下館レイル倶楽部
真岡鐵道・関東鉄道常総線・JR水戸線が集まる「下館」を中心に活動する鉄道模型趣味・鉄道趣味の倶楽部です。(2009年6月12日開設)
「新京成鉄道模型館」にHO蒸機「05形」を持ち込む
- 2011/08/01 (Mon)
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7月29日(金)午後、急な用で都心に出た「ついで」に、帰りはちょっと寄り道して、新京成電鉄・上本郷駅の駅ビル2Fにある「新京成鉄道模型館」に行ってきました。
折からの悪天候の中、別の用事を済ませてからの「ちょっとした寄り道」(苦笑)なので、持参する車両数はそんなに多くはできません。
何を持って行こうか悩んだあげく、以前割引価格で購入したリリプット製のドイツ蒸機「BR05(05形)」と、「天賞堂」4Fで格安入手したLIMA製ドイツ客車(コンパートメントの1等車)、それと某オークションでまとめてゲットしたROCO製ドイツ客車×4両(コンパートメントの1等車×1両+同じく2等車×3両)の、計6両を持参して出立。
松戸駅で新京成電鉄に乗り換え、一駅目が上本郷駅。
上本郷駅は橋上駅で、改札を降りるとの駅ビルの3F部分にあたるので、2Fまで階段を下りるとすぐそこが模型館です。
・新京成鉄道模型館
http://www.shinkeisei.co.jp/mokeikan/index.html
館内には、歴代の新京成電鉄で活躍した車両の写真や模型展示や、NゲージとHOゲージの常設周回コースが設置されています。
今回は友人が予めHO周回コースの時間予約を入れてくれていて、私の到着より1時間早く運転スタートしていたので、後から合流する格好となりました。
窓口で受付を済ませ、早速車両をコースに展開してみたのですが……。
運転開始早々、どうもカーブに入ると挙動不審に。全部ではないものの、カーブに差し掛かると急に停止してしまい、コントローラーの「過電流」ランプが点灯。
コントローラーの不調を疑って、違うものに代えてもらっても同じ症状。
じゃあ機関車か……と思い、牽引車両を1両ずつ減らしてみてもダメで、機関車単機でも同じ症状が出てしまいます。
最後の手段で、模型館の機関車に牽引機を代えて再チャレンジしましたが、やはりカーブに入ると急停止。
係の方に尋ねてみると、曲線半径は480mm(R480)とのこと。
なるほど、これでは欧州型車両は「通れなくて当たり前」です。
「05形」だけでなく、客車がカーブで止まってしまったのも、カーブが急すぎたことに起因していたというわけです。
残念!!
というわけで、手持ちの車両を走らせるのは断念して友人の車両を走らせることにしたんですが、「せっかくだから」と記念撮影だけは行ってきました。
▲ 「新京成鉄道模型館」のHO周回コースにて。実際にはこの編成はなかったと思いますが、「復活運転」をイメージして……ということで。(画像をクリックすると拡大画像を表示できます)
機関車は、ドイツの「BR05(05形)」。
1935年に「001」「002」の2両、1937年に「003」の1両が製造された旅客型の高速蒸機で、最高速度175km/hを誇りました。
最初に製造された2両は流線形で、最後の1両も流線形ですが、運転席が前に位置する格好(キャブフォワード)で登場しています。
3両とも第二次大戦中に流線形のカバーを外され(「003」は通常の運転台配置に戻された)、「普通の」スタイルになっています。
戦後は急行列車を牽引、1958年に3両とも引退しました。
模型の車番を見ると、「05 002」とありますので「05形」の「2号機」、流線形ではないことから戦後の状態だと分かります。
この機関車、1936年に行われた速度試験で下り緩勾配ながら客車3両を牽引して200.4km/hという速度記録を樹立しています。
(そのときはまだ流線形のカバーを装着していたことになります)
蒸気機関車の速度記録というと英国の「マラード号」が樹立した203km/hが有名ですが、「05 002」の速度記録はその2年前に達成したものです。
客車は、詳細な形式名は不明ですが、1等車(コンパートメント)×2両+2等車(コンパートメント)×3両。
ドイツ客車の形式名は分かりにくく、私もまだまだ全然分かっていないのですが……。
機関車と連結している客車(LIMA製)は、タルキス塗装とは色合いが異なり、どうもラインゴルト塗装のようです。品番は不明で、車番も見当たりません(車体にさまざま印字はされているのですが、車番だけは見当たらない)。機関車側のカプラー(連結器)は機関車に合わせて「ループ・カプラー」のままですが、後続の客車側は「ロコ・クローズ・カプラー」に換装しました。
2両目~5両目の客車(ROCO製)は4両とも同じタイミングで入手したもので、タルキス塗装。1等コンパートメント車は品番「44747」で、車番は「51 80 10-70-031-9」と車体に印字されています。2等コンパートメント車は品番「44746」で、車番は「51 80 22-70-554-6」と印字されています。入手時には全て「ロコ・クローズ・カプラー」を装着していました。
「ロコ・クローズ・カプラー」は、「ループ・カプラー」に比べると劇的に連結面を狭くすることができるので、結構重宝しています。
欧州型のHO車両は、カプラーポケットの構造が巧妙になっていて(ボディマウント方式とも台車取り付け方式とも異なる)、台車の動きに追随してカプラーが首を振る&必要な分だけ伸びる(突き出す)構造になっているため、連結面が狭いカプラーを取り付けてカーブ区間を走っても、客車同士が接触することはありません。
ただ、日本型車両と比べると台車内の軸間距離が長い(前後の車輪間の距離が長い)場合が多いので、HOの場合はR550(半径550mm)かR610(半径610mm)以上のカーブでないとスムーズに走らないかも……。
ひとしきり撮影を終えた後、私の車両は片付けて、模型館の方にお借りした「EF81」に、友人が持ち込んでいたアムトラックの2階建て客車を牽引させて運転再開。
アムトラックの客車は銀色の車体なので、その気で見れば「カシオペア」に見えなくもないですなあ(本当は全然似ていないのはお互い十二分に承知した上で)……なんて笑い話をしながら、閉館まで滞在しました。
……というわけで、「模型館」全体のレポートではないのですが、常設でHO周回コースが設置されている貴重な場所でもありますので、簡単ですがご紹介しました。
欧州型はかなり車両を選びますが、KATOやTOMIXなどの日本型HO(16番)車両であれば、たぶん問題なく走行できると思います。
また、Nゲージのコースは、スケール換算すると結構な規模だと思いますので、HO以上に堪能できるのではないかと思います。
※なお、この記事にコメントをつける場合は、記事タイトル下の「CM」部分をクリックすると投稿できます。
折からの悪天候の中、別の用事を済ませてからの「ちょっとした寄り道」(苦笑)なので、持参する車両数はそんなに多くはできません。
何を持って行こうか悩んだあげく、以前割引価格で購入したリリプット製のドイツ蒸機「BR05(05形)」と、「天賞堂」4Fで格安入手したLIMA製ドイツ客車(コンパートメントの1等車)、それと某オークションでまとめてゲットしたROCO製ドイツ客車×4両(コンパートメントの1等車×1両+同じく2等車×3両)の、計6両を持参して出立。
松戸駅で新京成電鉄に乗り換え、一駅目が上本郷駅。
上本郷駅は橋上駅で、改札を降りるとの駅ビルの3F部分にあたるので、2Fまで階段を下りるとすぐそこが模型館です。
・新京成鉄道模型館
http://www.shinkeisei.co.jp/mokeikan/index.html
館内には、歴代の新京成電鉄で活躍した車両の写真や模型展示や、NゲージとHOゲージの常設周回コースが設置されています。
今回は友人が予めHO周回コースの時間予約を入れてくれていて、私の到着より1時間早く運転スタートしていたので、後から合流する格好となりました。
窓口で受付を済ませ、早速車両をコースに展開してみたのですが……。
運転開始早々、どうもカーブに入ると挙動不審に。全部ではないものの、カーブに差し掛かると急に停止してしまい、コントローラーの「過電流」ランプが点灯。
コントローラーの不調を疑って、違うものに代えてもらっても同じ症状。
じゃあ機関車か……と思い、牽引車両を1両ずつ減らしてみてもダメで、機関車単機でも同じ症状が出てしまいます。
最後の手段で、模型館の機関車に牽引機を代えて再チャレンジしましたが、やはりカーブに入ると急停止。
係の方に尋ねてみると、曲線半径は480mm(R480)とのこと。
なるほど、これでは欧州型車両は「通れなくて当たり前」です。
「05形」だけでなく、客車がカーブで止まってしまったのも、カーブが急すぎたことに起因していたというわけです。
残念!!
というわけで、手持ちの車両を走らせるのは断念して友人の車両を走らせることにしたんですが、「せっかくだから」と記念撮影だけは行ってきました。
▲ 「新京成鉄道模型館」のHO周回コースにて。実際にはこの編成はなかったと思いますが、「復活運転」をイメージして……ということで。(画像をクリックすると拡大画像を表示できます)
機関車は、ドイツの「BR05(05形)」。
1935年に「001」「002」の2両、1937年に「003」の1両が製造された旅客型の高速蒸機で、最高速度175km/hを誇りました。
最初に製造された2両は流線形で、最後の1両も流線形ですが、運転席が前に位置する格好(キャブフォワード)で登場しています。
3両とも第二次大戦中に流線形のカバーを外され(「003」は通常の運転台配置に戻された)、「普通の」スタイルになっています。
戦後は急行列車を牽引、1958年に3両とも引退しました。
模型の車番を見ると、「05 002」とありますので「05形」の「2号機」、流線形ではないことから戦後の状態だと分かります。
この機関車、1936年に行われた速度試験で下り緩勾配ながら客車3両を牽引して200.4km/hという速度記録を樹立しています。
(そのときはまだ流線形のカバーを装着していたことになります)
蒸気機関車の速度記録というと英国の「マラード号」が樹立した203km/hが有名ですが、「05 002」の速度記録はその2年前に達成したものです。
客車は、詳細な形式名は不明ですが、1等車(コンパートメント)×2両+2等車(コンパートメント)×3両。
ドイツ客車の形式名は分かりにくく、私もまだまだ全然分かっていないのですが……。
機関車と連結している客車(LIMA製)は、タルキス塗装とは色合いが異なり、どうもラインゴルト塗装のようです。品番は不明で、車番も見当たりません(車体にさまざま印字はされているのですが、車番だけは見当たらない)。機関車側のカプラー(連結器)は機関車に合わせて「ループ・カプラー」のままですが、後続の客車側は「ロコ・クローズ・カプラー」に換装しました。
2両目~5両目の客車(ROCO製)は4両とも同じタイミングで入手したもので、タルキス塗装。1等コンパートメント車は品番「44747」で、車番は「51 80 10-70-031-9」と車体に印字されています。2等コンパートメント車は品番「44746」で、車番は「51 80 22-70-554-6」と印字されています。入手時には全て「ロコ・クローズ・カプラー」を装着していました。
「ロコ・クローズ・カプラー」は、「ループ・カプラー」に比べると劇的に連結面を狭くすることができるので、結構重宝しています。
欧州型のHO車両は、カプラーポケットの構造が巧妙になっていて(ボディマウント方式とも台車取り付け方式とも異なる)、台車の動きに追随してカプラーが首を振る&必要な分だけ伸びる(突き出す)構造になっているため、連結面が狭いカプラーを取り付けてカーブ区間を走っても、客車同士が接触することはありません。
ただ、日本型車両と比べると台車内の軸間距離が長い(前後の車輪間の距離が長い)場合が多いので、HOの場合はR550(半径550mm)かR610(半径610mm)以上のカーブでないとスムーズに走らないかも……。
ひとしきり撮影を終えた後、私の車両は片付けて、模型館の方にお借りした「EF81」に、友人が持ち込んでいたアムトラックの2階建て客車を牽引させて運転再開。
アムトラックの客車は銀色の車体なので、その気で見れば「カシオペア」に見えなくもないですなあ(本当は全然似ていないのはお互い十二分に承知した上で)……なんて笑い話をしながら、閉館まで滞在しました。
……というわけで、「模型館」全体のレポートではないのですが、常設でHO周回コースが設置されている貴重な場所でもありますので、簡単ですがご紹介しました。
欧州型はかなり車両を選びますが、KATOやTOMIXなどの日本型HO(16番)車両であれば、たぶん問題なく走行できると思います。
また、Nゲージのコースは、スケール換算すると結構な規模だと思いますので、HO以上に堪能できるのではないかと思います。
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下館レイル倶楽部・代表
性別:
男性
趣味:
鉄道、鉄道模型、ミリタリーなど
自己紹介:
「下館レイル倶楽部」は、鉄道の街・下館(茨城県筑西市)を中心に活動する鉄道&鉄道模型の趣味団体です。
しもだて地域交流センター「アルテリオ」で鉄道模型の運転会を毎月開催するほか、各種イベントの見学・撮影なども実施しています。
公共交通の上手な利活用や、鉄道など公共交通を活かしたまちづくりなどの情報発信も行います!
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・ご連絡&お問い合わせメールアドレス
nal@sainet.or.jp(←「@」を半角文字にしてお送りください)
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