下館レイル倶楽部
真岡鐵道・関東鉄道常総線・JR水戸線が集まる「下館」を中心に活動する鉄道模型趣味・鉄道趣味の倶楽部です。(2009年6月12日開設)
渋滞が起きなかった「IKEA」立川
■従来の常識を覆した駐車料金「一律1,000円」&「ご来店は公共交通で」
立川の中心市街地に開店した家具量販店「IKEA」立川。
郊外に巨大店舗を展開し、クルマでの来店を前提としてきた「IKEA」が、都内の中心市街地に初出店し、しかも「駐車場は無料にしない」ことで渋滞対策を図るという「冒険」に打って出ました。
・立川駅前渋滞対策「イケア見習え」(読売新聞 2014年5月31日)
http://www.yomiuri.co.jp/local/tokyotama/news/20140530-OYTNT50616.html
JR中央線の「立川」駅から約1km、徒歩12分。
多摩都市モノレールの「高松」駅から約600m、徒歩7分。
路線バスの「災害医療センター」「災害医療センター東」停留所から、徒歩1分。
「駅前」ではないのですが、JRもモノレールも運行頻度が高く、また、駅からも「普通に歩ける」範囲内です。
そこで、公共交通での来店を前提として、駐車料金は一律1,000円(商品を購入してもしなくても)に設定。
事前には「ひどい渋滞が発生するのでは……」とささやかれていたのですが……。
大袈裟に言えば、「無料の巨大駐車場がないと客が来ない」という「従来の常識が覆った」といえます。
「駐車場は無料が当たり前」を根底から覆し、なおかつそれが成功していることは注目に値すべきものだと思います。
もちろん、便利な立地だからこそ実現できたともいえますし、それを踏まえて効果的な対策を打って、それが利用者にもメリットだと映ったからこそ実現できたのだ……ということにはなるわけです。
当たり前のことをしたら、当たり前の結果が出たわけですが、それが当たり前だと普段から考えていない(意識していなかった)人に対して「論より証拠」を示せた点は大きいのかなと。
「何となくそうなるんじゃないか」という「漠然とした常識」が実は「覆せる」のだということは、静かな驚きを伴ってじわじわ浸透していくのではないかと思います。
■地方都市でも「便利な公共交通」を提供して「ご来店は公共交通で」が実現できるか
「IKEA」の渋滞対策が成功したことで、既存店の対応に疑問符がつき始めているというのは何とも興味深いものがあります。
(商品の価格帯や客単価が異なるので、そうした点も考慮する必要はあるのですが)
たとえば秋葉原でも、駅の度真ん前にある「ヨドバシカメラ」は、地下に結構な台数が入る駐車場がありますが、駐車料金はべらぼうに高いわけです。
どうしてもクルマでないと困る人(買った商品をすぐ持ち帰りたい人や、体力などの問題でクルマを使わざるを得ない人など)は、対価を支払えば乗り入れOKですよ、しかしできるだけ公共交通機関でお越しください……という姿勢は、公共交通サービスが高いからこそ実現できるといえます。
今後の課題は、これがもし地方都市であっても、こうした手法が採り得る状態にまで持って行けるかどうかです。
そのカギになるのが、効率的なまちづくりと、それを支える便利な公共交通サービスを構築(再構築)できるかどうか、です。
これまでのように、どんどん新しい道路を整備して、市街地が拡散するに任せた状況を改めることができなければ、地方はどんどん非効率な状況に陥ってしまいます。
従来の「常識」を覆して、クルマに過度には依存しなくて済むような状況にしていけるかどうかが問われているといえます。
※なお、この記事にコメントをつける場合は、記事タイトル下の「CM」部分をクリックすると投稿できます。
立川の中心市街地に開店した家具量販店「IKEA」立川。
郊外に巨大店舗を展開し、クルマでの来店を前提としてきた「IKEA」が、都内の中心市街地に初出店し、しかも「駐車場は無料にしない」ことで渋滞対策を図るという「冒険」に打って出ました。
・立川駅前渋滞対策「イケア見習え」(読売新聞 2014年5月31日)
http://www.yomiuri.co.jp/local/tokyotama/news/20140530-OYTNT50616.html
日テレ「news every」で、今日都内で初めて開店した「#IKEA」立川店(http://t.co/JfnOPs2zCa)特集。渋滞が頻発する中心街に開店したので、利用客には鉄道・モノレール・バスなど公共交通の利用を推奨し、会計と同時に配送の手配を行えるようにするなど配慮。
— NAL(サンクリ64「Q-13a」) (@NAL_MUTHU) 2014, 4月 10
JR中央線の「立川」駅から約1km、徒歩12分。
多摩都市モノレールの「高松」駅から約600m、徒歩7分。
路線バスの「災害医療センター」「災害医療センター東」停留所から、徒歩1分。
「駅前」ではないのですが、JRもモノレールも運行頻度が高く、また、駅からも「普通に歩ける」範囲内です。
そこで、公共交通での来店を前提として、駐車料金は一律1,000円(商品を購入してもしなくても)に設定。
IKEA立川は、国内初の駐車場有料化店舗ですが、ららぽーとも、IKEA立川同様に、立川商工会議所と渋滞対策を検討しているそうです。 pic.twitter.com/B6NFssMbe4
— 立川なび (@Tachikawanavi) 2014, 4月 10
オープン初の休日を迎えたIKEA立川。交通渋滞は特になさそうです。渋滞を考慮したパークアンドライドも実施中。立川バスが走ってます! pic.twitter.com/9W62ouywDu
— リビング多摩 (@living_tama) 2014, 4月 12
IKEA立川周辺。週末もやはり渋滞ありません! pic.twitter.com/Tt8uh8zcc6
— 立川なび (@Tachikawanavi) 2014, 4月 12
事前には「ひどい渋滞が発生するのでは……」とささやかれていたのですが……。
大袈裟に言えば、「無料の巨大駐車場がないと客が来ない」という「従来の常識が覆った」といえます。
「駐車場は無料が当たり前」を根底から覆し、なおかつそれが成功していることは注目に値すべきものだと思います。
もちろん、便利な立地だからこそ実現できたともいえますし、それを踏まえて効果的な対策を打って、それが利用者にもメリットだと映ったからこそ実現できたのだ……ということにはなるわけです。
当たり前のことをしたら、当たり前の結果が出たわけですが、それが当たり前だと普段から考えていない(意識していなかった)人に対して「論より証拠」を示せた点は大きいのかなと。
「何となくそうなるんじゃないか」という「漠然とした常識」が実は「覆せる」のだということは、静かな驚きを伴ってじわじわ浸透していくのではないかと思います。
■地方都市でも「便利な公共交通」を提供して「ご来店は公共交通で」が実現できるか
「IKEA」の渋滞対策が成功したことで、既存店の対応に疑問符がつき始めているというのは何とも興味深いものがあります。
(商品の価格帯や客単価が異なるので、そうした点も考慮する必要はあるのですが)
たとえば秋葉原でも、駅の度真ん前にある「ヨドバシカメラ」は、地下に結構な台数が入る駐車場がありますが、駐車料金はべらぼうに高いわけです。
どうしてもクルマでないと困る人(買った商品をすぐ持ち帰りたい人や、体力などの問題でクルマを使わざるを得ない人など)は、対価を支払えば乗り入れOKですよ、しかしできるだけ公共交通機関でお越しください……という姿勢は、公共交通サービスが高いからこそ実現できるといえます。
今後の課題は、これがもし地方都市であっても、こうした手法が採り得る状態にまで持って行けるかどうかです。
そのカギになるのが、効率的なまちづくりと、それを支える便利な公共交通サービスを構築(再構築)できるかどうか、です。
これまでのように、どんどん新しい道路を整備して、市街地が拡散するに任せた状況を改めることができなければ、地方はどんどん非効率な状況に陥ってしまいます。
従来の「常識」を覆して、クルマに過度には依存しなくて済むような状況にしていけるかどうかが問われているといえます。
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下館レイル倶楽部・代表
性別:
男性
趣味:
鉄道、鉄道模型、ミリタリーなど
自己紹介:
「下館レイル倶楽部」は、鉄道の街・下館(茨城県筑西市)を中心に活動する鉄道&鉄道模型の趣味団体です。
しもだて地域交流センター「アルテリオ」で鉄道模型の運転会を毎月開催するほか、各種イベントの見学・撮影なども実施しています。
公共交通の上手な利活用や、鉄道など公共交通を活かしたまちづくりなどの情報発信も行います!
・mixi(ミクシィ)
・Facebook(フェイスブック)
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・ご連絡&お問い合わせメールアドレス
nal@sainet.or.jp(←「@」を半角文字にしてお送りください)
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