下館レイル倶楽部
真岡鐵道・関東鉄道常総線・JR水戸線が集まる「下館」を中心に活動する鉄道模型趣味・鉄道趣味の倶楽部です。(2009年6月12日開設)
【東北関東大震災】JR東日本 水戸支社、水戸周辺の被災区間を報道公開
- 2011/03/22 (Tue)
- ニュース(鉄道・LRT・バスなど) |
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東北関東大震災による被害から未だ復旧していない茨城県内の鉄道各線。
JR東日本 水戸支社管内の常磐線・水戸線・水郡線の内、今日現在で運行を再開しているのは常磐線の土浦以南(上野~土浦間)のみ。
水戸線と水郡線は「復旧の見通しが立っていない」の一点張りで、何がどう問題なのか情報開示がなされていません。
沿線住民の不安や不満が高まる中、水戸周辺の被災現場が報道公開されました。
水戸駅も被災しているほか、ひたちなか市内で線路と路盤が大きく沈下している様子が報じられています。
JRとしては、「これで察してくれ」というわけではないんでしょうが……。
・100メートル以上ゆがむレール JR常磐線の被害公開 茨城(MSN産経 2011年3月20日)
http://sankei.jp.msn.com/region/news/110320/ibr11032016020008-n1.htm
・県都の玄関、水郷、復旧遠く(東京新聞 2011年3月20日)
http://www.tokyo-np.co.jp/article/ibaraki/20110320/CK2011032002000059.html
・JR復旧作業遅れる 一部再開めど立たず(読売新聞 2011年3月18日)
http://www.yomiuri.co.jp/e-japan/ibaraki/news/20110317-OYT8T00950.htm
常磐線については、まずは水戸までの復旧と、車両基地がある勝田までの復旧はなんとしても急がなければいけないという事情は分かります。
しかし、今回の新聞報道を読む限り、まだしばらくは日数がかかりそうな印象です。
勝田以北は、ずっと海沿いのルートとなります……現地の状況を見たわけではないのですが、水戸周辺より被害が小さいことはないでしょう。
福島に入ると、被害はさらに拡大。大津波で線路や路盤が流失したり、貨物列車のコンテナ貨車が津波で転覆・流出したり、4両編成の旅客列車が津波で転覆している映像が度々テレビでも流れていました。
それにしても、いつになったら水戸線と水郡線は運行再開にこぎつけるのでしょうか。
詳細は一切発表が行われていないものの、復旧が容易でないような、何か大きな阻害要因があるのでしょうか。
阻害要因となりそうなものを考えてみると……。
水戸線には、川島~東結城間に鬼怒川の橋梁があります。この橋梁は、昭和13年(1938年)9月に発生した大洪水により崩壊した初代橋梁(「水戸鉄道」開業当時に架橋)に替わって架けられた2代目の橋梁で、約70年前の橋ということになります。
今回の震災で、筑西市は「震度6強」の激しい揺れとなりましたから、この橋が無事かどうか、地震当初から気になってはいます。
また、岩瀬以東は切り通しの区間もあるので、下館界隈より震源域に近いその一帯がどうなっているかも気になっていました。
水郡線には、水戸~常陸青柳間に那珂川の橋梁があり、2011年4月の完成予定で架け替え&堤防改修工事が行われていました。
現行の橋と、既に現場に運び込まれ、架け替えを待つ状態だったと思われる新しい橋桁がどうなっているか……。
また、常陸大宮から常陸大子に至るまでには、何度となく久慈川の橋梁を渡るほか、ちょっとした峡谷のような狭隘な地形を通りますので、この辺の状態がどうなっているかも気になります。
常磐線の復旧を最優先にしているのだろうことは分かりますし、JRの立場で考えると優先順位を高くせざるを得ない事情は理解できるのですが……。
水戸線と水郡線についても、もし復旧が遅れるのだとしても、ある程度は具体的な説明を行わないと、沿線住民の理解と納得は得にくいのではないか……と思います。
▲ 2011年3月14日(月)の下館駅の模様。左は南口改札前に貼り出されたお詫び。中央は北口駅舎内で、ご婦人が新幹線特急券の払い戻しに訪れたが、機器が動いていないので対応できなかった。右は下館駅西側の踏切で、遮断機が外されているのに注目。(画像をクリックすると拡大画像を表示できます)
間もなく春休みとはいえ、今日(3月22日)から再開する学校も多いですし、すぐ新年度が始まります。
列車が動かないとなると、卒業式や入学式にも参加できない生徒だっているはずですし、新年度以降の通学にも大きな影響が出るでしょう。
もちろん、企業活動も再開しています。
通勤に鉄道を利用している人も多いので、いつまでも見通しなしに運休が続けば、鉄道そのものに対する信頼性を大きく損ねてしまう危険性すらあります。
被災区間の復旧にあたる作業員が必死で働いているだろうことは重々承知しています。
しかし、常磐線ほどではないとはいえ、多くの乗客が日々水戸線や水郡線を利用していたのですから、公共交通を担う一大企業として、責任感とスピード感のある対応を事業者側にはお願いしたいと考えています。
少なくとも水戸線については、今のところ代行バスを走らせようという話は耳にしていません。
※なお、この記事にコメントをつける場合は、記事タイトル下の「CM」部分をクリックすると投稿できます。
JR東日本 水戸支社管内の常磐線・水戸線・水郡線の内、今日現在で運行を再開しているのは常磐線の土浦以南(上野~土浦間)のみ。
水戸線と水郡線は「復旧の見通しが立っていない」の一点張りで、何がどう問題なのか情報開示がなされていません。
沿線住民の不安や不満が高まる中、水戸周辺の被災現場が報道公開されました。
水戸駅も被災しているほか、ひたちなか市内で線路と路盤が大きく沈下している様子が報じられています。
JRとしては、「これで察してくれ」というわけではないんでしょうが……。
・100メートル以上ゆがむレール JR常磐線の被害公開 茨城(MSN産経 2011年3月20日)
http://sankei.jp.msn.com/region/news/110320/ibr11032016020008-n1.htm
・県都の玄関、水郷、復旧遠く(東京新聞 2011年3月20日)
http://www.tokyo-np.co.jp/article/ibaraki/20110320/CK2011032002000059.html
・JR復旧作業遅れる 一部再開めど立たず(読売新聞 2011年3月18日)
http://www.yomiuri.co.jp/e-japan/ibaraki/news/20110317-OYT8T00950.htm
常磐線については、まずは水戸までの復旧と、車両基地がある勝田までの復旧はなんとしても急がなければいけないという事情は分かります。
しかし、今回の新聞報道を読む限り、まだしばらくは日数がかかりそうな印象です。
勝田以北は、ずっと海沿いのルートとなります……現地の状況を見たわけではないのですが、水戸周辺より被害が小さいことはないでしょう。
福島に入ると、被害はさらに拡大。大津波で線路や路盤が流失したり、貨物列車のコンテナ貨車が津波で転覆・流出したり、4両編成の旅客列車が津波で転覆している映像が度々テレビでも流れていました。
それにしても、いつになったら水戸線と水郡線は運行再開にこぎつけるのでしょうか。
詳細は一切発表が行われていないものの、復旧が容易でないような、何か大きな阻害要因があるのでしょうか。
阻害要因となりそうなものを考えてみると……。
水戸線には、川島~東結城間に鬼怒川の橋梁があります。この橋梁は、昭和13年(1938年)9月に発生した大洪水により崩壊した初代橋梁(「水戸鉄道」開業当時に架橋)に替わって架けられた2代目の橋梁で、約70年前の橋ということになります。
今回の震災で、筑西市は「震度6強」の激しい揺れとなりましたから、この橋が無事かどうか、地震当初から気になってはいます。
また、岩瀬以東は切り通しの区間もあるので、下館界隈より震源域に近いその一帯がどうなっているかも気になっていました。
水郡線には、水戸~常陸青柳間に那珂川の橋梁があり、2011年4月の完成予定で架け替え&堤防改修工事が行われていました。
現行の橋と、既に現場に運び込まれ、架け替えを待つ状態だったと思われる新しい橋桁がどうなっているか……。
また、常陸大宮から常陸大子に至るまでには、何度となく久慈川の橋梁を渡るほか、ちょっとした峡谷のような狭隘な地形を通りますので、この辺の状態がどうなっているかも気になります。
常磐線の復旧を最優先にしているのだろうことは分かりますし、JRの立場で考えると優先順位を高くせざるを得ない事情は理解できるのですが……。
水戸線と水郡線についても、もし復旧が遅れるのだとしても、ある程度は具体的な説明を行わないと、沿線住民の理解と納得は得にくいのではないか……と思います。
▲ 2011年3月14日(月)の下館駅の模様。左は南口改札前に貼り出されたお詫び。中央は北口駅舎内で、ご婦人が新幹線特急券の払い戻しに訪れたが、機器が動いていないので対応できなかった。右は下館駅西側の踏切で、遮断機が外されているのに注目。(画像をクリックすると拡大画像を表示できます)
間もなく春休みとはいえ、今日(3月22日)から再開する学校も多いですし、すぐ新年度が始まります。
列車が動かないとなると、卒業式や入学式にも参加できない生徒だっているはずですし、新年度以降の通学にも大きな影響が出るでしょう。
もちろん、企業活動も再開しています。
通勤に鉄道を利用している人も多いので、いつまでも見通しなしに運休が続けば、鉄道そのものに対する信頼性を大きく損ねてしまう危険性すらあります。
被災区間の復旧にあたる作業員が必死で働いているだろうことは重々承知しています。
しかし、常磐線ほどではないとはいえ、多くの乗客が日々水戸線や水郡線を利用していたのですから、公共交通を担う一大企業として、責任感とスピード感のある対応を事業者側にはお願いしたいと考えています。
少なくとも水戸線については、今のところ代行バスを走らせようという話は耳にしていません。
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プロフィール
HN:
下館レイル倶楽部・代表
性別:
男性
趣味:
鉄道、鉄道模型、ミリタリーなど
自己紹介:
「下館レイル倶楽部」は、鉄道の街・下館(茨城県筑西市)を中心に活動する鉄道&鉄道模型の趣味団体です。
しもだて地域交流センター「アルテリオ」で鉄道模型の運転会を毎月開催するほか、各種イベントの見学・撮影なども実施しています。
公共交通の上手な利活用や、鉄道など公共交通を活かしたまちづくりなどの情報発信も行います!
・mixi(ミクシィ)
・Facebook(フェイスブック)
・Twitter(ツイッター)
・ご連絡&お問い合わせメールアドレス
nal@sainet.or.jp(←「@」を半角文字にしてお送りください)
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この記事へのコメント
無題
水戸線、早く復旧するといいですね。
と思いつつ画像を見ていたのですが、「遮断器が外されている」下妻街道踏切、確かここは常総線(運行している)も通過してますよね。
いいんでしょうか?
Re:無題
・勝田の車両基地に結構な損害が出ていること
・川島の鬼怒川橋梁に深刻なダメージがあること
だとのことでした。
運行再開は、常磐線の水戸周辺の復興を待つことになりそうですが、鬼怒川の橋は最悪の場合架け替えが必要になるかも知れませんので、そうなると長期化するかも知れません。
> 下妻街道踏切
常総線の運行再開に合わせて、警備員が配置されています。
常総線の列車は、踏切で「一時停止」して、安全を確認してから動いていました。
ただ、今も遮断機が外されているかどうかは分かりません。
無題
ちょっと深刻ですね。
Re:無題
駅員さんの話では「渡ると落ちそう」ということなので、結構深刻なのではないかと思います。
なお、昨日下館駅西側の踏切を通りましたが、遮断機は外されたままでした。
また、側線に移されていた「モオカ14-9」は、いつの間にか消滅!! ……ではなく、真岡に引き上げていました。
つまり、真岡~茂木間だけでなく、下館~真岡間も運行に支障はなさそうです。