下館レイル倶楽部
真岡鐵道・関東鉄道常総線・JR水戸線が集まる「下館」を中心に活動する鉄道模型趣味・鉄道趣味の倶楽部です。(2009年6月12日開設)
【レポート】関東鉄道「第17回鉄道の日イベント」
- 2010/11/09 (Tue)
- 鉄道イベントレポート |
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2011年11月3日(祝)、TX(つくばエクスプレス)総合基地公開イベント「第6回つくばエクスプレスまつり」と、関東鉄道常総線の車両基地公開イベント「第17回鉄道の日イベント」に行ってきました。
前回の「第6回つくばエクスプレスまつり」に続き、関東鉄道「第17回鉄道の日イベント」です。
▲ 毎年恒例の「鉄道の日イベント」。今年もTXのイベントと同日開催となり、両イベントをハシゴできました。(クリックすると拡大画像を表示します)。
■新守谷から水海道までは常総線で
TX総合基地からは、徒歩で関鉄常総線の「新守谷」駅へ。
ここから2駅北上すると「水海道(みつかいどう)」駅です。
常総線は、取手から水海道までが複線、水海道から下館までが単線です。
当たり前といえば当たり前なのですが、非電化路線なので、架線や架線柱がありません。
このため、踏切を渡る際などには、とてもすっきりとした印象を受けます。
取手~新守谷までは駅間距離が短く(山手線並みの区間もある)、直線区間では隣の駅がかなり間近に見えることがあります。
かつて複線化する際には用地買収を行ったわけですが、すでに宅地化が進行してからの線増となったため、元々単線だった線路の片側だけを買収することができず、確保できた用地は線路の両サイドに跨っています。
このため、ある駅を出た途端に、これまでとは反対サイドに線路が移行する区間もあり、複線化した当時の用地買収で苦労したんじゃないかと感じるものです。
さて、このとき乗車したのは新守谷~水海道でしたが、新守谷以北の区間は駅間距離が長い区間が多く、現在の常総線車両本来の走行性能を堪能できます。
新守谷から数分で水海道に到着。
水海道から車両基地までは、無料シャトルバスが走っています。
が、日中のこの時間帯は運行頻度が30分ごと!!
幸い、次のバスまで10分ちょっと待つ程度で済みました。
■今年も撮影用に4編成が並ぶ
車両基地では、留置線に撮影用の列車4本が並んでいます。
今年は東側から、朱色の「キハ101」、「キハ2308」+「キハ2807」、「キハ008」+「キハ007」、「キハ358」+「キハ3511」が展示されました。
▲ 今年も晴天に恵まれ、真っ青な空をバックに撮影できました。(クリックすると拡大画像を表示します)。
「キハ101」は、今となっては貴重な元・国鉄「キハ30」の生き残りの1両です。
関鉄での「キハ30」は「キハ300形」となり、機関(エンジン)換装と冷房化工事を行いましたが、その内ワンマン改造を受けた車両が「キハ100形」となりました。
最大時は4両が「キハ100形」となりましたが、「キハ2200形」の増備が進んだことにより、「キハ103」「キハ104」は「キハ300形」に戻され、現在は「キハ101」「キハ102」の2両のみが稼働しています。
▲ 機関換装、冷房化改造、ワンマン改造を行っている「キハ101」。スカート付きなので、顔が引き締まって見えます。(クリックすると拡大画像を表示します)。
「キハ2308」+「キハ2307」は、「キハ2300形」の第4編成です。
片運転台の両開き3ドア車で、主に水海道以南の複線区間で走っています。
常総線の主力車両の一つです。
「キハ008」+「キハ007」は、「キハ0形」の第4編成です。
この形式は、車体は新製しましたが、足回りは元国鉄の「キハ20」の発生品を利用しています。
片運転台の両開き3ドア車で、主に水海道以南の複線区間で走っています。
1990年代半ばに機関換装と冷房化改造を実施し、スカート(排障器)の取り付けを行っています。
「キハ358」+「キハ3511」は、元国鉄の「キハ35」「キハ36」の生き残りである「キハ350形」の内の2両で、かつて映画撮影用に水色をまとった4両中の2両でもあります。
(他の2両は「キハ3518」+「キハ3519」で、現在も水色のまま)
「キハ350形」は、都市近郊の非電化路線が相次ぎ電化されたことによって大量に余剰となった「キハ35」「キハ36」を極めて安価で購入。種々雑多だった常総線の従来車両を一気に置き換えました。
「キハ35」はトイレ撤去工事を行った上で常総線仕様に改造して投入されました。
その後、冷房化改造と機関換装を実施しています。
■整備工場で30tクレーンの作業実演
14:00から、整備工場で30tクレーンの作業実演が行われました。
この日の実演に使われたのは、「キハ2302」。
既に台車と車体が分離された状態で展示されていた同車。
クレーン実演では、クレーンで持ち上げた車体を台車に設置する寸前までの状況を公開していました。
▲ 30tクレーンの実演に供された「キハ2302」。分離展示されていた台車側へと吊り上げられています。(クリックすると拡大画像を表示します)。
30t級の車体を、か細く見えるワイヤーで吊り上げる様子を見て、驚く見物者が多かったようです。
▲ 台車の上に車体が下りてきます。台車に近づくと、微調整で少しずつ下げていきます。(クリックすると拡大画像を表示します)。
普段は見られない床下の状況も確認できました。
■最新型「キハ5000形」から最古参「DD502」まで
昨年新造された「キハ5001」は、ヘッドマーク掲示で体験乗車に供されていました。
僚車の「キハ5002」は、この日も営業運転に就いていましたが、給油で車両基地に戻ってくることもありました。
見て回る順番が逆になったのですが、基地入り口から一番近い位置には、今年も古参ディーゼル機関車「DD502」が鎮座。来場者を出迎えていました。
運転室まで仮設階段が設けられ、内部で機器類の説明を受けたり、運転席に座ったり、記念撮影したり。
▲ 構内はともかく、本線上の走行は難しそうな「DD502」(左・中)と、体験乗車に供されていた「キハ5001」(右)。閉幕後、「DD502」は轟音を上げて機関始動していました。(クリックすると拡大画像を表示します)。
我が家は閉幕間際であったので、プチ怪獣を運転席に座らせて写真を2~3枚撮影したところで退散。
■「関鉄レールファンクラブ」のレイアウトも
話が前後しますが、整備棟でのクレーン実演を見て、帰り際に「DD502」の見物をするまでの間は、業務棟の2Fにいました。
ここには物販ブースと、鉄道模型レイアウトの展示が行われていました。
Nゲージのレイアウトは、普段「とばのえステーションギャラリー」で使っているモジュール式レイアウト。
その外周を走るHOゲージのコースは、以前の「しもつまステーションギャラリー」時代に使っていたものでした。
▲ 業務棟2Fで展示していた鉄道模型。左は「C12」の同型車(HOゲージ)、中央は2両編成の鹿島鉄道「キハ600形」(HOゲージ)、右は「TX-2000系」(HOゲージ)。(クリックすると拡大画像を表示します)。
いつも「とばのえステーションギャラリー」にお邪魔してお世話になっている代表の十文字さんや皆さんにご挨拶。
あれこれお話をしたり、初めて見る模型に興奮して手にしようとする子ども達を驚かせたり(笑/線路に電気が通っているから危ないよ……と、子ども本人と、その親に注意喚起)していました。
今年も閉幕時刻を過ぎてから、最終に近いシャトルバスに乗って水海道駅に戻りました。
TX総合基地から同行していたグランデ氏とは水海道駅で別れ、こちらは下館行きの単行で帰宅。
往路に続き、プチ怪獣は帰りも心地よく昼寝ができたようです。
※なお、この記事にコメントをつける場合は、記事タイトル下の「CM」部分をクリックすると投稿できます。
前回の「第6回つくばエクスプレスまつり」に続き、関東鉄道「第17回鉄道の日イベント」です。
▲ 毎年恒例の「鉄道の日イベント」。今年もTXのイベントと同日開催となり、両イベントをハシゴできました。(クリックすると拡大画像を表示します)。
■新守谷から水海道までは常総線で
TX総合基地からは、徒歩で関鉄常総線の「新守谷」駅へ。
ここから2駅北上すると「水海道(みつかいどう)」駅です。
常総線は、取手から水海道までが複線、水海道から下館までが単線です。
当たり前といえば当たり前なのですが、非電化路線なので、架線や架線柱がありません。
このため、踏切を渡る際などには、とてもすっきりとした印象を受けます。
取手~新守谷までは駅間距離が短く(山手線並みの区間もある)、直線区間では隣の駅がかなり間近に見えることがあります。
かつて複線化する際には用地買収を行ったわけですが、すでに宅地化が進行してからの線増となったため、元々単線だった線路の片側だけを買収することができず、確保できた用地は線路の両サイドに跨っています。
このため、ある駅を出た途端に、これまでとは反対サイドに線路が移行する区間もあり、複線化した当時の用地買収で苦労したんじゃないかと感じるものです。
さて、このとき乗車したのは新守谷~水海道でしたが、新守谷以北の区間は駅間距離が長い区間が多く、現在の常総線車両本来の走行性能を堪能できます。
新守谷から数分で水海道に到着。
水海道から車両基地までは、無料シャトルバスが走っています。
が、日中のこの時間帯は運行頻度が30分ごと!!
幸い、次のバスまで10分ちょっと待つ程度で済みました。
■今年も撮影用に4編成が並ぶ
車両基地では、留置線に撮影用の列車4本が並んでいます。
今年は東側から、朱色の「キハ101」、「キハ2308」+「キハ2807」、「キハ008」+「キハ007」、「キハ358」+「キハ3511」が展示されました。
▲ 今年も晴天に恵まれ、真っ青な空をバックに撮影できました。(クリックすると拡大画像を表示します)。
「キハ101」は、今となっては貴重な元・国鉄「キハ30」の生き残りの1両です。
関鉄での「キハ30」は「キハ300形」となり、機関(エンジン)換装と冷房化工事を行いましたが、その内ワンマン改造を受けた車両が「キハ100形」となりました。
最大時は4両が「キハ100形」となりましたが、「キハ2200形」の増備が進んだことにより、「キハ103」「キハ104」は「キハ300形」に戻され、現在は「キハ101」「キハ102」の2両のみが稼働しています。
▲ 機関換装、冷房化改造、ワンマン改造を行っている「キハ101」。スカート付きなので、顔が引き締まって見えます。(クリックすると拡大画像を表示します)。
「キハ2308」+「キハ2307」は、「キハ2300形」の第4編成です。
片運転台の両開き3ドア車で、主に水海道以南の複線区間で走っています。
常総線の主力車両の一つです。
「キハ008」+「キハ007」は、「キハ0形」の第4編成です。
この形式は、車体は新製しましたが、足回りは元国鉄の「キハ20」の発生品を利用しています。
片運転台の両開き3ドア車で、主に水海道以南の複線区間で走っています。
1990年代半ばに機関換装と冷房化改造を実施し、スカート(排障器)の取り付けを行っています。
「キハ358」+「キハ3511」は、元国鉄の「キハ35」「キハ36」の生き残りである「キハ350形」の内の2両で、かつて映画撮影用に水色をまとった4両中の2両でもあります。
(他の2両は「キハ3518」+「キハ3519」で、現在も水色のまま)
「キハ350形」は、都市近郊の非電化路線が相次ぎ電化されたことによって大量に余剰となった「キハ35」「キハ36」を極めて安価で購入。種々雑多だった常総線の従来車両を一気に置き換えました。
「キハ35」はトイレ撤去工事を行った上で常総線仕様に改造して投入されました。
その後、冷房化改造と機関換装を実施しています。
■整備工場で30tクレーンの作業実演
14:00から、整備工場で30tクレーンの作業実演が行われました。
この日の実演に使われたのは、「キハ2302」。
既に台車と車体が分離された状態で展示されていた同車。
クレーン実演では、クレーンで持ち上げた車体を台車に設置する寸前までの状況を公開していました。
▲ 30tクレーンの実演に供された「キハ2302」。分離展示されていた台車側へと吊り上げられています。(クリックすると拡大画像を表示します)。
30t級の車体を、か細く見えるワイヤーで吊り上げる様子を見て、驚く見物者が多かったようです。
▲ 台車の上に車体が下りてきます。台車に近づくと、微調整で少しずつ下げていきます。(クリックすると拡大画像を表示します)。
普段は見られない床下の状況も確認できました。
■最新型「キハ5000形」から最古参「DD502」まで
昨年新造された「キハ5001」は、ヘッドマーク掲示で体験乗車に供されていました。
僚車の「キハ5002」は、この日も営業運転に就いていましたが、給油で車両基地に戻ってくることもありました。
見て回る順番が逆になったのですが、基地入り口から一番近い位置には、今年も古参ディーゼル機関車「DD502」が鎮座。来場者を出迎えていました。
運転室まで仮設階段が設けられ、内部で機器類の説明を受けたり、運転席に座ったり、記念撮影したり。
▲ 構内はともかく、本線上の走行は難しそうな「DD502」(左・中)と、体験乗車に供されていた「キハ5001」(右)。閉幕後、「DD502」は轟音を上げて機関始動していました。(クリックすると拡大画像を表示します)。
我が家は閉幕間際であったので、プチ怪獣を運転席に座らせて写真を2~3枚撮影したところで退散。
■「関鉄レールファンクラブ」のレイアウトも
話が前後しますが、整備棟でのクレーン実演を見て、帰り際に「DD502」の見物をするまでの間は、業務棟の2Fにいました。
ここには物販ブースと、鉄道模型レイアウトの展示が行われていました。
Nゲージのレイアウトは、普段「とばのえステーションギャラリー」で使っているモジュール式レイアウト。
その外周を走るHOゲージのコースは、以前の「しもつまステーションギャラリー」時代に使っていたものでした。
▲ 業務棟2Fで展示していた鉄道模型。左は「C12」の同型車(HOゲージ)、中央は2両編成の鹿島鉄道「キハ600形」(HOゲージ)、右は「TX-2000系」(HOゲージ)。(クリックすると拡大画像を表示します)。
いつも「とばのえステーションギャラリー」にお邪魔してお世話になっている代表の十文字さんや皆さんにご挨拶。
あれこれお話をしたり、初めて見る模型に興奮して手にしようとする子ども達を驚かせたり(笑/線路に電気が通っているから危ないよ……と、子ども本人と、その親に注意喚起)していました。
今年も閉幕時刻を過ぎてから、最終に近いシャトルバスに乗って水海道駅に戻りました。
TX総合基地から同行していたグランデ氏とは水海道駅で別れ、こちらは下館行きの単行で帰宅。
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プロフィール
HN:
下館レイル倶楽部・代表
性別:
男性
趣味:
鉄道、鉄道模型、ミリタリーなど
自己紹介:
「下館レイル倶楽部」は、鉄道の街・下館(茨城県筑西市)を中心に活動する鉄道&鉄道模型の趣味団体です。
しもだて地域交流センター「アルテリオ」で鉄道模型の運転会を毎月開催するほか、各種イベントの見学・撮影なども実施しています。
公共交通の上手な利活用や、鉄道など公共交通を活かしたまちづくりなどの情報発信も行います!
・mixi(ミクシィ)
・Facebook(フェイスブック)
・Twitter(ツイッター)
・ご連絡&お問い合わせメールアドレス
nal@sainet.or.jp(←「@」を半角文字にしてお送りください)
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この記事へのコメント
お疲れ様でした
Re:お疲れ様でした
今年も大勢のギャラリーで賑わったましたね。
> DDに牽引させるといいんですが。
職員の方にお話を伺ってところ、本線上での長距離走行は……とのことですたが、構内であれば問題なく動かせそうですので、もし可能であれば次回以降期待したいですね。
> 今年は一人として模型に手を出す者はなく礼儀正しかったです。
実はタッチしている子どもがいました(苦笑)ので、それとなく注意喚起しておきました。
悪気はないだけに、注意の仕方も難しいところですが、今後同様のケースでも安易に触れてしまったりするといけませんからね。
> 写真の鹿鉄600はNではなく16番
これはうっかりしていました。
この後訂正しておきます。失礼しました。
> 近年は、自走するのもなかなか拝めませんからスタッフ一同見惚れてましたね。
我々が撤収する際、バス乗り場の目前辺りに達したとき、DD502が轟音を発していたのを聞きました。
やはり、ディーゼルの咆吼はいいですね。