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下館レイル倶楽部

真岡鐵道・関東鉄道常総線・JR水戸線が集まる「下館」を中心に活動する鉄道模型趣味・鉄道趣味の倶楽部です。(2009年6月12日開設)

【鹿島鉄道跡BRT】8月中に運行開始

 先年廃止となった鹿島鉄道の軌道敷をバス専用道として整備し、代替バスなどの定時運行性と速達性を確保しようという地方版BRT(バス高速度輸送システム)事業について、「2010年8月中に運行開始」という予定が明らかとなりました。

・8月中に運行を開始 鹿島鉄道跡BRT事業 法定協が第6回会合(東京新聞 2010年5月26日)
 http://www.tokyo-np.co.jp/article/ibaraki/20100526/CK2010052602000105.html

・鹿島鉄道跡バス専用道 ダイヤ大幅増加で8月開通へ 茨城(MSN産経 2010年5月26日)
 http://sankei.jp.msn.com/region/kanto/ibaraki/100526/ibr1005260243000-n1.htm


 専用道として整備するのは、石岡駅~常陸小川駅の7.1kmで、この内石岡駅~旧・四箇村駅間の5.1kmを先行整備。
 記事によると、この先行区間の工事が終わった後、7月中旬から8月上旬にかけて試験走行を実施。
 その後、本格運行をスタートする予定とのこと。
 石岡駅~茨城空港の空港アクセスバスも、専用道を利用することになるようです。

 計画当初、石岡駅東口をバスターミナルとして整備することになっていましたが、結局西口にある既存のバスターミナルを起点とすることになりました。
 JR常磐線や他の路線バスへの乗り換えを考えると、妥当な線だと思います。

 BRTの運行は、関鉄グリーンバスが行います。
 使用する車両は、当初デザイン性を優先し曲線を取り入れたバスを想定していましたが、上記記事にも画像が掲載されているように、一般的な路線バス用の車両を新規に3両導入。
 既存のバスと合わせて運行することになるとのことです。

 利便性については、運転本数を約1.7倍にすることで大幅に高めるとのこと。
 石岡駅~常陸小川駅の運転本数は、現行72本のところ、専用道供用後は122本に。
 平日の朝は10分ごと、夕方は15分ごと、日中は20~30分間隔の運行頻度を予定しているようです。

 専用道経由となれば、当然ながら定時運行性と速達性が向上します。
 石岡駅~常陸小川駅の所要時間は、現行25~35分と混雑状況によってまちまちですが、専用道経由となれば20分となります。
 (バスが専用道を経由することで、特に「百里航空祭」開催時のバス運行はかなりスムーズになるはずです/ただし、空港・基地に向かうバスについては、常陸小川駅~バスターミナルが一般道経由のままだと、この区間では渋滞に巻き込まれることになりますが……)
 専用道を走るバスには全てバスロケーションシステムを導入するため、パソコンや携帯電話などでバスの運行状況を確認できるようになります。


 BRT事業は、実現までにかなりの金額が費やされていますので、実は鹿島鉄道を廃止せず、近代化したうえで維持費がかかりにくい方法で再生しても金額的にはそう変わらなかったのではないか……とも思えます。
 存廃問題に揺れていた当時、近代化に必要な金額は「11億円」という数字が出ていましたので、そう非現実的な金額ではないと思っていたのですが……。
 コスト的に「鉄道」としての維持が困難であれば、「軌道」(路面電車と同じ枠組み/だからといって「路面」を走っている必要はありません)に転換しての再生という可能性もあったと思います。
 その上で、空港アクセス支線を新設(「軌道」として道路整備と併せて行ってしまえば、予算も工面可能)しても良かったと思うので、本当はもっと早く広範な議論を深めておく必要があったのだろうとは思います。



 なお、鹿島鉄道の存続活動を熱心に行っていた茨城県立小川高校が、鉄道廃止による交通アクセスの悪化、周辺地域の少子化などの影響などもあって、2012年度末で閉校(茨城県教育委員会「県立高等学校の再編整備」内の「第2次県立高等学校再編整備の前期実施計画における統合等の学校再編概要」による)が決まってしまいました。
 2011年度末に募集停止し、市内にある中央高校の学科再編という形態で「発展的再編」を図るとあります。

 存続活動当時、生徒達は「かしてつ」がなくなると通学が困難になる=通学できる生徒が減少するという危惧を抱いていましたので、残念ながら懸念していたことが的中してしまったということにはなります。


 このBRT事業がうまくいくかどうか、うまく行ったとしてどう評価するのかなど、いろいろ課題はあるように思います。

 ともあれ、少なくともこの区間に関して言えることは、鉄道が廃止されて改めてその重要性が認識できた人が多かったであろうということで、他の地方路線沿線にお住まいの方も他人事とは思わず、なくなったから「しまった」と思わないよう、平素から時々でも良いので公共交通のご利用をお願いできれば幸いです。

 10回中10回ともクルマを使う人が、10回中1~2回だけでも鉄道やバスを利用するだけでも、結構大きな効果があります。
 それは単に交通事業者に利があるというだけでなくて、道路の交通量が1割減るだけでも渋滞が解消する場合があるのですから……。 

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無題

バス専用道とはいえ、公共交通空間が維持されたのが大きなメリット。50年後には路面電車化の可能性も残したのですから。鹿島鉄道株式会社が軌道敷きを売却する事態も当然ありえた話ですから、関係者に感謝、感謝!
  • from NONAME :
  • 2010/07/06 (23:04) :
  • Edit :
  • Res

Re:無題

 書き込みありがとうございます。


 鹿島鉄道の廃止が妥当であったかどうかの評価はともかくも、おっしゃる通り線路の跡地が公共交通専用の空間として確保されたことには一定の評価を与えて良いように思います。
 あとは今後の運用がどのように行われるかで、それによって評価が変わってくるのではないかと思います。
 (鹿島鉄道の存廃問題と、その後急浮上してきたBRT事業については、どうも諸々のクリアではない問題があるようで、いつも複雑な思いを抱きながら接しています)

 ともあれ、沿線の皆さんにとって便利な公共交通手段を確保できることは「良し」としなければならないでしょうね。


 今後ともどうぞよろしくお願いします。
  • from NAL(管理人) :
  • 2010/07/07 (10:07)

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