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下館レイル倶楽部

真岡鐵道・関東鉄道常総線・JR水戸線が集まる「下館」を中心に活動する鉄道模型趣味・鉄道趣味の倶楽部です。(2009年6月12日開設)

【関東鉄道】車両基地公開イベント開催!

■「黒いキハ0形」の正体はEV試験車両への改造だった!!

 2025年11月3日、関東鉄道は毎年恒例の常総線の水海道車両基地で一般公開イベントを開催!!

 イベントはチケット事前購入制で、水海道駅からの臨時直通列車で車両基地に向かい、所定の時間が経過したら、再び臨時直通列車で水海道駅に戻る、という段取りでの開催となりました(これを4セット実施)。


▲ イベント参加者は、水海道駅~車両基地の臨時直通列車(4両編成)に乗車。

車両基地イベント車両基地イベント車両基地イベント
▲ イベントでは、例年通り車両の並びを撮影できたほか、クレーンの実演も。

 当日は家族連れを中心に、大勢の来場者が臨時列車で車両基地に向かいました。
 好天にも恵まれ、穏やかな秋の日のイベントになりました。

DD502DD502キハ301
▲ 去就が心配されていた「DD502」も「キハ301」も、それぞれ一応健在でした(「キハ301」はかなりボロボロになってますが……)。

 車両基地の主でもある「DD502」、物置代わりになっていると思われる「キハ301」の姿も。
 「キハ301」の状態はさらに悪化しているように見受けるので、今後が心配ではありますが……。


■「黒いキハ0形」の正体はEV試験車両への改造だった!!

 さて、今回のイベントである意味目玉だったのは、前々から車両基地の片隅で目撃されていた「黒いキハ0形」。
 塗色変更されていたのは「キハ005」+「キハ006」の2両で、「レトロフィット型 鉄道車両用省エネ電気駆動システムの開発」ジェットコネクト社)に供するための試験車両になっていました。

黒いキハ0形黒いキハ0形黒いキハ0形
▲ 「黒いキハ0形」は、既存の気動車をEV車両に改造するプロジェクトの試験車両。既にエンジンは下ろされ、屋根上はベンチレーターを撤去し太陽光パネル装着。

 「レトロフィット型 鉄道車両用省エネ電気駆動システムの開発」は、環境省の「地域共創・セクター横断型カーボンニュートラル技術開発・実証事業」に採択されたプロジェクトで、既存のディーゼルカーをEV車として再生する、というもの。
 「内燃機関の老朽化で運用が停止される鉄道車両を、ソーラーパネル・バッテリー・電動モーターを用いた最新技術により延命/復活させ、車両の新造コストと維持コストを低減する。それらよって鉄道事業者のCO2削減を含めた環境対策推進と、経営効率改善の両立を図る」とあります。

 具体的には、老朽化したディーゼル車のエンジンや燃料タンク、ラジエターなどを撤去し、代わりにモーターやバッテリーなどに換装してEV車として再生する、というもの。
 ジェットコネクト社の担当者に伺ったところ、

・環境省の補助を受けている事業なので、「キハ005」と「キハ006」は試験車両になる
・撤去した機器の重量と同じ程度の重量になるよう、モーターやバッテリーなどを搭載する
・屋根上はベンチレーターを撤去して薄型太陽光パネルを装着し、空調などの補助電源にする
・必要最低限の改造に留めて改造費を圧縮するため、動力台車の推進軸は残して活用する
・運用試験を行って、どの程度の走行性能・航続性能が発揮できるかを実証していく

 ……といったことが分かりました。

 なお、最大の疑問だった塗色変更については、

・経費節減のため、再塗装は自分たちで行うことにした
・塗装の素人が作業するので、最も失敗が目立ちにくい色(=つや消しブラック)を選んだ

 ……とのことでした。
 
 近年、鉄道車両の製造費はうなぎ登りに高騰し続けていて、新造費は1両3億円に!
 ここまで高騰してしまうと、地方鉄道の多くは車両の新造を断念せざるを得ないので、中古車両の調達を……となるところですが、国交省の方針で今後はディーゼルカーの新造も運行もできなくなっていくため、抜本的な対策が必要になっていました。
 そこで、既存のディーゼルカーをEV車に改造することで、車両調達費の抑制とEV化の推進を両立させようという「レトロフィット型 鉄道車両用省エネ電気駆動システムの開発」プロジェクトが始まった、というわけです。
 改造費用は1両1億円程度に抑えつつ、改造前と同等以上の性能を達成することが目標です。

 ディーゼルカーのEV化と聞いて、てっきり動力台車は電車と同じものに換装してメンテナンスフリーにするのかと思っていたのですが、少なくとも今回はディーゼルカーの動力台車をそのまま流用するということで驚きました。
 先述の担当者に聞くと、どの程度の改造を、どの程度の両数に実施するのかは、結局は「予算次第」とのこと。
 今回はあえて旧来のシステムを流用することで、最低限の改造でどの程度の成果が得られるのかを見るのが目的なのかな、とは思った次第です。


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