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下館レイル倶楽部

真岡鐵道・関東鉄道常総線・JR水戸線が集まる「下館」を中心に活動する鉄道模型趣味・鉄道趣味の倶楽部です。(2009年6月12日開設)

カテゴリー「ニュース(鉄道・LRT・バスなど)」の記事一覧

【関東鉄道】常総線の快速運行7周年

 かなーり記事掲載が滞っていたのですが、2012年8月24日は「つくばエクスプレス(TX)」開業7周年であったのと同時に、関東鉄道常総線快速運行開始7周年でもありました。

キハ5002
 ▲ 常総線の最新車両「キハ5002」。もちろん、快速にも使用されています。(クリックすると拡大画像を表示します)

 常総線の快速は、2005年8月24日の「つくばエクスプレス(TX)」開業に合わせて運行を開始しました。
 運行開始当初は3往復(厳密には「往復」ではなく、上下3本ずつ)の運行でしたが、その後のダイヤ改正で6往復(上下6本ずつ)に。「常総線再生計画」によると今後フルタイム運行を目指すとあります。

キハ5002
 ▲ 下館駅に入線してきた「キハ5002」。今後さらなる増備が行われるものと思います。(クリックすると拡大画像を表示します)

 同計画によると、大田郷駅と宗道駅は1線スルー化(上り・下りを問わず、快速は直線状の本線を通過する)を予定しているほか、石下駅での緩急接続(普通列車と快速列車の乗り継ぎが可能)を実現するための線増工事も行う予定になっています。
 また、下館~水海道間のいわゆる「常総北線」に関して、現在は日中の時間帯で1時間に2本程度の普通列車を、1時間に3本程度に増発する計画もあります。
 快速と普通列車それぞれの増発が進めば、沿線の利便性は相当高まり、常総線の利用促進が大きく進むことになるでしょう。

キハ2201(新塗色)キハ2203(新塗色)キハ2202(新塗色)
 ▲ 「キハ2200形」は、「キハ5000形」と同じ塗色に変更中です。左から塗色変更済みの「キハ2201」「キハ2203」「キハ2202」。(クリックすると拡大画像を表示します)


 とかくTXだけに目が行きがちではあるのですが、常総線も元々かなり大きなポテンシャルを秘めた路線です。
 民間企業が単独でどうにかできる問題ではないのですが、適切な投資を行うことで、まだまだ「化ける」可能性を十二分に残している「隠れ優良路線」でもあります。
 さらなる増発や、できれば運賃の引き下げなど、インパクトがある施策を長期継続的に行って、さらなる活性化と沿線地域の発展を、一利用者としても期待しているところです。


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北陸新幹線「E7系」&「W7系」

 JR東日本とJR西日本の公式サイトに、北陸新幹線用の新型車両の話題が掲載されました。

 新聞報道によると、新型車両はJR東日本の「E2系」をベースとしてJR東日本とJR西日本が共同開発
 JR東日本は「E7系」、JR西日本は「W7系」となるようです。


・北陸新幹線用の新型車両について(JR東日本 2012年9月4日)
 http://www.jreast.co.jp/press/2012/20120903.pdf
 (PDF形式のファイルです)

・北陸新幹線用の新型車両について(JR西日本 2012年9月4日)
 http://www.westjr.co.jp/press/article/2012/09/page_2494.html

・北陸新幹線用E7系、W7系の概要。(「編集長敬白」 2012年9月4日)
 http://rail.hobidas.com/blog/natori/archives/2012/09/e7.html

・北陸新幹線用にE7系・W7系を導入(「railf.jp」 2012年9月5日)
 http://railf.jp/news/2012/09/05/160000.html

・北陸新幹線:新車両、山岳でも高速安定(毎日新聞 2012年9月5日)
 http://mainichi.jp/feature/news/20120905ddm041020180000c.html


 JR東日本のリリース(PDFファイル)には編成の概要と外観イメージが、「編集長敬白」の記事には外観イメージと内装イメージが掲載されています。

 「E7系」及び「W7系」は、12両編成(10M2T/先頭車は付随車)。
 東北新幹線「E5系」同様、編成中の1両(金沢方の先頭車)は「グランクラス」です。

 最高運転速度は260km/hで、「グランクラス」車はフルアクティブサスペンション、その他の車両もセミアクティブサスペンションとなっていて、乗り心地の向上を図ります。

 普通車のシートピッチ(シートの間隔)は、「E2系」の980mmから1,040mmに拡大(「E5系」と同じ)。

 あると便利な電源コンセントは、グランクラスとグリーン席は全座席に設置。普通車も窓側の座席と車端部の座席に設置されます。


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【TX】祝!! 開業7周年

 今日は「つくばエクスプレス(TX)」開業(2005年8月24日)からちょうど7年目の日です。
 大きな期待と共に開業したTXは、1日の利用者数が30万人に迫り、なおも発展の余地を残しているという「優良路線」として日々運行を行っています。

・「つくばエクスプレス」
 http://www.mir.co.jp/

TX-2000系(増備車)
▲ 2012年8月24日(金)で、つくばエクスプレス(TX)は開業7周年!! まだまだ伸び代(のびしろ)がある高速路線です。(クリックすると拡大画像を表示します)


 TXは駅間距離が長く、最高130km/h(普段は125km/h程度)での高速運転を行っています。
 乗車時間の割に到達時間が短く、「これしか乗っていないのに、こんなに運賃がかかるのか!?」と錯覚する人が続出するほど。

 実際には、運賃レベルはJR常磐線と同程度。
 確かに、首都圏の大手民鉄に比べれば少し割高ではあるけれども、決して高いわけではありません。

 それでも「時間の割に料金がかかる」と感じる人が多いということは、逆説的ですがそれだけ「速い」し「早い」ということ。
 大手民鉄と同じ乗車時間でも、到達距離は2倍以上(!!)なんてことはざらです。

TX車両基地・20101103TX守谷駅・20051015TX車両基地・20101103
▲ 10月15日のダイヤ改正で、新たに「通勤快速」が新設されます。(クリックすると拡大画像を表示します)


 この高規格新線の開業によって、秋葉原は従来の「通過駅」から「始発駅」に。
 TX開業に合わせてヨドバシカメラなど街区の大規模な再開発も進み、秋葉原は通過地点から「目的地」に成長。
 今や秋葉原は、東京を代表する街の五指に入るまでになりました。

 先述の通り、利用者数は順調に増え続け、1日あたりの乗降客数は29万人を超えました。
 開業初年度の2005年度は1日あたり15.7万人でしたから、わずか7年で利用者は倍増したことになります。
 いくら増発に次ぐ増発を行っているとはいえ、6両編成のままでは輸送力に限界があり、当初予定の8両編成化が現実味を帯びて来ました。

 また、大深度地下での東京延伸なんて話もあります。
 しかし、常磐新線の計画当初であればいざ知らず、


・東京までわずか数km延伸するだけで、建設コストは約1,100億円と高額(TX開業までに要した建設費は8,081億円)
・東京に延伸しても大深度で高低差が大きいため、他路線との乗り換えは必ずしもスムーズに行えない
・今や秋葉原は、東京を代表する「目的地」に成長し、大きなブランド力がある
・2014年度にJR東北・高崎・常磐線が東京に直通する「東北縦貫線」が完成すると、TXが東京直通するインパクトが薄れる


 など、本当に従前の構想をそのまま推進しても良いのだろうか……と、私は以前からずっと懐疑的です。

 それにもし同じ投資を行うにしても、土浦とか筑波山方面への延伸に振り向けるほうが効果的であるように感じます。


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【JR北海道】電化で不要となった「キハ48」「キハ141系」は……

 「JR北海道」関連のニュースですが、ちょっと気になる話題なのでご紹介します。

 札幌近郊を走る「札沼線(さっしょうせん)」の多客区間が電化されることに伴い、これまで使用されてきたディーゼルカー「キハ48形」「キハ141形」「キハ142形」の内の10両が、札幌貨物ターミナルへ甲種輸送されたという記事が掲載されています。

・キハ48,キハ141系が甲種輸送される(「railf.jp」2012年6月22日)
 http://railf.jp/news/2012/06/22/172900.html

 「キハ48形」は、国鉄末期に非電化のローカル線用に量産された「キハ40系」の内、片運転台・片開き2ドアの車両です。
 片開きのドアは、それぞれ車両の両端に配置されているので、一見すると急行形車両のようにも見えます。

 「キハ141形」は、国鉄末期に製造された近郊形客車「50系」を、JR北海道がディーゼルカーに改造した「キハ141系」の一つ。片運転台・片開き2ドアで、運転台は札幌方を向いています。
 車掌室がある緩急車「オハフ51形」を種車にして、車掌室に運転台を設け、駆動用の250psのディーゼルエンジン(DMF13HS)1基を搭載し、運転台側のドア付近にトイレを設置しています。

 「キハ142形」は、上の「キハ141形」と同じ経緯で「オハフ51形」から改造されたディーゼルカー。
 片運転台・片開き2ドアで、駆動用の250psのディーゼルエンジン(DMF13HS)を2基搭載し、トイレはディーゼルカー化工事の際に撤去。運転台は石狩当別方面に向いていて、通常は「キハ141形」の同位置番号車とペアを組んでいました。


 札幌近郊を走る「札沼線(学園都市線)」は、札幌の近郊路線として国鉄末期から需要が増大し、「あいの里教育大」駅までは非電化ながら複線化していました(ただし「札幌」~「桑園」間は、「函館本線」に並行する単線のまま)。
 輸送需要が高いのは、複線区間が終わって、単線区間に移行して3駅目の「北海道医療大学前」駅までで、交流電化工事はこの駅まで行われ、2012年6月1日(金)に「札幌」~「北海道医療大学前」間が電化されました。


 電化後は、従来の「キハ48形」や「キハ141系」は大半が不要となるため(高性能の「キハ201系」は例外)、その後の処遇が気になるところです。
 (「キハ150形」に準じた改造を施された「キハ143形」は函館本線などに転属となるようですが、「キハ141形」と「キハ142形」、エンジン無しの「キサハ144形」は……)

 他線区へ転用となるのか。
 他の鉄道、あるいは海外へ譲渡されるのか。
 ジョイフルトレインの種車として転用されるのか。
 それとも、廃車となってしまうのか。

 車齢的には「まだ使える」車両だとは思いますので、JR北海道では不要であっても、必要な改造を行えば他に活躍の場がありそうにも思えます。

 今回、甲種輸送された10両は、いずれも「片運転台・片開き2ドア」です。
 もしこれらを使うなら、そのままの状態だと「最短でも2両編成」にしないといけないので、2両1ユニットとして運用できるほど輸送需要がある鉄道か、運転台を増設して両運転台に改造して1両でも運用できるようにする必要があります。


 ……回りくどい話になってしまいましたが、これらの車両を何らかの形で「ひたちなか海浜鉄道」が使えないだろうか……と私自身は勝手に考えていて、「札沼線」の電化と「キハ48形」「キハ141系」の行く末は以前から大いに気になっていました。

 「ひたちなか海浜鉄道」には、前身の「茨城交通」時代に、北海道で不要となったディーゼルカーが少なからずやって来ました。
 北海道の車両は耐寒仕様で窓が小さいので、夏場は海水浴輸送を担う「ひたちなか海浜鉄道」で使うには不利な面があるのかも知れませんが(冷房改造してしまえば問題解決ですが)、出物としてはそんなに悪くないのでは……と思っています。


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【TX】平成23年度の輸送人員は1日当たり29万人超

 「つくばエクスプレス(TX)」を運行する「首都圏新都市鉄道」は、平成23年度(2011年度)の営業実績を2012年6月4日(月)に公表しました。
 東日本大震災による影響があったにも関わらず、最終利益は前年度比18.1%増の「25.3億円」、1日当たりの輸送人数は前年度比2.6%像(7,000人増)の29万人と、大健闘しています。

・11年度 TX、3期連続黒字 輸送1日29万人に増加(茨城新聞 2012年6月5日)
 http://ibarakinews.jp/news/news.php?f_jun=13389057235806

・首都圏新都市鉄道㈱の平成23年度営業実績(つくばエクスプレス 公式サイト 2012年6月4日)
 https://www.mir.co.jp/uploads/20120605091157.pdf
 (PDF形式のファイルです)

2010年「第6回つくばエクスプレスまつり」2010年「第6回つくばエクスプレスまつり」2010年「第6回つくばエクスプレスまつり」
▲ 1日当たりの輸送人員が29万人を超えたつくばエクスプレス。(クリックすると拡大画像を表示します)

 平成23年度の輸送人員は、29万人/日(1億489万人/年)です。
 この内、定期利用者が19.2万人/日、定期外利用者が9.8万人/日で、全体の約2/3が定期利用者です。
 震災による影響と、夏季の節電ダイヤの影響があったにも関わらずこの好調ぶりですから、本来であればもっと輸送人員が増えたのだろうと思います。

 営業収益は前年度比1.9%増の360億7400万円。
 営業利益は、車両を新製するなど営業費用が増えたため、前年度比9.1%減で26億9500万円。
 経常利益は、前年度比16.9%減の21億8300万円。

 純利益については、先述のように25.3億円の黒字を計上。
 これは、特別損失に災害復旧費など3.53億円を計上しましたが、税効果会計によって繰延税金資産を見積り計上したことで、その同額が法人税等調整額として計上できたため、前年度(平成22年度)を上回る純利益となったようです。


 今後もまだまだ発展できる余地を残している路線なので、当面はこの調子で輸送人員が増えていくはずです。

 以前から「編成増による車両増備」は行ってきたTXですが、線路容量には限りがありますし、起点となる秋葉原駅は発着線が少ないことから、編成増による増発にも限界が来ます。
 となれば、遠からず「編成の8両化」を実現する判断をすることになるものと思いますが、それがいつになるか、気になるところです。


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【JR九州】クルーズ列車「ななつ星 in 九州」2013年10月運行開始

 5月の更新が滞りまくってしまい、すみません。
 6月に入って少し時間が取れるようになると思いますので、記事掲載のペースを元に戻していけると思います。


 さて……。

 JR九州が、豪華なクルージング寝台特急「ななつ星 in 九州」を走らせるというニュースをご存じでしょうか。

 日本初のクルーズ列車ということも注目に値するのですが、実はもっとも注目すべきは、その牽引機がどうも「DF200」なんじゃないかということだったりして(笑)
 JR九州のプレスリリースを見て、掲載されているイメージイラストの機関車が気になって気になって……。

・期待のクルージングトレイン"ななつ星in九州"。(「編集長敬白」 2012年5月25日)←追加しました
 http://rail.hobidas.com/blog/natori/archives/2012/05/25_2.html

・クルーズトレイン"ななつ星 in 九州",2013年10月に運行開始(「railf.jp」 2012年5月29日)
 http://railf.jp/news/2012/05/29/150000.html

・クルーズトレイン「ななつ星 in 九州」運行概要決定(JR九州)
 http://www.jrkyushu.co.jp/cruisetrain/


 日本では効果的な対策がほとんど行われないまま、次々に運行停止に追い込まれている寝台列車。

 豪華列車「カシオペア」や、意欲的な車両をわざわざ新造した「サンライズ瀬戸」「サンライズ出雲」はともかく、今でも人気の「北斗星」や「トワイライトエクスプレス」、JR東日本管内のみの運行で運転時刻とルート、走行距離のバランスが良い「あけぼの」も、車両の更新を行わなければいけない時期に差し掛かりつつあります。

 JR九州が運行を予定しているのは、「移動すること」が目的の実用的な寝台列車ではなく、「乗車すること」そのものが目的の高付加価値な観光列車です。
 とはいえ、機関車を新製してまで運行しようという気概は、きっと将来につながる何かを生み出すのではないかと思います。

 その機関車ですが、「ななつ星 in 九州」の運行ルートに非電化区間が含まれていることから、電気機関車ではないことが想像できます。
 JR九州は特に言及していないのですが、その特徴的な形状や乗務員用ドアの位置から、十中八九「DF200」をベースとする箱形の電気式ディーゼル機関車なんだろうと思います(オリジナルの「DF200」とは「顔」がちょっと変わっていますが)。
 (追記:5月25日付「編集長敬白」記事中に「機関車はDF200ベースが予定されている」という一文が掲載されています)


 「DF200」は、これまでのところ事実上北海道専用の貨物牽引機としてJR貨物が運用しています。
 ディーゼル機関車ですが、搭載するディーゼルエンジンは「走るためのもの」ではなくて「電気を作るためのもの」で、発電した電気でモーターを駆動させて走る「電気式ディーゼル機関車」です。

 電気式ディーゼル機関車は、言い換えれば「自前のディーゼル発電所を搭載する電気機関車」
 液体式ディーゼル機関車に比べると、電気式では液体式変速機が不要になるため、駆動系の構造がすっきりするし、制御もしやすいということになります。

 日本で電気式ディーゼル機関車というと、往年の「DF50」を最後に姿を消していたんですが、世界的にはむしろ電気式の方が主流。
 電気式が有利なのは、出力の制御が容易という点と、大出力に対応する液体変速機を使用せずに済む(これの開発は難しい)という点で、エンジンの他に発電機と走行用モーターを搭載するため重量が増すという欠点はあるものの、それを上回るメリットがあるため各国で広く使われています。

 かつて日本で電気式ディーゼル機関車が使われていた頃は、技術的な問題で重量の割に出力が低かったことがネックになっていました。
 そして何よりも、液体式の決定版「DD51」が実用化したことで、すっかり液体式が主流になっていたのですが、近年の半導体技術の進歩や上記のようなメリットから、新世代の電気式ディーゼル機関車「DF200」が開発されました。


 日本では久々の本線運用の電気式ディーゼル機関車としてデビューした「DF200」は、1両で「DD51」の重連と同程度以上の牽引力を持たせることを目的に開発されました。
 デビューしたのは1992年ですから、今年は生誕20周年ということになります。

 搭載するディーゼルエンジンは、試作機の「901」と、初期量産型「0番台」ではドイツ・MAN社製のV型12気筒エンジン(1,700ps・1,800rpm)を2基搭載。
 「50番台」と「100番台」では、コマツ製の「SDA12V170-1」エンジン(1,800ps・1,800rpm、最大時2,071ps・2,100rpm)を搭載しています。
 2基のディーゼルエンジンで2基の発電機を回し、発電した電気で6基のモーター(320kW×6=1,920kW)を駆動させています。

 「DF」という区分からも明らかなように、「DF200」は「6軸駆動」のディーゼル機関車です。
 (最初の「D」は「ディーゼル機関車」を示し、次の「F」は動軸の数を示していて、Fがアルファベットの6番目の文字であることから動軸は「6軸」であることを示している)
 動軸数が従来の「DD51」より増えていること、VVVFインバータ制御を導入していることも相まって、起動時の粘着力・粘着安定性が大幅に向上しているだけでなく、平坦線であれば800tの列車を牽引しても110km/h以上の均衡速度を維持できるという、極めて優秀な機関車でもあります。

 かつての電気式ディーゼル機関車「DF50」の発電用エンジンが1,060ps~1,200psで、駆動用のモーターが100kW×6基(600kW)であったことを考えると、「DF200」がいかに強力な機関車であるかが分かります。


 「ECO-POWER RED BEAR」という愛称が付けられている「DF200」。
 以前から同じ北海道を運行する「カシオペア」や「北斗星」、「トワイライトエクスプレス」を牽引させたら絵になるだろうな……という話はあったのですが、どうもその前にJR九州が導入することになりそうです。



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【真岡鐵道】開通100周年記念「ヘッドマークコンテスト」〆切迫る

 「真岡鐵道(もおか てつどう)は、今年が真岡線開通100周年となることを記念して、「ヘッドマークデザインコンテスト」を実施しています。

 募集〆切は、2012年3月7日(水)必着です。

・真岡線開通100周年記念 真岡鐵道ヘッドマークコンテスト(真岡鐵道 公式サイト)
 http://www.mcatv.co.jp/menu/mokasl/20120205142557/index.html


 このコンテストは、1912年(明治45年)4月1日に官設鉄道「真岡軽便線(もうかけいべんせん)」として開業(下館~真岡間)してから今年で100年目を迎えることを記念するものです。
 (注:100年前の下館~真岡間の部分開通時から、1988年4月10日にJR真岡線として廃止されるまでの間は、路線名と駅名の「真岡」は「もうか」と表記しました/1988年4月11日の真岡鐵道開業で初めて「もおか」になりました)

 応募概要は、次の通り。


・主催
 ……真岡鐡道株式会社・真岡線SL運行協議会・真岡線愛護会
・募集内容
 ……真岡線開通100周年」がイメージできるヘッドマークデザイン
・応募方法
 ……応募用紙(印刷用PDFファイルメール用エクセルファイル)に必要事項を記入の上、ヘッドマークのデザインを下記送付先へ郵送、またはメールで提出
 ……紙で提出の場合、A4判の用紙を使用すること
 ……電子データで提出の場合、サイズは不問
・応募者資格
 ……特になく、企業・個人・団体等は不問、一人何点でも応募可能
・選考委員
 ……真岡鐡道関係者および有識者。
・作品送付先&問い合わせ先
 ……真岡鐵道株式会社 総務課「ヘッドマークコンテスト係」
 ……〒321-4306 栃木県真岡市台町2474-2
 ……電話:0285-84-2911/ファクシミリ:0285-84-2913/Eメール:slmoka@city.moka.tochigi.jp


 選考結果は2012年3月中旬頃、受賞者本人に通知される予定です。



・「最優秀賞」(1点)
 ……ヘッドマークとして作成し、2012年4月1日以降の「SLもおか」号および普通列車に掲出し運転
・「優秀賞」(10点)
 ……「SLもおか」号の客車内などに展示




 〆切まであと1週間。

 こういうデザインって、案外考え抜いた凝ったものよりも、直感的なものの方が良い……なんてこともあったりします。

 せっかくなので、皆さんで真岡線開業100周年を盛り上げませんか?


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【JR東日本】「157系」の塗色そっくりの「185系」出場

 昨日(2012年2月23日)、所用で都内に行った帰りのこと。
 宇都宮線で大宮駅から小山駅に向かう車窓から、大宮工場の中に「!?」と我が目を疑う車両を目撃!!

 先頭が「く」の字状の車両に、国鉄特急色が塗られてる!!

 事前の予備知識がなく、本当に一瞬のことだったので確証はなかったのですが、該当する形式は「185系」しかありません。
 よもや……と思っていたら案の定、でした。

・185系OM08編成が塗装変更(「railf.jp」 2012年2月23日)
 http://railf.jp/news/2012/02/23/102800.html
 (写真も掲載されています)

・【JR東】185系OM08編成 塗色変更(「鉄道ホビダス」RMニュース 2012年2月23日)
 http://rail.hobidas.com/rmn/archives/2012/02/jr185om08.html
 (写真も掲載されています)

 一昨年、「特急草津号50周年感謝キャンぺーン」で「80系」を模した編成が出場していましたが(OM03編成)、今回の塗色変更もちょっとしたサプライズではないかと思います。

 今回の「OM08編成」がまとっているのは、かつて準急「日光」用に投入された「157系」と同様の塗装です。
 当時、国鉄と東武は日光輸送を巡って激しいデッドヒートを展開していて、国鉄が準急形気動車(ディーゼルカー)「キハ55系」を投入して上野~日光間を2時間で結び優位に立ったかと思えば、東武は「1700系」を投入して対抗。
 国鉄日光線の電化工事が終わって、国鉄が「157系」を投入したことで勝負あったか……と思った矢先、東武は「DRC(デラックスロマンスカー)」の愛称でも知られる「1720系」を登場させ、壮絶なデッドヒートに終止符を打った……という歴史がありました。
 (国鉄「157系」は、大阪への「ひびき」としての運用があったほか、準急「日光」からの撤退後は伊豆への準急「あまぎ」などに用いられました/かなりざっくりした説明ですみません)


 その出自から「日光形(日光形電車)」とも呼ばれた「157系」。
 往年の「157系」を想起させる塗装をまとった「185系」が出場となれば、すぐ思いつくのは「日光」の復活運転です。

 上記「鉄道ホビダス」RMニュースに投稿された記事には、「3月3日に運転される〈上州踊り子号〉、及び3月3日、4日に運転される特急〈あまぎ〉に運用するものと思われる」という記述があります。
 現時点で確認できる材料を私自身は持ち合わせていないのですが……。

 今後どんな運用があるのか、下館周辺では小山駅を通る列車(事実上「日光」ですね)に使われるのかどうか、大いに気になるところです。


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【真岡市】真岡駅東口「SLミュージアム」2013年4月オープンへ

 昨年(2011年)の今頃にも紹介した話が、いよいよ具体的な話になってきました。
 「真岡鐵道(もおか てつどう)の真岡(もおか)駅がある栃木県真岡市は、真岡駅周辺を「SLミュージアム」にする構想を明らかにしていましたが、2012年6月に駅東口に新施設の工事を開始し、2013年4月にはオープンする予定であることが分かりました。
 「井頭(いがしら)公園」で静態保存中の蒸気機関車「9600形」「49671」も、今秋真岡駅の東口に移転する予定です。

・真岡駅全体をSLミュージアムに、構想が本格化(読売新聞 2012年2月20日)
 http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20120220-OYT1T00197.htm

・真岡駅前にSL展示館 来春 市構想、客車型カフェ「連結」も(読売新聞 2012年2月20日)
 http://www.yomiuri.co.jp/e-japan/tochigi/news/20120219-OYT8T00839.htm

(参考)
・【真岡市】「井頭公園」の「9600形」を真岡駅東口に移設、「SL展示館」建設(弊ブログ「下館レイル倶楽部」 2011年2月9日)
 http://shimodate.blog.shinobi.jp/Entry/272/

真岡駅「キハ20」保存車両真岡駅「C12」真岡駅「モオカ14形」
▲ 真岡駅全体を「SLミュージアム」として整備する「真岡駅まるごとミュージアム」構想がいよいよ本格化!! 2013年4月オープン予定とのことです。(クリックすると拡大画像を表示します)

 昨年(2011年)2月に構想が明らかになった時点では、


・「井頭公園」の「49671」移転と、「SL展示館」の建設は、平成24年度(2012年度)予定
・「SL展示館」には真岡駅構内で保存されている車両なども展示する


 という報道が行われていました。
 本来であればもう「井頭公園」からの「49671」移設と、「SL展示館」の建設も完了していたのだろうと思いますが、「東日本大震災」の影響でスケジュールが1年先延べになっている格好です。

 今回明らかになった真岡市の構想は、次の通りです。


・真岡駅東口に長さ53m×幅10mの新施設(「SL展示館」?)を建設し「49671」を展示
・蒸気機関車の外観を模した真岡駅舎に似せて、新施設の外観も蒸気機関車に似せた形状を予定
・「49671」には直接触れることも可能
・「49671」の後ろには客車を模したカフェも「連結」
・真岡駅の4Fにある「情報センター」にも、新たにSLグッズを展示して「SLギャラリー」として活用
・新施設の横にはディーゼル機関車や車掌車なども移設し、屋根を設置
・蒸気機関車の車庫や検修庫、転車台を自由に見て回れる見学コースも設定



 真岡市が真岡鐵道を地域の足としてだけでなく、貴重な観光資源として重要視しているのはとても賢明な判断で、この施設が完成することでより集客力が高い観光資源として役立つことになるはずです。
 鉄道趣味者だけでなく、さほど鉄道に詳しくない家族連れなどにも、鉄道の役割と魅力を知ってもらう機会が増えるでしょうし、真岡鐵道が地域にもたらす便益の大きさを理解してもらう機会が増えることにもつながるのではないか……と期待します。


 一方、真岡鐵道の始発駅でもあり、「SLもおか」号の始発駅でもある当地・下館駅の周辺には、鉄道を活かしたまちづくりはほとんど行われていないのが現状です。
 地元の人や、普段鉄道を使わない人には実感が沸きにくいのかも知れませんが、水戸線・真岡線・常総線が集結し、しっかりターミナル駅として機能している下館駅の価値は極めて大きいものがあります。
 これは鉄道趣味者の視点からだけでなく、地域の活性化を考える上でも重要な捉え方だと思っています。

 「下館レイル倶楽部」のメンバー間では、下館駅前の「スピカ」に、ドイツ「ミニチュアワンダーランド」もびっくりな鉄道模型レイアウトを設置して、鉄道各社、鉄道模型各社の協力も取り付けた上でミニ鉄道博物館を設ければ……というアイディアが話題に上ることがあります。
 単なる趣味者向け施設ではなく、鉄道関連の展示・鉄道や沿線の物産・沿線情報・子ども向け教育などの総合基地として機能させることができれば、「SLもおか」目当ての観光客だけでなく、このミニ博物館自体が「目的地」になることも不可能ではない、という話です。

 真岡市が本気で取り組んでいるだけに、筑西市としても何か連携して盛り上げていける(盛り上がっていく)ようなことができれば良いのではないか……と思っているところです。


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【真岡鐵道】公式サイト移転&リニューアル!!

 2012年2月15日(水)、「真岡鐵道」公式サイトが移転&リニューアル!!

・真岡鐵道 公式サイト
 http://www.moka-railway.co.jp/

 これまでは栃木県真岡市の公式サイト内に入っていた形だったのですが、このたび独自ドメインを取得して独自サイトとなっています。
 また、リニューアルに伴い、新コンテンツ「もてつぶろぐ」も開設しています。

 本ブログの「真岡鐵道」公式サイトへのリンク設定も変更しておきます。


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【真岡鐵道】SL重連運転、2月5日(日)実施!!

 すっかりご紹介が遅れてしまいましたが、「真岡鐵道(もおか てつどう)SL重連運転2012年2月5日(日)に実施します。

・SL重連運転(真岡鐵道 公式サイト 2011年12月20日)
 http://www.city.moka.tochigi.jp/mokasl/mokainfo111.php

真岡鐵道・SL新年号2012
▲ 久々に真岡鐵道でSL重連運転が行われます。画像は真岡鐵道公式サイトに掲載されている過去の重連運転の模様。

 重連運転でも、運行ダイヤは普段の「SLもおか」号と変わりません。


・運行日
 ……2012年2月5日(日)
・運行時間
 ……往路(下り):下館 10:37発 → 茂木 12:02着
 ……復路(上り):茂木 14:28発 → 茂木 15:57着
・備考
 ……復路は途中の真岡駅で蒸気機関車を1両切り離します(復路の重連運転は茂木→真岡間のみ)。
・問い合わせ先
 ……真岡鉄道(株) 電話:0285-84-2911



 どうもこれまでは、重連運転日になると別用が入るなどして撮影できないことが多かったので、今回は何とか撮影できるよう頑張ってみるつもりです……。


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【真岡鐵道】「SL新年号」2012年1月7日(土)・8日(日)運行

 ご挨拶が遅れましたが、明けましておめでとうございます。
 昨年は3月の「東日本大震災」以降、いろいろとご苦労が多い1年だったかと思います。
 まだまだ「次の地震」への警戒が怠れない状況ではありますが、今年が少しでも良い1年になるよう、一歩一歩進んでいければと思っています。
 本年もどうぞよろしくお願い申し上げます。

 さて、新年最初の記事は、「真岡鐵道(もおか てつどう)の話題です。
 2012年1月7日(土)・8日(日)の2日間、「SL新年号」が運行されています。
 「SL新年号」としての運行はこの2日間だけですが、1月9日(祝)も日章旗を掲げての運行となります。

・2012年「SL新年号」運行のお知らせ(真岡鐵道 公式サイト 2011年12月7日)
 http://www.city.moka.tochigi.jp/mokasl/mokainfo107.php

・問い合わせ先
 真岡線SL運行協議会
 電話:0285-82-9151

真岡鐵道・SL新年号2012
▲ 2012年(平成24年)最初のSL列車運行日となった今日(1月7日)夕方、下館駅に戻ってきた「SL新年号」を撮影。牽引機は「C11 325」です。(クリックすると拡大画像を表示します)

 「SL新年号」として運行する2012年1月7日(土)・8日(日)の2日間は、下り(往路)は下館→茂木の全区間、上り(復路)は茂木→真岡間で、


・車内でSLグッズが当たる抽選会を実施
・乗客にみかんを配布


 以上のイベントが行われます。

真岡鐵道・SL新年号2012真岡鐵道・SL新年号2012真岡鐵道・SL新年号2012
▲ 下館駅に戻ってくる復路(上り)の列車を待ち受けると、この季節は強烈な逆光にさらされます。夕焼け気味でセピア色っぽく映るので、これはこれで味があるのですが……。(クリックすると拡大画像を表示します)

 ご紹介するのがすっかり遅れてしまったので恐縮なのですが、もし明日(1月8日)ご予定が入っていない方は、ぜひ真岡鐵道の「SL新年号」に揺られて初春の芳賀路を満喫してみてはいかがでしょうか。


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【真岡鐵道】真岡駅東口待合室にそば屋「カウベル」開業

 「真岡鐵道(もおか てつどう)の公式サイトに、ちょっと嬉しくなる情報が掲載されています。
 2011年10月11日(火)、真岡駅の東口待合室内に立ち食いそば店「カウベル」が開業したそうです。
 営業時間は、7:00~19:00です。

・真岡駅構内に立ち食いそば屋オープン(真岡鐵道 公式サイト 2011年10月14日)
 http://www.city.moka.tochigi.jp/mokasl/mokainfo102.php

 メニューは、次の通り。


・仏生寺そば……500円(現在、1日10食限定)
・天ぷらそば……350円
・かけそば………300円
・天ぷらうどん…350円
・かけうどん……300円
・その場で豆から挽く美味しいコーヒーもあり
・(今後メニューは増える予定)



 地方路線の駅でも、20~30年ほど前までは結構「駅そば」があったものでした。
 かつては下館駅の駅舎内に立ち食いそば店があったほか、今では信じられないかも知れませんが、下館駅の関東鉄道常総線ホームの待合室にも立ち食いそば屋がありました。
 乗り換えの空き時間に食事を済ませることができたり、それぞれの駅そばの味を比べたり……と、ひそかな楽しみだったものですが……。

 真岡鐵道では、「益子(ましこ)」駅の隣にある観光案内所の建物の中に売店とそば屋があり、終点の「茂木(もてぎ)」駅の駅舎内にも駅そば屋があります。
 利用者が多い真岡駅の駅舎に駅そば屋ができ、なおかつ営業時間が結構長いことから、通勤通学の利用客だけでなく、観光客も利用しやすいのではないかと思います。

 派手ではないかも知れませんが、駅にこうした飲食店があると、それだけで路線の魅力が上がるのではないか……と、私は思っています。

 真岡に訪れる機会があれば、ぜひ食べに行ってみたいと思います。


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【東日本大震災】被災した三セク鉄道復旧で国が半額負担へ

 先の「東日本大震災」で被災し、甚大な被害を被った第三セクター鉄道(旅客鉄道)の復旧に関連して、復旧費用の半額を国が負担し、残る半額も自治体に対する補助を行う方向で最終調整に入ったとのことです。

 これは極めて重要なことで、本決まりになれば復旧に弾みがつくことは間違いないうえに、国として地方の公共交通をしっかり守っていく姿勢を明示することにもなります。

・三セク鉄道復旧、国が半額補助へ=東日本大震災の被災で-政府(時事ドットコム 2011年9月22日)
 http://www.jiji.com/jc/zc?key=%bb%b0%a5%bb%a5%af%c5%b4%c6%bb&k=201109/2011092200510


 これまでの枠組みであれば、災害発生時の復旧費用は、国が1/4、関係自治体が1/4、鉄道事業者が1/2を負担するというもので、鉄道事業者の負担が結構重くなっていました。
 体力がある大手私鉄であれば賄えるでしょうが、地方の中小私鉄や第三セクター鉄道では到底賄えない(大規模な復旧工事が必要な場合、何十年分かかってもその金額に相当する利益を生み出せない場合もある)ため、これまでにも何度となく大災害で甚大な被害=復旧を断念して廃止、というケースがありました。

 今回の話で画期的なのは、まず国が1/2を補助したうえで、残る1/2は第三セクター鉄道の出資者である地方自治体へ助成を行うことで、事業者の負担を最小限にする仕組みになるということ。
 LRT整備の場合は、国が1/2を賄い、県や自治体が残る1/2の割合について協議して決めることになっていますが、それに近い考え方で被災した鉄道の復旧を後押ししよう、ということになります。

ミキ300-103キハ3710-02マリンライナーはまなす
 ▲ 懸案だった「東日本大震災」で被災した第三セクター鉄道の復旧費用問題。国が費用の半額を負担したうえで、残り半額についても三セク鉄道に出資する自治体に補助を行う方向で最終調整に入った模様です。(画像をクリックすると拡大画像を表示できます)

 対象となるのは、三陸鉄道仙台空港アクセス鉄道阿武隈急行ひたちなか海浜鉄道鹿島臨海鉄道の5鉄道。

 この中で最大の被害を受けているのは三陸鉄道です。
 市街地の移転を行うエリアでは線路の付け替えも必要になるでしょうから、国の負担割合が決まったことで地元の自治体による復興計画の策定もかなり楽になるのではないかと思います。

 茨城県内では、ひたちなか海浜鉄道(湊線)と、鹿島臨海鉄道(大洗鹿島線)が対象です。
 ひたちなか海浜鉄道は、線路脇にあった溜め池の決壊による路盤流出などで、約3億円の復旧費用がかかっています。
 鹿島臨海鉄道は、大洗鹿島線の新鉾田~大洋間で大規模な路盤崩壊が発生するなど、約16.2億円の復旧費用がかかっています。さらに、貨物線の「鹿島臨港線」でも約9.4億円の復旧費用がかかっています。


 どの程度の復旧費用を最終的に自社負担するのか、これら被災鉄道と沿線自治体は頭を抱えていたことと思いますが、復旧費用に対して国が手厚く補助を行うことが決まれば、心理的な影響も極めて大きいものがあると思います。

 少子高齢化と地方の衰退が問題になる中、地方の生活を支える公共交通にどう接していくのかが、以前にも増して重要な課題になる中での大震災でした。
 従来型の道路偏重政策では地方が衰退してしまう一方であることは明らかだったので、震災を気に国の方針が公共交通重視に方向転換したことは、地味かも知れないのですが、結構重要なターニングポイントになるかも知れません。

 どの政党が政権を担当しても、国として地方の活力強化のために公共交通ネットワークを維持・拡充していくことを期待します。


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【関東鉄道】「ありがとう!! キハ350形レトロ列車乗車会」2011年9月10日(土)に実施

 更新がすっかり滞ってしまいました……。
 この間、いくつか記事にしたいことがあったのですが、すっかり時機を逸してしまいました。
 が、いずれも是非ご紹介したいので、恐縮ですが一つずつ記事を掲載していきます。

 まずは、「関東鉄道」「キハ350形」の話題。

 同社は、常総線で使用してきた「キハ350形」の定期運用を2011年8月28日(日)で終了し、9月10日(土)のイベント列車「ありがとう!! キハ350形レトロ列車乗車会」をもって運用を終了すると発表していましたが、ファンから多数の要望により2011年10月9日(日)まで定期運用期間を延長することになりました。
 (で、10月10日にはイベント「キハ350形 さようなら乗車会&撮影会」が行われます/別記事にてご紹介します)

 当初の予定では最終運行となっていたかもしれない「ありがとう!! キハ350形レトロ列車乗車会」の模様が、「railf.jp」で紹介されています。

・関鉄で『ありがとう!!キハ350形レトロ列車乗車会』開催(「railf.jp」 2011年9月11日)
 http://railf.jp/news/2011/09/11/070300.html


(参考URL)

・ありがとう! キハ350形最後の定期運用について【更新】(関東鉄道 2011年8月30日)
 http://www.kantetsu.co.jp/news/110830_train_kiha_350/110830_train_kiha350.html

 残念ながら、当日は都合がつかず、撮影に行けなかったのですが……。

 なんと、イベント列車は「特急下館」のヘッドマークを掲げただけでなく、下館方に「キハ101」(元「キハ30」)を連結した3両混色編成!!
 てっきり、いつもの「キハ3511」+「キハ358」の2両編成だと思っていたのですが、これは思わぬサプライズです。
 先週末「とばのえステーションギャラリー」にお邪魔した際、この列車についてのお話を伺って、「キハ101」は客扱いは行わない「車販車」であったこと、往年の特急「しもだて」と同じく、女性アテンダントが乗車していたことを知りました(関東鉄道の女性社員だったようです)。

 特急「しもだて」用に製造された「キハ700形」を含む関鉄オリジナル車両群を「駆逐」した元「キハ35系」が、「特急下館」のヘッドマークを掲げて疾走する……。
 運命の皮肉というか何というか、そういう意味でも実に興味深いイベント列車でした。


 で、当日の写真がないまま記事をアップするのも心苦しいので、参考用としてこれまでに撮影した「キハ350形」の写真を代用して掲載しておきます。

キハ358キハ350形キハ350形
 ▲ 10月9日(日)まで定期運用期間が延長となることが決まった「キハ350形」。左は2006年に下館駅で撮影したもの、中と右はつい先日撮影した最近の様子です。(画像をクリックすると拡大画像を表示できます)

 なお、9月11日(日)~10月9日(日)までの土日と祝祭日、「キハ358」+「キハ3511」の2両編成は次のダイヤで運行予定です。


・水海道 10:33発 → 下館 11:24着 / 下館 11:42発 → 水海道 12:36着

・水海道 15:29発 → 取手 16:01着 / 取手 16:19発 → 水海道 16:51着
・水海道 17:00発 → 取手 17:31着 / 取手 17:47発 → 水海道 18:19着


 ※都合により、運行時刻の変更や、運行の中止もあります。

 なお、「キハ350形」の定期運用期間延長に伴って、元「キハ300形」(←元々は国鉄「キハ30形」)の「キハ100形」の土日と祝祭日の運用に変更が生じます。

キハ101(首都圏色)キハ354+キハ102キハ101(ディスカバートレイン)
 ▲ 「キハ350形」の定期運用期間延長に伴い、「キハ100形」の定期運用に変化があります。(画像をクリックすると拡大画像を表示できます)

 平日は、「キハ101」(首都圏色)が水・木・金曜日に、「キハ102」(旧・一般形気動車色にそっくりの常総筑波鉄道時代の塗色)が月・火曜日に、次のダイヤで運行予定です。


・水海道 10:34発 → 下館 11:24着 / 下館 11:42発 → 水海道 12:36着


 ※都合により、運行時刻の変更や、運行の中止もあります。

 土日と祝祭日は、「キハ101」が次のダイヤで運行予定です。


・水海道 12:50発 → 下館 13:39着 / 下館 14:06発 → 水海道 14:55着


 ※都合により、運行時刻の変更や、運行の中止もあります。


 ……というわけで、「キハ350形」の定期運用期間が10月9日(日)まで延長となっていますので、乗り納め&撮り納めがまだの方は、今の内に去りゆく老兵の姿を追ってみてはいかがでしょうか。


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 しもだて地域交流センター「アルテリオ」で鉄道模型の運転会を毎月開催するほか、各種イベントの見学・撮影なども実施しています。
 公共交通の上手な利活用や、鉄道など公共交通を活かしたまちづくりなどの情報発信も行います!

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