下館レイル倶楽部
真岡鐵道・関東鉄道常総線・JR水戸線が集まる「下館」を中心に活動する鉄道模型趣味・鉄道趣味の倶楽部です。(2009年6月12日開設)
【JR東日本】烏山線に蓄電池電車「EV-E301系」2014年春頃導入
JR東日本から、ちょっと驚きのプレスリリースが!!
JR烏山線(からすやません)に、蓄電池駆動方式の電車「EV-E301系」の先行車2両1ユニットを導入することが発表されました。
営業運転は、2014年春頃を予定。
「NE Train スマート電池くん」の研究成果を活かした実用型車両の登場です。
▲ JR烏山線への導入が決まった「EV-E301系」。バッテリー駆動方式の「電車」で2両1ユニット。電化区間では架線集電、非電化区間ではバッテリーの電力で走行します。(クリックすると拡大画像を表示します)
・「スマート電池くん」を実用化し、烏山線に導入します(JR東日本 2012年11月6日)
http://www.jreast.co.jp/press/2012/20121104.pdf
(PDFファイルです)
・JR東日本 烏山線に新型蓄電池電車導入(鉄道ホビダス 2012年11月6日)
http://rail.hobidas.com/news/info/article/134417.html
・烏山線にEV-E301系を導入へ(railf.jp 2012年11月6日)
http://railf.jp/news/2012/11/06/190000.html
「EV-E301系」は、2両1ユニット(2両固定編成)で、両開き3ドア車、ロングシート。トイレはありません。
最高運転速度は100km/h、直流電化区間ではパンタグラフを伸張して架線集電し、非電化区間では搭載する蓄電池の電力で走ります。フル充電状態なら約40km走れるようです。
烏山線では「NE Train スマート電池くん」の走行試験に合わせて終点の烏山駅に変電所と架線が設置されていて、停車中の充電が行えるようになっています。
「EV-E301系」もこの設備をそのまま利用して、烏山駅に到着すると、宇都宮方面への発車時刻になるまで充電を行います。
プレスリリースによると、烏山線の車両は全て「EV-E301系」で更新していくようで(何編成製造するかは不明)、非電化の烏山線は、非電化のまま「電車が走る」路線に変貌していくことになります。
てっきり「キハE130系」かハイブリッド気動車「キハE200系」で置き換えるのかと思っていましたが、「一段飛ばし」の車両更新が行われることになります。
ここからは私見ですが、烏山線が「EV-E301系」で統一されれば、おそらく全列車が宇都宮に直通するのではないかと思います。
現在も烏山線の「キハ40」が東北本線経由で宇都宮まで足を伸ばしていますが、他の電車とは走行性能が異なるので、ダイヤ設定上のネックになっているのではないかと思います。
これが「EV-E301系」に置き換わることで、他の電車と走行性能を揃えることができるようになります。
2両1ユニットで両開き3ドア、ロングシートという仕様は、宇都宮近郊区間でもある東北本線の宇都宮~宝積寺間の輸送力強化も兼ねるつもりがあると考えれば納得できます。
何編成製造するのかにもよりますが、先年のダイヤ改正で烏山線のダイヤは減便となってしまいましたので、「EV-E301系」導入を機に全列車の宇都宮直通化&60分ヘッド化が実現できれば、烏山線沿線の活性化だけでなく、宇都宮~宝積寺間の運行頻度改善にも寄与します。
烏山駅は、宇都宮駅から32kmという「結構近い」距離にあります。
つまり、烏山線が便利になれば、大いに「化ける」地域でもあります。
今の烏山線は最高運転速度65km/hで、運行頻度が低く(日中2時間空いてしまう時間帯もある)、これでは利用者から「やる気がない」と思われても仕方ない状況です。
いくら「利用しましょう」と勧められても、これではちょっと……となります。
運行速度については、烏山線内で80~85km/h程度で走れるように軌道強化を行って、さらに運行頻度を向上できるような方策を講じれば……と思ってしまいます(県や沿線自治体からの協力が不可欠でしょうね)。
運行頻度については、まずは日中60分ヘッド、朝夕ラッシュ時30分ヘッドの実現が第一歩でしょうか。
もし日中30分ヘッド、朝夕ラッシュ時20分ヘッドにまで増強できれば、宇都宮からの距離もそう遠くないだけに、沿線開発がかなり進むように思います。
公共交通拡充に対する公的支援のあり方が大きく変わりつつあります。
過度なクルマ依存から脱却するためにも、特に各地方の中核都市に直通するようなローカル線は、抜本的な強化が不可欠ではないか……と思っています。
※なお、この記事にコメントをつける場合は、記事タイトル下の「CM」部分をクリックすると投稿できます。
JR烏山線(からすやません)に、蓄電池駆動方式の電車「EV-E301系」の先行車2両1ユニットを導入することが発表されました。
営業運転は、2014年春頃を予定。
「NE Train スマート電池くん」の研究成果を活かした実用型車両の登場です。
▲ JR烏山線への導入が決まった「EV-E301系」。バッテリー駆動方式の「電車」で2両1ユニット。電化区間では架線集電、非電化区間ではバッテリーの電力で走行します。(クリックすると拡大画像を表示します)
・「スマート電池くん」を実用化し、烏山線に導入します(JR東日本 2012年11月6日)
http://www.jreast.co.jp/press/2012/20121104.pdf
(PDFファイルです)
・JR東日本 烏山線に新型蓄電池電車導入(鉄道ホビダス 2012年11月6日)
http://rail.hobidas.com/news/info/article/134417.html
・烏山線にEV-E301系を導入へ(railf.jp 2012年11月6日)
http://railf.jp/news/2012/11/06/190000.html
「EV-E301系」は、2両1ユニット(2両固定編成)で、両開き3ドア車、ロングシート。トイレはありません。
最高運転速度は100km/h、直流電化区間ではパンタグラフを伸張して架線集電し、非電化区間では搭載する蓄電池の電力で走ります。フル充電状態なら約40km走れるようです。
烏山線では「NE Train スマート電池くん」の走行試験に合わせて終点の烏山駅に変電所と架線が設置されていて、停車中の充電が行えるようになっています。
「EV-E301系」もこの設備をそのまま利用して、烏山駅に到着すると、宇都宮方面への発車時刻になるまで充電を行います。
プレスリリースによると、烏山線の車両は全て「EV-E301系」で更新していくようで(何編成製造するかは不明)、非電化の烏山線は、非電化のまま「電車が走る」路線に変貌していくことになります。
てっきり「キハE130系」かハイブリッド気動車「キハE200系」で置き換えるのかと思っていましたが、「一段飛ばし」の車両更新が行われることになります。
ここからは私見ですが、烏山線が「EV-E301系」で統一されれば、おそらく全列車が宇都宮に直通するのではないかと思います。
現在も烏山線の「キハ40」が東北本線経由で宇都宮まで足を伸ばしていますが、他の電車とは走行性能が異なるので、ダイヤ設定上のネックになっているのではないかと思います。
これが「EV-E301系」に置き換わることで、他の電車と走行性能を揃えることができるようになります。
2両1ユニットで両開き3ドア、ロングシートという仕様は、宇都宮近郊区間でもある東北本線の宇都宮~宝積寺間の輸送力強化も兼ねるつもりがあると考えれば納得できます。
何編成製造するのかにもよりますが、先年のダイヤ改正で烏山線のダイヤは減便となってしまいましたので、「EV-E301系」導入を機に全列車の宇都宮直通化&60分ヘッド化が実現できれば、烏山線沿線の活性化だけでなく、宇都宮~宝積寺間の運行頻度改善にも寄与します。
烏山駅は、宇都宮駅から32kmという「結構近い」距離にあります。
つまり、烏山線が便利になれば、大いに「化ける」地域でもあります。
今の烏山線は最高運転速度65km/hで、運行頻度が低く(日中2時間空いてしまう時間帯もある)、これでは利用者から「やる気がない」と思われても仕方ない状況です。
いくら「利用しましょう」と勧められても、これではちょっと……となります。
運行速度については、烏山線内で80~85km/h程度で走れるように軌道強化を行って、さらに運行頻度を向上できるような方策を講じれば……と思ってしまいます(県や沿線自治体からの協力が不可欠でしょうね)。
運行頻度については、まずは日中60分ヘッド、朝夕ラッシュ時30分ヘッドの実現が第一歩でしょうか。
もし日中30分ヘッド、朝夕ラッシュ時20分ヘッドにまで増強できれば、宇都宮からの距離もそう遠くないだけに、沿線開発がかなり進むように思います。
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下館レイル倶楽部・代表
性別:
男性
趣味:
鉄道、鉄道模型、ミリタリーなど
自己紹介:
「下館レイル倶楽部」は、鉄道の街・下館(茨城県筑西市)を中心に活動する鉄道&鉄道模型の趣味団体です。
しもだて地域交流センター「アルテリオ」で鉄道模型の運転会を毎月開催するほか、各種イベントの見学・撮影なども実施しています。
公共交通の上手な利活用や、鉄道など公共交通を活かしたまちづくりなどの情報発信も行います!
・mixi(ミクシィ)
・Facebook(フェイスブック)
・Twitter(ツイッター)
・ご連絡&お問い合わせメールアドレス
nal@sainet.or.jp(←「@」を半角文字にしてお送りください)
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この記事へのコメント
楽しみです。
僕は宇都宮市に住んでるので、宇都宮駅に通う頻度が非常に多くなると思います。(この車両が導入されたら)
大の鉄道ファンなので、車両製造所に身にいきたいぐらいです。
Re:楽しみです。
書き込みありがとうございます。
烏山線は、状況が状況なら「赤字ローカル線」として分離・廃止されても不思議ではなかった路線なのですが、宇都宮駅に直通できるという立地条件の良さが幸いして、今もしっかりと地域の足として機能していますね。
とはいえ、使用車両の老朽化・陳腐化が著しい「キハ40系」のままで(鉄道趣味的には「好ましい」のですが、公共交通サービスとしては問題)、今後車両の更新をどうするつもりなのか、好事家(こうずか)の間では話題になっていました。
水郡線に導入された「キハE130系」や、新潟地区に導入された「キハE120系」ではないか、いやいや小海線のハイブリッドディーゼルカー「キハE200系」ではないか……等々。
よもや完全新規の「EV-E301系」が導入されることになるとは、驚きでしたね。
「EV-E301系」のような、電化区間では架線集電&充電を行い、非電化区間では充電した電力で走るハイブリッド車両は、今後地方の非電化路線を安価に「電化相当」の路線に転換するための切り札になる可能性を秘めています。
(注:非電化だからダメとか、ディーゼルカーがダメという話ではありませんので、念のため/ただ、駆動系を「電車」にできれば、メンテナンス軽減には大きく寄与します)
電化工事には莫大な費用を要します。従来はコストをどう捻出するかが電化工事を決断する際のネックになっていました。
もし「EV-E301系」のように急速充電可能な大容量バッテリー搭載車の信頼性が高まり、始発駅と終着駅、それと途中の主要駅の構内だけ電化すれば良いことになるのなら、限られた予算の中で最大限の効果を期待できますので、これは要注目です。
なお海外では、たとえばフランスやドイツなどのLRT(トラム)の中に、古い中心市街地の景観を損ねないために、一部区間を架線レス(=非電化)として、架線区間で車載バッテリーに充電した電力で走るケースはあります。
また、交流電化の国鉄幹線と直流電化のトラム市内線を行き来するため、新たに設けた非電化の連絡線を走行する目的で車載バッテリーを搭載して走るケースもあります。