下館レイル倶楽部
真岡鐵道・関東鉄道常総線・JR水戸線が集まる「下館」を中心に活動する鉄道模型趣味・鉄道趣味の倶楽部です。(2009年6月12日開設)
【TX】祝・開業5周年!! 8両化や東京延伸の話も
- 2010/08/25 (Wed)
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2005年8月24日に開業した「つくばエクスプレス(TX)」。
8月24日で開業5周年を迎えたことを記念して、沿線各地で記念行事が行われたようです。
・TX5周年 各地でイベント(「東京新聞」茨城版 2010年8月25日)
http://www.yagan.co.jp/information/0000000048/detail.html
大きな期待を背負って開業してから早5年!!
当初は一部で不安視する向きもあったようですが、高速・速達路線であること、再開発によって秋葉原が単なる乗換駅から目的地へと変貌しつつある中での開業とあって、私自身は「絶対に発展・成長する」との確信を抱いていました。
▲ 2010年8月24日に開業5周年を迎えた「つくばエクスプレス」。今後もますます発展していくでしょうね。(画像をクリックすると拡大画像を表示できます)
TX開業に伴い、接続する各路線にも大きな変化がもたらされました。
JR武蔵野線とは「南流山」駅で接続。ここで乗り換えれば、「幕張メッセ」や「東京ディズニーランド」にもスムーズに行けるようになりました。
東武野田線は、TXとの交差地点に新駅「流山おおたかの森」駅を建設。新駅開業に合わせて周辺地域の再開発も行われ、駅前に大規模ショッピングセンターができるなど、新都心として発展を続けています。
関鉄常総線とは、「守谷」駅で接続。元の常総線の「守谷」駅は、今の駅よりも100mほど南側だったのですが、TXとの交差地点に駅を移設し、2線4面の立派な駅に生まれ変わっています。
TX開業により、従来は「取手」駅まで出てJR常磐線で都心方面に向かっていた人の大半が「守谷」駅でTXに乗り換えるようになり、常総線の平均乗車距離は短くなってしまいました(その分、運賃収入も減少)。
そのため、より遠距離からの乗客を新規に確保しようと、下館~守谷間の快速運行が始まり、「北線」(水海道~下館間)の普通列車の運行頻度が大幅に向上しています。
高速運転で所要時間も短く、運転本数も多いTX。
当初目標だった「27万人/日」をあっさりクリアし、2010年4月には「28万人/日」を達成したとのことです。
利便性が高い路線なので、今後もますますTXの乗客は増えていくことでしょう。
そこで問題になってくるのが、現在の6両編成のままでは輸送力不足に陥るということです。
すでに限界に達しているというのが実情で、当初計画にも盛り込まれている「8両編成化」を実現する必要性が高まってきています。
それと、私自身は懐疑的なのですが、以前から「東京駅への延伸」という話が持ち上がっています。
・TX開業5周年「27万人」前倒し達成 東京駅延伸、時期は不透明 茨城(「MSN産経」茨城版 2010年8月25日)
http://www.yagan.co.jp/information/0000000048/detail.html
東京駅に延伸といっても、JR京葉線などと同様、「大深度地下」で「かなり歩く」ことになるのではないか……という危惧があります。
(東京駅周辺の地下空間は、既にかなり利用し尽くしている状況で、地下に鉄道を新設するとなると「深く」「遠く」するしかないのです)
「常磐新線」計画当初の秋葉原というと、駅前に電気街やでかい市場が広がる状況でしたので(多くの人にとって「目的地」ではなかった)、当時の視点で考えると、なるほど「始発駅は東京駅に」という考え方は納得できます。
しかし、その後の社会情勢の変化や、秋葉原の変貌ぶりを考えると、当初計画のまま東京延伸を墨守するのが最適なのかどうか……。
再考を促したい理由は、大きく3つあります。
(1)再開発の結果、秋葉原は東京を代表する街の五指に入るようになった
(2)「東北縦貫線」の開通により、上野~東京間の山手線・京浜東北線の混雑が緩和する
(3)延伸するなら、筑波山方面や土浦・石岡方面の方が良いのでは
まず(1)について。
単なる通過駅・乗換駅ではなく、立派な「目的地」に生まれ変わった今の、これからの秋葉原ということを考えたとき、「アキバ始発」であることのメリットの方が大きいのではないか、ということです。
世界的な認知度も高い「アキバ」が始発駅である状態を保つことが、イメージ戦略的にも大きな意味を持つのではないかと思えます。
もし東京駅までの延伸を行う場合、神田川を越えるために大深度地下を掘り進むことになるため、わずか2kmちょっとの工事に1,000億円を要するそうです。
現行のTX秋葉原駅は、東京延伸を見越して始発・終着駅としてではなく、島式ホームが一つだけの通過駅タイプの構造です。
これをもって「だから東京駅に延伸しないといけない」という話もあるようですが、1,000億円あれば現行のTX秋葉原駅の増強工事を行っても相当なお釣りが来るのではないかと思えます。
続いて、(2)について。
「東北縦貫線」とは、東北新幹線の東京延伸工事の際に分断してしまった在来線の線路を再び設置して、東北線(宇都宮線)・高崎線・常磐線が上野~東京間を走行できるようにするというものです。
(東北新幹線開業以前は、東北線・高崎線・常磐線の列車の中には東京駅に直通している列車もありました)
ポイントは、上野~東京間ノンストップで、秋葉原には駅を設けません(勾配などの関係上「設けられない」のかも知れません)。
東北新幹線を東京まで延伸する際、秋葉原~神田間の線路脇スペースに余裕が少ない区間があったため、かつては直通していた在来線の線路は分断され、新幹線の軌道が建設されました。
分断された在来線の線路は、上野方・東京方それぞれで留置線して使われていて、秋葉原駅周辺には東北・高崎・常磐線の電車が出番待ちで休んでいる姿を見ることができます。
分断後、東北・高崎・常磐線が東京駅に直通していたメリットが再評価され、「東北縦貫線」として国家事業として実現に向けて動き出しました。
これが実現すると、東北線・高崎線・常磐線は全列車ではありませんが東京駅に直通し、おそらく品川駅まで通して運行するようになります。
(東海道線からも大宮方面に乗り入れてくる列車が設定されるかも知れません)
現在は上野駅で山手線・京浜東北線に乗り換えて東京に向かう人が多いわけですが、「東北縦貫線」が開通して直通運転を行うようになると、わざわざ上野駅で乗り換える人は少なくなるはずです。
(先述の通り、秋葉原駅には停まらないので、速達効果も生まれます)
つまり、特に朝ラッシュ時の山手線と京浜東北線の混雑は緩和することが確実なのです。
莫大な資金を投じてTXを大深度地下で東京駅に延伸するより、秋葉原駅の徹底的な改良を行い、TXとJR各線の乗り換えを容易にすることで、東京駅へのトータルの移動時間を同等にすることは十二分に可能だと思えます。
(3)については、1,000億円を投じて東京までわずか2km延伸するぐらいなら、秋葉原駅の大改良を行ったうえで、いっそ茨城県内の延伸を検討したらどうか、という考えです。
筑波山方面へ延伸するのであれば、旧・筑波鉄道の旧・筑波駅が終点になる(用地も駅の施設も廃止当時のまま残っている)と思います。
もっとも、秋葉原~つくばまでと同様の高規格路線として建設するかどうかは議論の余地があり、延伸は建設費を抑制できるLRT新線として、秋葉原からの直通運転ではなく、つくば駅で容易にLRVに乗り継げるようにする、ということも考えられます。
この(3)については、TXそのものの話題から逸脱する部分も少なからずありますので、今回はこの程度にとどめますが……。
東京延伸と8両編成化。
私は即刻8両編成化を実現して、東京延伸は再考を要すると考えていますが……どうなるでしょうか。
※なお、この記事にコメントをつける場合は、記事タイトル下の「CM」部分をクリックすると投稿できます。
8月24日で開業5周年を迎えたことを記念して、沿線各地で記念行事が行われたようです。
・TX5周年 各地でイベント(「東京新聞」茨城版 2010年8月25日)
http://www.yagan.co.jp/information/0000000048/detail.html
大きな期待を背負って開業してから早5年!!
当初は一部で不安視する向きもあったようですが、高速・速達路線であること、再開発によって秋葉原が単なる乗換駅から目的地へと変貌しつつある中での開業とあって、私自身は「絶対に発展・成長する」との確信を抱いていました。
▲ 2010年8月24日に開業5周年を迎えた「つくばエクスプレス」。今後もますます発展していくでしょうね。(画像をクリックすると拡大画像を表示できます)
TX開業に伴い、接続する各路線にも大きな変化がもたらされました。
JR武蔵野線とは「南流山」駅で接続。ここで乗り換えれば、「幕張メッセ」や「東京ディズニーランド」にもスムーズに行けるようになりました。
東武野田線は、TXとの交差地点に新駅「流山おおたかの森」駅を建設。新駅開業に合わせて周辺地域の再開発も行われ、駅前に大規模ショッピングセンターができるなど、新都心として発展を続けています。
関鉄常総線とは、「守谷」駅で接続。元の常総線の「守谷」駅は、今の駅よりも100mほど南側だったのですが、TXとの交差地点に駅を移設し、2線4面の立派な駅に生まれ変わっています。
TX開業により、従来は「取手」駅まで出てJR常磐線で都心方面に向かっていた人の大半が「守谷」駅でTXに乗り換えるようになり、常総線の平均乗車距離は短くなってしまいました(その分、運賃収入も減少)。
そのため、より遠距離からの乗客を新規に確保しようと、下館~守谷間の快速運行が始まり、「北線」(水海道~下館間)の普通列車の運行頻度が大幅に向上しています。
高速運転で所要時間も短く、運転本数も多いTX。
当初目標だった「27万人/日」をあっさりクリアし、2010年4月には「28万人/日」を達成したとのことです。
利便性が高い路線なので、今後もますますTXの乗客は増えていくことでしょう。
そこで問題になってくるのが、現在の6両編成のままでは輸送力不足に陥るということです。
すでに限界に達しているというのが実情で、当初計画にも盛り込まれている「8両編成化」を実現する必要性が高まってきています。
それと、私自身は懐疑的なのですが、以前から「東京駅への延伸」という話が持ち上がっています。
・TX開業5周年「27万人」前倒し達成 東京駅延伸、時期は不透明 茨城(「MSN産経」茨城版 2010年8月25日)
http://www.yagan.co.jp/information/0000000048/detail.html
東京駅に延伸といっても、JR京葉線などと同様、「大深度地下」で「かなり歩く」ことになるのではないか……という危惧があります。
(東京駅周辺の地下空間は、既にかなり利用し尽くしている状況で、地下に鉄道を新設するとなると「深く」「遠く」するしかないのです)
「常磐新線」計画当初の秋葉原というと、駅前に電気街やでかい市場が広がる状況でしたので(多くの人にとって「目的地」ではなかった)、当時の視点で考えると、なるほど「始発駅は東京駅に」という考え方は納得できます。
しかし、その後の社会情勢の変化や、秋葉原の変貌ぶりを考えると、当初計画のまま東京延伸を墨守するのが最適なのかどうか……。
再考を促したい理由は、大きく3つあります。
(1)再開発の結果、秋葉原は東京を代表する街の五指に入るようになった
(2)「東北縦貫線」の開通により、上野~東京間の山手線・京浜東北線の混雑が緩和する
(3)延伸するなら、筑波山方面や土浦・石岡方面の方が良いのでは
まず(1)について。
単なる通過駅・乗換駅ではなく、立派な「目的地」に生まれ変わった今の、これからの秋葉原ということを考えたとき、「アキバ始発」であることのメリットの方が大きいのではないか、ということです。
世界的な認知度も高い「アキバ」が始発駅である状態を保つことが、イメージ戦略的にも大きな意味を持つのではないかと思えます。
もし東京駅までの延伸を行う場合、神田川を越えるために大深度地下を掘り進むことになるため、わずか2kmちょっとの工事に1,000億円を要するそうです。
現行のTX秋葉原駅は、東京延伸を見越して始発・終着駅としてではなく、島式ホームが一つだけの通過駅タイプの構造です。
これをもって「だから東京駅に延伸しないといけない」という話もあるようですが、1,000億円あれば現行のTX秋葉原駅の増強工事を行っても相当なお釣りが来るのではないかと思えます。
続いて、(2)について。
「東北縦貫線」とは、東北新幹線の東京延伸工事の際に分断してしまった在来線の線路を再び設置して、東北線(宇都宮線)・高崎線・常磐線が上野~東京間を走行できるようにするというものです。
(東北新幹線開業以前は、東北線・高崎線・常磐線の列車の中には東京駅に直通している列車もありました)
ポイントは、上野~東京間ノンストップで、秋葉原には駅を設けません(勾配などの関係上「設けられない」のかも知れません)。
東北新幹線を東京まで延伸する際、秋葉原~神田間の線路脇スペースに余裕が少ない区間があったため、かつては直通していた在来線の線路は分断され、新幹線の軌道が建設されました。
分断された在来線の線路は、上野方・東京方それぞれで留置線して使われていて、秋葉原駅周辺には東北・高崎・常磐線の電車が出番待ちで休んでいる姿を見ることができます。
分断後、東北・高崎・常磐線が東京駅に直通していたメリットが再評価され、「東北縦貫線」として国家事業として実現に向けて動き出しました。
これが実現すると、東北線・高崎線・常磐線は全列車ではありませんが東京駅に直通し、おそらく品川駅まで通して運行するようになります。
(東海道線からも大宮方面に乗り入れてくる列車が設定されるかも知れません)
現在は上野駅で山手線・京浜東北線に乗り換えて東京に向かう人が多いわけですが、「東北縦貫線」が開通して直通運転を行うようになると、わざわざ上野駅で乗り換える人は少なくなるはずです。
(先述の通り、秋葉原駅には停まらないので、速達効果も生まれます)
つまり、特に朝ラッシュ時の山手線と京浜東北線の混雑は緩和することが確実なのです。
莫大な資金を投じてTXを大深度地下で東京駅に延伸するより、秋葉原駅の徹底的な改良を行い、TXとJR各線の乗り換えを容易にすることで、東京駅へのトータルの移動時間を同等にすることは十二分に可能だと思えます。
(3)については、1,000億円を投じて東京までわずか2km延伸するぐらいなら、秋葉原駅の大改良を行ったうえで、いっそ茨城県内の延伸を検討したらどうか、という考えです。
筑波山方面へ延伸するのであれば、旧・筑波鉄道の旧・筑波駅が終点になる(用地も駅の施設も廃止当時のまま残っている)と思います。
もっとも、秋葉原~つくばまでと同様の高規格路線として建設するかどうかは議論の余地があり、延伸は建設費を抑制できるLRT新線として、秋葉原からの直通運転ではなく、つくば駅で容易にLRVに乗り継げるようにする、ということも考えられます。
この(3)については、TXそのものの話題から逸脱する部分も少なからずありますので、今回はこの程度にとどめますが……。
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下館レイル倶楽部・代表
性別:
男性
趣味:
鉄道、鉄道模型、ミリタリーなど
自己紹介:
「下館レイル倶楽部」は、鉄道の街・下館(茨城県筑西市)を中心に活動する鉄道&鉄道模型の趣味団体です。
しもだて地域交流センター「アルテリオ」で鉄道模型の運転会を毎月開催するほか、各種イベントの見学・撮影なども実施しています。
公共交通の上手な利活用や、鉄道など公共交通を活かしたまちづくりなどの情報発信も行います!
・mixi(ミクシィ)
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・ご連絡&お問い合わせメールアドレス
nal@sainet.or.jp(←「@」を半角文字にしてお送りください)
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