下館レイル倶楽部
真岡鐵道・関東鉄道常総線・JR水戸線が集まる「下館」を中心に活動する鉄道模型趣味・鉄道趣味の倶楽部です。(2009年6月12日開設)
新「茨城県公共交通活性化指針」策定に関する意見募集中
- 2011/01/14 (Fri)
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茨城県の公共交通に関する総合サイト「いばらきの公共交通」で、新しい「茨城県公共交通活性化指針」の素案が公開されています。
また、素案を踏まえての意見募集も受け付けています。
意見の募集は、2011年1月25日(火)までで、郵送、ファクシミリ、電子メールで提出できます。
・「いばらきの公共交通」茨城県公共交通活性化会議 鉄道・バス・タクシーいばらき
http://www.koutsu-ibaraki.jp/
・新しい「茨城県公共交通活性化指針」の策定に関する意見募集(2010年12月27日 公開)
http://www.pref.ibaraki.jp/bukyoku/kikaku/kikakuka/kikaku3_koutsu/12.27/newpage1.htm
長年クルマ優先・道路優先の施策を行ってきた茨城県ですが、近年やっと公共交通の活性化に本腰を入れ始めようとしているように見えます。
▲ 茨城県内では2005年に「日立電鉄」(中央画像)、2007年に「鹿島鉄道」(左画像)が相次ぎ廃止。ドミノ廃止が危惧された「茨城交通湊線」は、2008年に第三セクター「ひたちなか海浜鉄道」(右画像)として見事再生しました。(クリックすると拡大画像を表示します)
公開されている新しい「茨城県公共交通活性化指針」の素案はかなりのページ数ですが、注目すべきは(おそらく、茨城県におけるこの手の文書で初めて)LRT(ライト・レール・トランジット=次世代型路面交通システム)やLRV(ライト・レール・ヴィークル=LRT用の車両)についての記載があるということです。
LRVの例として、川崎重工が開発中の架線レス車両「SWIMO」の画像を掲載して簡単に紹介しています。
(注:素案には「LRVは架線レス」との記載がありますが、これはあくまでも大容量バッテリーを搭載し、急速充電が可能な「SWIMO」など一部の車両に限られます/現時点ではパンタグラフを上げて架線から集電する方式が一般的です)
具体的に「どこに」という言及はないのですが、県として可能性を探り始めているということは実に興味深いことです。
現在、茨城県内でLRT導入の動きが出始まったのは水戸市です。
▲ 水戸市では、LRT導入を検討する市民団体が、LRT研究で知られる「宇都宮 浄人(きよひと)」氏を講師に招いて度々講演会や勉強会を開催しています。(クリックすると拡大画像を表示します)
他に、つくば市では一部の有識者がLRTによる公共交通ネットワークの再編を唱えています。
素案での記載が、この2市の動きを念頭に置いたものなのかどうかは分かりませんが、もしそうだとしたら大きな前進と見ることができます。
また、2007年に廃止されてしまった「鹿島鉄道」の線路跡地をバス専用道として先行開業した地方型BRT(バス・ラピッド・トランジット=バス高速輸送システム)を今後他の地域での導入を検討する方向性であるような記載もあります。
▲ 鹿島鉄道の線路跡地をバス専用道に転用し、2010年夏から運行を開始した「地方型BRT」。まだまだ課題が山積ですが、定時運行性確保という点では効果があります。(クリックすると拡大画像を表示します)
こちらもそれが「どこ」なのかの明記はありませんが、2005年に廃止されてしまった「日立電鉄」の跡地の一部をBRTの専用道とする計画がありますから、その辺を念頭に置いているのかも知れません。
廃止された鉄道路線を転用……と来れば、1987年に廃止されてしまった「筑波鉄道」の線路跡地を利用した「つくばりんりんロード」を忘れてはいけません。
正式名称は「茨城県道501号桜川土浦自転車道線」で、自転車道への転用工事になんと総額80.7億円(!!)が投じられています。
県道としての整備の理由の一つが、「将来鉄道を復活することになったとき、用地買収に困らないようにするため」などと言われていました(真偽の程は定かではありませんが)。
もしかすると、ここも新たなBRTの候補ルートの一つ……なのかも知れませんね。
ともあれ、公共交通の活性化と利便性の向上は、「今」はもちろんですが、「将来」の県土発展のために不可欠で重要な要素の一つです。
「クルマがあるから大丈夫」という人も多いのですが、「今」はそれで良いとしても、「将来」は保証してくれません。
他の記事でも書きましたが、これからの社会において「将来確実性」がある地域かどうかは、極めて重要な意味を持ってきます。
つまり、定時運行性が高く、運行頻度もある程度以上の「信頼できる公共交通」が通っているかどうかで、今後の地域発展の様相は大きく変わると見られています。
▲ お隣・栃木県小山市では、経営危機に陥った民間バス会社がほぼ完全に撤退。市がタクシー会社に運行委託してコミュニティバスを運行しています。クルマに依存しきったままの市民意識が変わらないと、公共交通はますます苦境に立たされます。(クリックすると拡大画像を表示します)
今回の素案を見て、「もっとここはこうすべきだ」とか「こうしてもらいたい」というご意見がある場合は、ぜひ建設的な視点からご回答いただければと思います。
※なお、この記事にコメントをつける場合は、記事タイトル下の「CM」部分をクリックすると投稿できます。
また、素案を踏まえての意見募集も受け付けています。
意見の募集は、2011年1月25日(火)までで、郵送、ファクシミリ、電子メールで提出できます。
・「いばらきの公共交通」茨城県公共交通活性化会議 鉄道・バス・タクシーいばらき
http://www.koutsu-ibaraki.jp/
・新しい「茨城県公共交通活性化指針」の策定に関する意見募集(2010年12月27日 公開)
http://www.pref.ibaraki.jp/bukyoku/kikaku/kikakuka/kikaku3_koutsu/12.27/newpage1.htm
長年クルマ優先・道路優先の施策を行ってきた茨城県ですが、近年やっと公共交通の活性化に本腰を入れ始めようとしているように見えます。
▲ 茨城県内では2005年に「日立電鉄」(中央画像)、2007年に「鹿島鉄道」(左画像)が相次ぎ廃止。ドミノ廃止が危惧された「茨城交通湊線」は、2008年に第三セクター「ひたちなか海浜鉄道」(右画像)として見事再生しました。(クリックすると拡大画像を表示します)
公開されている新しい「茨城県公共交通活性化指針」の素案はかなりのページ数ですが、注目すべきは(おそらく、茨城県におけるこの手の文書で初めて)LRT(ライト・レール・トランジット=次世代型路面交通システム)やLRV(ライト・レール・ヴィークル=LRT用の車両)についての記載があるということです。
LRVの例として、川崎重工が開発中の架線レス車両「SWIMO」の画像を掲載して簡単に紹介しています。
(注:素案には「LRVは架線レス」との記載がありますが、これはあくまでも大容量バッテリーを搭載し、急速充電が可能な「SWIMO」など一部の車両に限られます/現時点ではパンタグラフを上げて架線から集電する方式が一般的です)
具体的に「どこに」という言及はないのですが、県として可能性を探り始めているということは実に興味深いことです。
現在、茨城県内でLRT導入の動きが出始まったのは水戸市です。
▲ 水戸市では、LRT導入を検討する市民団体が、LRT研究で知られる「宇都宮 浄人(きよひと)」氏を講師に招いて度々講演会や勉強会を開催しています。(クリックすると拡大画像を表示します)
他に、つくば市では一部の有識者がLRTによる公共交通ネットワークの再編を唱えています。
素案での記載が、この2市の動きを念頭に置いたものなのかどうかは分かりませんが、もしそうだとしたら大きな前進と見ることができます。
また、2007年に廃止されてしまった「鹿島鉄道」の線路跡地をバス専用道として先行開業した地方型BRT(バス・ラピッド・トランジット=バス高速輸送システム)を今後他の地域での導入を検討する方向性であるような記載もあります。
▲ 鹿島鉄道の線路跡地をバス専用道に転用し、2010年夏から運行を開始した「地方型BRT」。まだまだ課題が山積ですが、定時運行性確保という点では効果があります。(クリックすると拡大画像を表示します)
こちらもそれが「どこ」なのかの明記はありませんが、2005年に廃止されてしまった「日立電鉄」の跡地の一部をBRTの専用道とする計画がありますから、その辺を念頭に置いているのかも知れません。
廃止された鉄道路線を転用……と来れば、1987年に廃止されてしまった「筑波鉄道」の線路跡地を利用した「つくばりんりんロード」を忘れてはいけません。
正式名称は「茨城県道501号桜川土浦自転車道線」で、自転車道への転用工事になんと総額80.7億円(!!)が投じられています。
県道としての整備の理由の一つが、「将来鉄道を復活することになったとき、用地買収に困らないようにするため」などと言われていました(真偽の程は定かではありませんが)。
もしかすると、ここも新たなBRTの候補ルートの一つ……なのかも知れませんね。
ともあれ、公共交通の活性化と利便性の向上は、「今」はもちろんですが、「将来」の県土発展のために不可欠で重要な要素の一つです。
「クルマがあるから大丈夫」という人も多いのですが、「今」はそれで良いとしても、「将来」は保証してくれません。
他の記事でも書きましたが、これからの社会において「将来確実性」がある地域かどうかは、極めて重要な意味を持ってきます。
つまり、定時運行性が高く、運行頻度もある程度以上の「信頼できる公共交通」が通っているかどうかで、今後の地域発展の様相は大きく変わると見られています。
▲ お隣・栃木県小山市では、経営危機に陥った民間バス会社がほぼ完全に撤退。市がタクシー会社に運行委託してコミュニティバスを運行しています。クルマに依存しきったままの市民意識が変わらないと、公共交通はますます苦境に立たされます。(クリックすると拡大画像を表示します)
今回の素案を見て、「もっとここはこうすべきだ」とか「こうしてもらいたい」というご意見がある場合は、ぜひ建設的な視点からご回答いただければと思います。
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下館レイル倶楽部・代表
性別:
男性
趣味:
鉄道、鉄道模型、ミリタリーなど
自己紹介:
「下館レイル倶楽部」は、鉄道の街・下館(茨城県筑西市)を中心に活動する鉄道&鉄道模型の趣味団体です。
しもだて地域交流センター「アルテリオ」で鉄道模型の運転会を毎月開催するほか、各種イベントの見学・撮影なども実施しています。
公共交通の上手な利活用や、鉄道など公共交通を活かしたまちづくりなどの情報発信も行います!
・mixi(ミクシィ)
・Facebook(フェイスブック)
・Twitter(ツイッター)
・ご連絡&お問い合わせメールアドレス
nal@sainet.or.jp(←「@」を半角文字にしてお送りください)
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