下館レイル倶楽部
真岡鐵道・関東鉄道常総線・JR水戸線が集まる「下館」を中心に活動する鉄道模型趣味・鉄道趣味の倶楽部です。(2009年6月12日開設)
【宇都宮LRT】宇都宮市長「2018~19年に運行開始」
- 2014/01/06 (Mon)
- 【特集:宇都宮LRT】 |
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■2016年度の着工から2年程度で運行開始かも
宇都宮市の佐藤栄一市長は、今日(2014年1月6日)行われた新春記者会見で、宇都宮・芳賀LRTについて、「2016年度の着工をめざす」としたうえで、「2018~19年あたりで運行開始したい」と発言。
これまで慎重な姿勢を貫いてきた佐藤市長が運行開始時期についてここまでハッキリ発言したのは、たぶん今回が初めて。
これまでの流れを考えると、何も裏付けがなければここまで踏み込んだ発言を行うことは考えにくいので、関係各方面との協議や調整がかなり進んでいて、「時期を公表できる段階に達した」ことを意味するのでは……と推察できます。
・「2018年にも運行したい」 LRTで宇都宮市長(下野新聞 2014年1月6日)
http://www.shimotsuke.co.jp/news/tochigi/local/news/20140106/1466008
これまでのところ、LRT先行整備区間はJR宇都宮駅東口~清原工業団地~テクノポリス~芳賀台~本田技研北門で、約15km。
この区間に19ヶ所の電停(電車の停留所/=「駅」と考えて良いでしょうね)が設けて、「各駅停車」だけでなく、朝夕ラッシュ時には「通勤快速」を走らせることも検討しているようです。
▲ 2013年12月18日付の「下野新聞」に掲載された宇都宮・芳賀LRTの先行整備区間の現時点でのルート&電停案。電停の地名が記載されていて、イメージが把握しやすい地図です。
もうちょっとご紹介すると、電停は宇都宮市内に15ヶ所、芳賀町内に4ヶ所設置予定で、全電停に停車するタイプの列車は15kmを43分、速達タイプの「通勤快速」だと各停より6~7分短縮=ということは36分か37分で走る見通し。
2016年度には着工予定で、今回の発表で2018~19年の運行開始を目指していることが判明しました。
なお、先行整備区間の開業時までには、JR宇都宮駅の東西乗り越えは間に合わないとの想定のようで、この時点ではJR宇都宮駅東口が暫定的な起点になるようです。
JR宇都宮駅の東西乗り越えと、JR宇都宮駅の西側整備などについても、並行して検討が行われていくのだろうと思います。
既出の範囲内で注目すべき点は、
(1)先行整備区間に「芳賀・高根沢工業団地」にある「本田技研北門」が含まれた
(2)鬼怒川を挟んだ約2.4kmは専用軌道&高速運転
(3)「通勤快速」運行を検討、途中の停留所5ヶ所に追い抜き施設を設置
(4)車両1編成の定員155人(最大232人)を想定
の4点が挙げられます。
((1)~(3)についての詳細/(4)についての詳細)。
「定員155人」に該当するLRV(ライト・レール・ヴィークル/LRT用の車両)といえば、先日「福井鉄道」が導入した「FUKURAM」こと「F1000形」がありますので、現在宇都宮・芳賀LRT用の車両としては少なくとも「30m級」のLRVを想定していることが分かります。
▲ 福井鉄道に導入されたLRV「F1000形」は、全長27.16m・全幅2.65mの3車体連接車です。
1人の運転士さんでより多くの乗客を運べる方が輸送効率が高いことは言うまでもないことですし、着座率を高めて快適性を向上するためにも、自転車の車内持ち込みを容易にするためにも、できるだけ大柄な車両の導入が効果的といえます。
計画を進める際、時期を明示することは重要なポイントですが、裏付けのないスケジュールなら安易に明示しない方が賢明です。
これまでの流れを振り返ると、佐藤市長はこうした点に慎重過ぎるほど慎重で、運行開始時期について公の場でここまで踏み込んだ表現はしてこなかったと思います。
その慎重な市長が具体的な時期を公言したということは、公言しても差し障りがないまでに「状況が整った」ためではないかと思いますので、今回の発言はかなり重要な意味を持っているように感じます。
【当ブログの宇都宮LRT関連記事】
・【特集:宇都宮LRT】下野新聞の連載記事「LRTを問う」について
・「LRTを問う」第1回富山:中心部への回帰傾向が進む(下野新聞 2012年10月27日)について
・「LRTを問う」第2回宇都宮:民間との信頼を築けるか(下野新聞 2012年10月28日)について
・「LRTを問う」第3回いわゆる「採算性」の問題(下野新聞 2012年10月29日)について
・「LRTを問う」第4回支援:国、県は市の計画待ち(下野新聞 2012年10月30日)について
・「LRTを問う」第5回BRT:コスト安いが課題も(下野新聞 2012年10月31日)について
・「LRTを問う」第6回議論:市は「受益」示しきれず(下野新聞 2012年11月1日)について
・「LRTを問う」第7回連合栃木の主張(下野新聞 2012年11月2日)について
・「LRTを問う」第8回筑波大大学院・谷口守教授へのインタビュー(下野新聞 2012年11月3日)について
・朝日新聞の連載記事「宮っ子の選択」前編都市間競争に生き残れるのか(朝日新聞 2012年11月6日)について
・建設費などの具体的なデータについて(2012年11月17日掲載)
・佐藤市政3期目に、LRT導入への課題(2012年11月25日掲載)
・課題(1)関東自動車との調整(2012年11月25日掲載)
・課題(2)運行主体の決定(2012年11月25日掲載)
・課題(3)市民への周知継続(2012年11月25日掲載)
・とちテレ、市長インタビュー特番を放映(その1)(2013年3月3日掲載)
・とちテレ、市長インタビュー特番を放映(その2)(2013年3月3日掲載)
・100億円を超える基金の行方(2013年6月19日掲載)
・「東側」は最低限「9,089人/日」利用と試算(2013年11月21日掲載)
・JR宇都宮駅東口~本田技研北門までの全ルート案提示(2013年12月18日掲載)
・使用車両は「30m級」を想定?(2013年12月28日掲載)
※なお、この記事にコメントをつける場合は、記事タイトル下の「CM」部分をクリックすると投稿できます。
宇都宮市の佐藤栄一市長は、今日(2014年1月6日)行われた新春記者会見で、宇都宮・芳賀LRTについて、「2016年度の着工をめざす」としたうえで、「2018~19年あたりで運行開始したい」と発言。
これまで慎重な姿勢を貫いてきた佐藤市長が運行開始時期についてここまでハッキリ発言したのは、たぶん今回が初めて。
これまでの流れを考えると、何も裏付けがなければここまで踏み込んだ発言を行うことは考えにくいので、関係各方面との協議や調整がかなり進んでいて、「時期を公表できる段階に達した」ことを意味するのでは……と推察できます。
・「2018年にも運行したい」 LRTで宇都宮市長(下野新聞 2014年1月6日)
http://www.shimotsuke.co.jp/news/tochigi/local/news/20140106/1466008
これまでのところ、LRT先行整備区間はJR宇都宮駅東口~清原工業団地~テクノポリス~芳賀台~本田技研北門で、約15km。
この区間に19ヶ所の電停(電車の停留所/=「駅」と考えて良いでしょうね)が設けて、「各駅停車」だけでなく、朝夕ラッシュ時には「通勤快速」を走らせることも検討しているようです。
▲ 2013年12月18日付の「下野新聞」に掲載された宇都宮・芳賀LRTの先行整備区間の現時点でのルート&電停案。電停の地名が記載されていて、イメージが把握しやすい地図です。
もうちょっとご紹介すると、電停は宇都宮市内に15ヶ所、芳賀町内に4ヶ所設置予定で、全電停に停車するタイプの列車は15kmを43分、速達タイプの「通勤快速」だと各停より6~7分短縮=ということは36分か37分で走る見通し。
2016年度には着工予定で、今回の発表で2018~19年の運行開始を目指していることが判明しました。
なお、先行整備区間の開業時までには、JR宇都宮駅の東西乗り越えは間に合わないとの想定のようで、この時点ではJR宇都宮駅東口が暫定的な起点になるようです。
JR宇都宮駅の東西乗り越えと、JR宇都宮駅の西側整備などについても、並行して検討が行われていくのだろうと思います。
既出の範囲内で注目すべき点は、
(1)先行整備区間に「芳賀・高根沢工業団地」にある「本田技研北門」が含まれた
(2)鬼怒川を挟んだ約2.4kmは専用軌道&高速運転
(3)「通勤快速」運行を検討、途中の停留所5ヶ所に追い抜き施設を設置
(4)車両1編成の定員155人(最大232人)を想定
の4点が挙げられます。
((1)~(3)についての詳細/(4)についての詳細)。
「定員155人」に該当するLRV(ライト・レール・ヴィークル/LRT用の車両)といえば、先日「福井鉄道」が導入した「FUKURAM」こと「F1000形」がありますので、現在宇都宮・芳賀LRT用の車両としては少なくとも「30m級」のLRVを想定していることが分かります。
▲ 福井鉄道に導入されたLRV「F1000形」は、全長27.16m・全幅2.65mの3車体連接車です。
1人の運転士さんでより多くの乗客を運べる方が輸送効率が高いことは言うまでもないことですし、着座率を高めて快適性を向上するためにも、自転車の車内持ち込みを容易にするためにも、できるだけ大柄な車両の導入が効果的といえます。
計画を進める際、時期を明示することは重要なポイントですが、裏付けのないスケジュールなら安易に明示しない方が賢明です。
これまでの流れを振り返ると、佐藤市長はこうした点に慎重過ぎるほど慎重で、運行開始時期について公の場でここまで踏み込んだ表現はしてこなかったと思います。
その慎重な市長が具体的な時期を公言したということは、公言しても差し障りがないまでに「状況が整った」ためではないかと思いますので、今回の発言はかなり重要な意味を持っているように感じます。
【当ブログの宇都宮LRT関連記事】
・【特集:宇都宮LRT】下野新聞の連載記事「LRTを問う」について
・「LRTを問う」第1回富山:中心部への回帰傾向が進む(下野新聞 2012年10月27日)について
・「LRTを問う」第2回宇都宮:民間との信頼を築けるか(下野新聞 2012年10月28日)について
・「LRTを問う」第3回いわゆる「採算性」の問題(下野新聞 2012年10月29日)について
・「LRTを問う」第4回支援:国、県は市の計画待ち(下野新聞 2012年10月30日)について
・「LRTを問う」第5回BRT:コスト安いが課題も(下野新聞 2012年10月31日)について
・「LRTを問う」第6回議論:市は「受益」示しきれず(下野新聞 2012年11月1日)について
・「LRTを問う」第7回連合栃木の主張(下野新聞 2012年11月2日)について
・「LRTを問う」第8回筑波大大学院・谷口守教授へのインタビュー(下野新聞 2012年11月3日)について
・朝日新聞の連載記事「宮っ子の選択」前編都市間競争に生き残れるのか(朝日新聞 2012年11月6日)について
・建設費などの具体的なデータについて(2012年11月17日掲載)
・佐藤市政3期目に、LRT導入への課題(2012年11月25日掲載)
・課題(1)関東自動車との調整(2012年11月25日掲載)
・課題(2)運行主体の決定(2012年11月25日掲載)
・課題(3)市民への周知継続(2012年11月25日掲載)
・とちテレ、市長インタビュー特番を放映(その1)(2013年3月3日掲載)
・とちテレ、市長インタビュー特番を放映(その2)(2013年3月3日掲載)
・100億円を超える基金の行方(2013年6月19日掲載)
・「東側」は最低限「9,089人/日」利用と試算(2013年11月21日掲載)
・JR宇都宮駅東口~本田技研北門までの全ルート案提示(2013年12月18日掲載)
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公共交通の上手な利活用や、鉄道など公共交通を活かしたまちづくりなどの情報発信も行います!
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