最高速度40km/hで走る場合の想定なんですが、上記マップの内、専用軌道を新設する(8)下平出~(9)下竹下の間と、おそらくここも専用軌道になるだろう(17)管理センター前~(19)本田技研北門の間は「鉄道」並みに整備して高速運転(最高速度70km/h)すると、「通勤快速」はJR宇都宮駅東口~本田技研まで最速32分で結ぶ……と。


▲ 郊外では駅間距離が長め(駅と駅の間の距離が長め)で、鉄道のように高速運転することも、所要時間を短縮する有力な方法の一つです。

 鉄道のように高速運転を実現するためには、鉄道並みの設備が必要です。
 また、快速を運行する際、JR宇都宮線が古河駅などで行っている「緩急接続」(快速列車と普通列車が接続して、相互に乗り換え可能)を実現するには、追い越し設備を設置する必要があります。

 ただ、所要時間が短い路線かどうか、快速など速達列車が走る路線なのかどうかでは、路線の価値がまるで違います。
 また、現在は(19)本田技研北門までの先行整備段階ですが、今後真岡鐵道方面に延伸を行うことになれば、より長距離を運行することになるため、「途中区間をできるだけ早く!」ということが重要になってきます。

 この辺の話は、「将来の拡張性をどこまで検討・設計に含めるか」という長期戦略に関わってきます。


▲ とても重要なのが「将来の拡張性をどこまで検討・設計に含めるか」ということ。延伸の予定があったり、他の鉄道路線への乗り入れを検討している場合は、特に重要です。

 たとえ「今すぐ」は必要なくても、そう遠くない将来に必要になる可能性があるなら、「あらかじめ織り込んでおく」ことは、結果的にトータルコストを圧縮する効果があります。
 たとえば住宅建築でも、将来の増築を見越した設計にしておけば、いざ増築するとき最小限の費用と工期で済みますが、事前に全く考慮せずに設計・建築してしまうと、将来増築が必要になったとき、思わぬ追加費用や手間がかかってしまうことがあります。

 鉄道やLRTなど公共交通機関を整備する場合も同様です。

 将来の都市戦略・地域戦略を見据えて、どこまで延伸する計画があるのか。
 そのときどの程度輸送量が増えそうなのか。
 駅の大きさをどの程度拡張できるように見ておけば良いのか。
 車両のサイズや仕様についてどこまで余裕を見ておけば良いのか……等々。

 目先のコストや今見えている事象だけでなく、長期的な視点で考えておくことが重要になる……というわけです。

清原工業団地
▲ 宇都宮市にとって超重要エリアの清原工業団地。宇都宮市の財政の結構な部分を「清原地区が支えて」いるので、頼りになり分かりやすい交通手段を整備することは極めて重要! また、芳賀工業団地、芳賀・高根沢工業団地に通っている人の多くも宇都宮市内に住んでいます。

 なお、相変わらず「赤字だ」というような言説を見聞きすることがあるのですが(「公共」交通なので、表面的な赤字黒字の採算性だけで判断するのはナンセンスなんですが)、宇都宮・芳賀LRTは「公設民営」「上下分離方式」で整備することが決まっています。

 これは、線路(軌道)はもちろん、駅や車庫などの施設、使用する車両の調達・整備などを含めた「下(インフラ部分)」は公的に整備して、運行会社は「上(列車の運行サービス)」に専念する方式です。
 これをバスに置き換えると、道路や停留所、使用するバス車両は公的に整備して、運行会社はバスの運行サービスに専念……と同じことになります。
 (注:LRT整備はバス活性化とセットで、今後バスに対してもさまざまな公的支援が行われる計画です)

 ご承知のように、地方の公共交通ネットワークを従来のような独立採算制で維持し続けるのは困難です。
 でも今、この「常識」は大きく覆ろうとしているんです。
 これまでは、とかく道路だ鉄道だLRTだバスだと分けて考える人が多かったんですが、今後は異なる交通手段であっても一つの「交通体系」として、バランス良く整えていくことが一般的になっていきます。
 具体的には、これまで道路を公的に整備してきたのと同様に、公共交通ネットワークも「重要な社会資本」として、少なくともインフラ部分は公的に整備する方向に変わっていくことになります。
 それが「公設民営」または「公有民営」の「上下分離方式」です。

 行政がインフラ整備の面倒を見る方式に変わるだけで、地方の公共交通ネットワークはかなりの部分が十分ペイするようになります。
 また、独立採算制だと全部の経費を運賃で回収しないといけませんが、行政がインフラを担当することでその分の経費がかからなくなれば、運賃の引き下げや運行本数の増加がしやすくなります。
 公共交通ネットワークが便利になって、しかも運賃も下がって利用しやすくなる(または、運行本数が増えて利用しやすくなる)のであれば、その分クルマを使わずに済む人が増えて交通量が減りますから、道路渋滞も緩和します。
 (クルマを使うか公共交通を使うか、より多くの人が「選べる」ようになることが重要!)


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とちテレ、市長インタビュー特番を放映(その2)(2013年3月3日掲載)

100億円を超える基金の行方(2013年6月19日掲載)

「東側」は最低限「9,089人/日」利用と試算(2013年11月21日掲載)

JR宇都宮駅東口~本田技研北門までの全ルート案提示(2013年12月18日掲載)

使用車両は「30m級」を想定?(2013年12月28日掲載)

宇都宮市長「2018~19年に運行開始」(2014年1月6日掲載)


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【宇都宮LRT】宇都宮市長「2018~19年に運行開始」

■2016年度の着工から2年程度で運行開始かも

 宇都宮市の佐藤栄一市長は、今日(2014年1月6日)行われた新春記者会見で、宇都宮・芳賀LRTについて、「2016年度の着工をめざす」としたうえで、「2018~19年あたりで運行開始したい」と発言。

 これまで慎重な姿勢を貫いてきた佐藤市長が運行開始時期についてここまでハッキリ発言したのは、たぶん今回が初めて。
 これまでの流れを考えると、何も裏付けがなければここまで踏み込んだ発言を行うことは考えにくいので、関係各方面との協議や調整がかなり進んでいて、「時期を公表できる段階に達した」ことを意味するのでは……と推察できます。

・「2018年にも運行したい」 LRTで宇都宮市長(下野新聞 2014年1月6日)
 http://www.shimotsuke.co.jp/news/tochigi/local/news/20140106/1466008

 これまでのところ、LRT先行整備区間はJR宇都宮駅東口~清原工業団地~テクノポリス~芳賀台~本田技研北門で、約15km。
 この区間に19ヶ所の電停(電車の停留所/=「駅」と考えて良いでしょうね)が設けて、「各駅停車」だけでなく、朝夕ラッシュ時には「通勤快速」を走らせることも検討しているようです。

想定されるLRT運行ルートと停留所(下野新聞 2013年12月18日掲載)
▲ 2013年12月18日付の「下野新聞」に掲載された宇都宮・芳賀LRTの先行整備区間の現時点でのルート&電停案。電停の地名が記載されていて、イメージが把握しやすい地図です。

 もうちょっとご紹介すると、電停は宇都宮市内に15ヶ所、芳賀町内に4ヶ所設置予定で、全電停に停車するタイプの列車は15kmを43分、速達タイプの「通勤快速」だと各停より6~7分短縮=ということは36分か37分で走る見通し。
 2016年度には着工予定で、今回の発表で2018~19年の運行開始を目指していることが判明しました。

 なお、先行整備区間の開業時までには、JR宇都宮駅の東西乗り越えは間に合わないとの想定のようで、この時点ではJR宇都宮駅東口が暫定的な起点になるようです。
 JR宇都宮駅の東西乗り越えと、JR宇都宮駅の西側整備などについても、並行して検討が行われていくのだろうと思います。

 既出の範囲内で注目すべき点は、


(1)先行整備区間に「芳賀・高根沢工業団地」にある「本田技研北門」が含まれた
(2)鬼怒川を挟んだ約2.4kmは専用軌道&高速運転
(3)「通勤快速」運行を検討、途中の停留所5ヶ所に追い抜き施設を設置
(4)車両1編成の定員155人(最大232人)を想定


 の4点が挙げられます。
 ((1)~(3)についての詳細(4)についての詳細)。

 「定員155人」に該当するLRV(ライト・レール・ヴィークル/LRT用の車両)といえば、先日「福井鉄道」が導入した「FUKURAM」こと「F1000形」がありますので、現在宇都宮・芳賀LRT用の車両としては少なくとも「30m級」のLRVを想定していることが分かります。


▲ 福井鉄道に導入されたLRV「F1000形」は、全長27.16m・全幅2.65mの3車体連接車です。

 1人の運転士さんでより多くの乗客を運べる方が輸送効率が高いことは言うまでもないことですし、着座率を高めて快適性を向上するためにも、自転車の車内持ち込みを容易にするためにも、できるだけ大柄な車両の導入が効果的といえます。


 計画を進める際、時期を明示することは重要なポイントですが、裏付けのないスケジュールなら安易に明示しない方が賢明です。
 これまでの流れを振り返ると、佐藤市長はこうした点に慎重過ぎるほど慎重で、運行開始時期について公の場でここまで踏み込んだ表現はしてこなかったと思います。
 その慎重な市長が具体的な時期を公言したということは、公言しても差し障りがないまでに「状況が整った」ためではないかと思いますので、今回の発言はかなり重要な意味を持っているように感じます。


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